覇気使いのヒーローアカデミア   作:はたやま

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なかなか筆が進まずこんなにかかってしまいました。皆様の感想や評価に支えられてなんとか書き切る事ができています。

それでは本編をお楽しみください。


エピローグ 猿渡拳一:オリジン

「くそッ!」

 

とある雑居ビルの一室、敵連合のアジトであるBARで死柄木は苛立ちを抑えられないでいた。

 

「完敗だ…脳無もやられ、手下共は瞬殺。子供も強かった上にオールマイトレベルのジジイがいて平和の象徴殺しどころじゃなかった……話が違うぞ()()!」

 

『違わないよ。ただ、想定外のことがあったとはいえ見通しが甘すぎたね。』

 

『うむ、舐めすぎたな…しかしあのガープまで出張ってくるのは予想外じゃった。あれでは脳無の回収ができなかったのも頷ける。』

 

死柄木の呼び掛けに対し、モニターから声が返る。それはまるで聴く者全てを底冷えさせるような声だった。

 

「そもそもガキ共の中に脳無から時間を稼ぐような奴がいるなんて思わなかった!…あの猿渡とかいうガキ!それに俺を殴ったオールマイトのクソフォロワーも!」

 

『クソフォロワー?』

 

「オールマイトの真似事をする少年がいたのです。強さは比べるべくもありませんでしたが。」

 

『……へぇ。』

 

「ガキ共があそこまで抵抗しなきゃ、オールマイトを殺せたかもしれないのに!」

 

『悔やんでも仕方がない、想定外とは往々にして起こるものだよ。次は時間をかけて精鋭を集めよう。…我々は自由に動けない、だから君のようなシンボルが必要なんだよ死柄木弔。次こそ君という恐怖を世に知らしめよう。』

 

──一度は退けた。

 

しかし悪意は少しずつ、確実に大きく成長しようとしていた。

 

*

 

雄英高校本校舎 1-A教室

 

USJより帰還した僕たちは皆制服に着替えて教室での待機を命じられていた。

 

「……」

 

「デクくん、猿渡君大丈夫かな…」

 

「…分からない。命に別状は無いとは言われたけど。」

 

教室の最後列、ぽっかりと空いた1つの席を見てそう返事をする。気絶した猿渡君はあの後ガープさんに保健室へと運ばれて行った。命に別状は無いと言われたものの、僕たちの心配は絶えなかった。

 

「おう、待たせたな。」

 

「が、ガープさん!」

 

「なんじゃ、ワシのような古いヒーローのことをよく知っておるのう。教師たちが対応に追われておるのでな、代わりにワシが今後のことを伝えに来たぞ。」

 

相澤先生も病院に運ばれたし、てっきり他の先生が来るものだと思ってたけど。代わりに買って出てくれたのかな。

 

「とりあえず、明日は臨時休校となった。この状況じゃさすがに授業どころではないんでな。今日のところは解散、各自家に帰れとの事じゃ。」

 

「すみません、先生方と猿渡君は今…」

 

「心配するな、全員無事じゃ。教師2人は入院ということになったが、拳一は体を酷使したことによる極度の疲労が原因じゃ。今リカバリーの婆さんに治してもらって保健室で寝ておる。」

 

飯田の質問に対する答えにひとまず皆が安心した。しかしもう1人手を挙げて質問をする子がいた。

 

「あ、あの!聞きたいことがあるんですけど…」

 

「おお、透明人間の個性とは初めて見たのう。それで何が聞きたい。」

 

手を挙げたの葉隠さんだった。なんだか雰囲気がとても悲しげで、なにか大事な質問なのだということを僕らに感じさせた。

 

「ガープさんは猿渡君のおじいさんなんですよね?」

 

「ああそうじゃな。それで?」

 

「私これまでに何度も猿渡君に助けられたんです。入試の時も訓練の時も…今まではそれで彼のことを勇敢な凄い人だって思ってました。でも今回の事件で思ったんです。彼は本当は『自分を犠牲にすること』が当たり前になってるんじゃないかって。」

 

「……」

 

「だから知りたいんです。猿渡君のこれまでに何があったのか、なんであんなことをするようになったのかを。」

 

それは多分クラスの皆が気になっていたことだった。教室に戻る途中、瀬呂君たちに聞いた話…相澤先生を助けるために、猿渡君はコンビニに出かけるかのような気軽さで敵連合に1人で挑んでいったと。

 

気負うでも、恐れながらでもない…それは単に『彼が勇敢だから』では済まされないような様子だったそうだ。

 

「倒れていた時点でもしやとは思っとったが、そうか…確かに、ワシは今の拳一がそうするようになった理由を知っておる。」

 

「聞かせて貰えますか…?」

 

「構わんよ。拳一も聞かれんから答えんかっただけで、隠してるわけでは無いだろうしな。」

 

興味のないものは先に帰るといい、少し長くなる。──ガープさんは予めそう伝えてくれたが、誰一人として先に帰る人はいなかった。

 

「あれは今から3年前、拳一が中学に上がる直前の話じゃ。」

 

*

 

「……」

 

目を覚ますと何故か目の前には青空が広がっていた。

 

たしか俺はUSJで脳無と戦って、動けなくなった後にじいちゃんたちが来て大暴れして……ああ、それで気を失ったんだっけか。

 

じゃあこれは夢か?やけにはっきりとした夢だけど、ここはいったいどこ──

 

「……これまた懐かしい夢だな。」

 

起き上がってまず目に映ったのは平屋の一軒家、広い庭付きなのが自慢だった──俺と父さんが住んでいた家だった。

 

『父ちゃん早くー!』

 

『慌てなくても、ショッピングモールは逃げたりしないよ。』

 

家の中から自分よりいくらか背の低い、3年前の自分が慌てて飛び出してきた。そしてその後ろをゆっくりと歩いてるのは……

 

「父さん…あの頃と変わらんな。夢だから当たり前か。」

 

猿渡龍二(さわたりりゅうじ)─じいちゃんとは正反対、いつも俺の事を後ろから穏やかに見守ってくれる人だった。

 

この日は中学入学前の春休み。父さんと隣県の大型ショッピングモールへ出かける日だった。

 

『そういえば今日って何か買うつもりなの?』

 

『特に予定は無いな。卒業祝いと入学祝いを兼ねて欲しいもんがあったら買ってやるよ。』

 

『じゃあ新しいジャージとシューズが欲しい!』

 

『そんなのでいいのか?』

 

『中学に上がったらじいちゃんに特訓付き合ってもらえる約束だしね。目指せ雄英高校!』

 

『じいちゃんみたいなヒーローになるって昔から言ってたもんな。ならしっかり準備しておかないとな。』

 

父さんは俺の見聞色と同じ…いや、それよりももっと凄い感知に特化した個性を持っていた。本人曰く『万物の声が聞こえる』なんて言ってたっけ。それで見聞きしたことを元にして本を書く小説家だった。

 

俺がヒーローになるって言い出してから直接特訓に付き合ってくれたことは無かったけど、そのための支援は惜しみなくしてくれる優しい人だった。

 

『めちゃくちゃ混んでんね。』

 

『春休みシーズンだからな。買うもんさっさと買って飯でも食べよう。』

 

スポーツ店で入試でも着ていったあのジャージ…『すぐでかくなるから』ってことでこん時はまだ体より大きい物を買い、2人でなんでもない事を話しながら飯を食べていた。

 

でも…食事も終わってもう少しぶらぶらするかと席を立った時、事件は起こったんだ。

 

『よし、俺とりあえず本屋でマンガみたいんだけど…父ちゃん?』

 

『…拳一、すぐにここを出るぞ。』

 

『え、でも…』

 

『急ぐぞ!』

 

父さんに手を引かれ、足早に出口を目指す。でも、この時にはもう遅かったんだ。

 

ウィーン

 

『なんで防護シャッターか!?』

 

『くそっ、遅かったか!』

 

異常事態に気を取られていると次に聞こえてきたのは銃声と大きな叫び声だった。

 

『全員動くんじゃねぇ!お前ら、逃げ遅れた客を集めろ!』

 

『はっ!』

 

1階の中央広場、武装した20名ほどの集団が俺たちを含め客を無理やり広場に集めていく。男たちは全員が同じ蛇のタトゥーを体に刻んでおりそれは当時の俺たちにも見覚えのあるものだった。

 

『父ちゃん、あいつらニュースでも言ってた…』

 

『指定敵グループ『ブラックマンバ』だ。確か大部分はエンデヴァーに捕まって、残党が逃げてるって話だったが…まさかこんなところに現れるとはな。』

 

『隊長、準備整いました!』

 

『よし、始めるぞ。』

 

敵たちが準備していたのは映像配信の準備だった。そしてカメラを回し始めるとボスと呼ばれた男がカメラの前で話し始めた。

 

『ヒーロー及び警察の諸君、聞こえているだろうか。こちらはブラックマンバ。今俺たちはとあるショッピングモールを占拠している。今回このような行動に出たのはある要求をするためだ。』

 

『なんのつもりだ…?』

 

『我々の要求は2つ…先日憎きヒーローエンデヴァーによって捕らえられた我々のボス『コブラ』と仲間たちの即時解放、そして逃走用の大型輸送ヘリの用意だ。』

 

敵が求めたのは捕まった仲間の解放。そのために多くの人質を取り立て篭ったのだ。

 

『人質を多数捕らえているが我々も無益に人の命を奪いたくはない…しかし、こちらの要求を飲まないというのであれば我々は躊躇うことはしない。諸君の賢明な判断を期待する。』

 

人質は多数、各入口は対敵用の強固な防護シャッターに覆われている。現状このショッピングモールは奴らを守る要塞と化していた。

 

『父ちゃん…』

 

『今は大人しくしていろ、すぐにヒーローが助けに来てくれる。』

 

下手に動けば何をされるか分からない状況、囚われの身となったまま30分ほど経過した。

 

『隊長、表にヒーローどもが集まってきました。』

 

『向こうの回答は?』

 

『すぐに応じることは出来ない、しばらく時間をくれ。との事です。』

 

『時間稼ぎだな。奴らに伝えろ、あと1時間で対応できないのであれば人質は皆殺しだとな。』

 

『っ…父ちゃん!』

 

『心配するな、こんな横暴を許すほどヒーローは馬鹿じゃない。…それにもうこの時点で奴らの負けさ。』

 

『…ぐはっ!?』

 

『おいどうし…がっ!?』

 

父さんの言葉の意味はすぐにわかった。突如として手下たちが次々と意識を失い倒れていく。そして細い糸のような何かが集束し、1人の男が姿を現した。

 

『正面の入口しか警戒してなかったのは迂闊だったな。』

 

『なんだこいつは!?』

 

『糸のように体を変える個性…貴様エッジショットか!』

 

『ご明察。それと、俺に気を取られた時点で詰みだ。』

 

その言葉の通り、正面入口からヒーローと警察の機動隊が次々に突入してきた。乱戦に発展するまでもなく敵たちは捕縛され、人質は保護されていった。

 

……うん、これで終わってれば万事解決、だったんだけどな。

 

『このっ…このまま捕まるぐらいなら!』

 

『え…』

 

『しまった!?』

 

手下の1人が隙をつき人質の少女へと銃口を向ける。不運なことにヒーローたちも一瞬反応が遅れた。

 

でも…もっと不運だったのは

 

()()()()()()()()()()()()()()()拳一(やつ)がいたってことなのかもしれない。

 

『っ!!』

 

『拳一!?よせ!』

 

少女を庇うために体を覆いかぶせる俺に計9発の銃声が響く。しかし想像していたような痛みはやってこなかった。

 

『まったく……無茶…しやがって。』

 

『…父ちゃん?』

 

いつの間にか父さんが俺たちと手下の間に立ち塞がっていた──その服と口元を血で染め上げるながら。

 

『あ………』

 

『父ちゃん!!!』

 

手下が撃った銃弾は全て父さんに当たっていた。血を吐きながら倒れた父さんに駆け寄る俺…子供の目から見てもそれが助からない傷であることがわかってしまった。

 

『父ちゃん!父ちゃん!!』

 

『お前…ってやつは…後先考えずに、飛び出すところとか…親父に…そっくりだよ。』

 

『あぁ…なんで、そんな…!』

 

『けど、親父そっくりなら…きっとすごいヒーローに、なれるよな。』

 

血を吐きながら話す父さん。この時の俺はもう、正常な思考を保てないでいた。

 

『いいか…俺のことは気にするな。親が子供を守るなんてのは…当たり前の話だからな。』

 

『嫌だよ!死なないでくれよ父ちゃん!!』

 

必死に叫ぶことしかできない自分。そんな自分の頬に手を伸ばし、父さんは語りかけてきた。

 

『…一つだけ、約束してほしい。いつか…じいちゃんよりも凄いヒーローになって、沢山の人たちを…守ってやってくれ。』

 

『父ちゃんっ…』

 

『あと…じいちゃんには、『先に逝く、世話になった』って…伝えといてくれ。』

 

『うぅ…』

 

『頑張れよ…拳一…ずっと、見守ってるから…………』

 

力尽き、父さんの手が頬から離れる。

 

夢の景色はそこで終わった。ここから先の記憶は覚えていない、気づいたら病院の部屋でめがさめたからだ。

 

「……ごめん父さん、じいちゃんを越えられるのはまだまだ先みたいだ。」

 

とてつもない存在だったとはいえ、脳無からは時間稼ぎしかできずに戦闘不能になった。…もしじいちゃんたちが来るのが少しでも遅れてたら、また同じことの繰り返しだった。

 

「だからもっと強くなるよ。今度は俺一人で、全員守れるように。」

 

超えるべきはUSJ見たあの背中、実際に目の当たりにしたことでその距離が正確に分かった。果てしなく遠いが今は見えないわけじゃない。

 

「見ててくれよ父さん。」

 

*

 

「その事件以来じゃ、今の拳一が出来上がっていったのは。」

 

皆言葉を失っていた。自分が飛び出したことで、目の前で父親を失うことになった猿渡君はいったいどんな思いでここまで強くなったんだろうか。

 

「じゃあその事件のせいで、猿渡君は『父親を死なせてしまった自分に価値は無い』と思い込んでるということですか?」

 

「そういう訳では無い。死ねば何も守れんということをあいつはわかっているからな、その行動は常に己を含めた全員を救うためのものじゃ。ただその上で、もう一度同じことを繰り返すぐらいなら自分を犠牲にすることを躊躇わんのだ。」

 

「なんでそこまで…」

 

「簡単な事よ…あいつにとっては()()()()()()()()()ことが他の何より辛いことなんじゃ。」

 

「死ぬことよりも、ですか?」

 

「拳一は幼くして両親を亡くした。元々病弱だった母は自分を産んだ時に力尽き、父は自分を庇って命を落とした。ワシも死んだ家内も、できる限りの愛は注いだつもりじゃが…両親から受けるはずの愛は別のものでは完全には満たせん。間の悪いことに、父との死に際の約束もある種の呪いとなってしまった。もう二度と独りにならぬように、もう二度と何も失わぬように…そのためならあいつはこの先どんな無茶でもするじゃろう。こればかりはワシにも終ぞ止めてやれなんだ。」

 

死ぬよりも孤独になることが、大事なものを失う方が恐ろしい。

 

少なくとも今まで平和に暮らしてきた僕には、その気持ちを想像することもできなかった。

 

「拳一について話せるのはこのぐらいじゃ。…話した代わりにとは言ってはなんじゃが、ワシからも頼みがある。」

 

「頼みですか?」

 

「本来頼むまでもない事じゃがな、どうかお前さんたちにはこれからさらに強く成長して欲しいんじゃ。」

 

「それはどういうことですか?」

 

「拳一にはこれまで強くなることに明け暮れるあまり友というものがいなかった。そのせいで誰かと競い合うことも、背中を合わせて支え合うことも知らん。余計な世話とわかってはいるが、お前たちにはそれができる存在になってもらいたいんじゃ。それが叶えば、拳一の無茶も減るかもしれんのでな。」

 

悲痛な表情でガープさんは訴える。祖父の立場からしても、息子に加えて孫の猿渡君まで失いたくはないという思いが伝わってきた。

 

「なんだそりゃ、頼みっつーから何かと思えば…元NO.1も年食えば耄碌したジジイだな。」

 

しかし、爆豪勝己(この男)は空気を読まなかった。

 

「な、爆豪君!今すぐに撤回したまえ!ご家族を失いたくないという思いに元NO.1も年齢も関係ないだろう!」

 

「黙ってろクソメガネ。それに本人が言ったことだろうが、『頼むまでもないこと』ってな。」

 

相変わらずの物言いに飯田君はすぐに反応した。でも多分かっちゃんはガープさんの思いをバカにしたい訳じゃないんだろう。

 

「いいかジジイ、言っておくが最終的に雄英で最強になってNO.1ヒーローになるのはこの俺だ。んなクソみてぇな心配しなくても、あんたの孫は俺の後ろを着いてくることになるから安心しとけ。」

 

「相変わらずクソを下水で煮込んだみたいな性格してんな。」

 

「んだとアホ面!ぶっ殺すぞ!」

 

「全く君ってやつは…彼の言い方は論外ですが、心配はいりません。僕らは等しく、最高のヒーローになるためにここにいる。決して彼だけに全てを背負わせるようなことにはならぬよう、委員長としてお約束します。」

 

飯田君の言う通りだ。僕たちはこれから先も猿渡君に守られるつもりなんてない。その決意はみんなの表情を見れば明らかだった。

 

「…ぶっ!!ぶわっはっはっは!そうかそうか!なら、今のナシ!耄碌したジジイの戯言と忘れてくれ!そんじゃあ安心したところでワシは帰るとするかのう。」

 

「あっ、待ってください!最後に1つだけいいですか?」

 

「おう、なんじゃいモサいの。」

 

「もさっ!?…ガープさんが助けに来てくれる直前、猿渡君からとてつもない威圧感みたいなものが放たれたんです。」

 

「あ、入口にいたやつみんなも感じてた。ほんの一瞬だったけど、気ぃ抜いたら気絶しそうになってさ。」

 

「ほう…」

 

「猿渡君の個性については本人から聞きました。でもあれは、説明で聞いたどの覇気の特徴にも該当しませんでした。ガープさんなら何か知ってるんじゃないかと思って…」

 

こんな時に聞く話じゃないかもだけど、どうしても気になる。あの力の正体は一体何なのか、ガープさんなら答えを──

 

「知らん。」

 

「シラナイ!?」

 

「いや、正確に言えばワシもアレの存在は又聞きにしか知らんのだ。アレが発現したのはそもそも今回が初めてではないしな。」

 

「じゃあ初めてあれが出たのは…」

 

「話をだいぶ戻すがな、アレが初めて出たのはショッピングモールの事件のときらしい。当時突入に参加した忍者小僧…現NO.5ヒーローエッジショットの証言じゃ。原因は父を目の前で失ったショックじゃろうが、その場にいたヒーローと敵、合わせて50名が()()()()()()()()()()らしい。」

 

「マジかよ…」

 

「一瞬で50人気絶とか、使いこなせたら最強じゃん。」

 

「恐らくコントロールなぞできておらんがな。本人もその時のことは覚えとらんかったし、せいぜいが今回の件でようやく自覚したぐらいじゃろう。ワシが言えるのはここまでじゃ。」

 

そんじゃあの─そう言い残してガープさんは今度こそ教室を後にした。

 

今回の一件で皆色々な思いはあったと思う。でも、大事なクラスメイトに1人で背負い込ませないためにも、僕たちは強くならないといけない。その思いだけは全員の胸に刻まれていた。

 




ちなみに龍二パパのCVは三木眞一郎さんをイメージしてます。

龍二パパの個性はいわば見聞色の究極系って感じです。ルフィのように感情を読み取ることに長け、ロジャーのように人間以外の生き物の声も聞くことができ、カタクリのように未来視も可能で、感知範囲はエネルぐらいバカ広いです。ただ常に使っていると脳が耐えられないので必要な時にしか使っていません。感情の描写があまりにもリアルで生々しすぎるという点で彼の小説は読書家の間では熱狂的な人気を誇っていました。

次回からようやくの体育祭編、拳一たちのさらなる成長と熱いバトルを書けるように頑張ります!
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