覇気使いのヒーローアカデミア   作:はたやま

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ようやく書けました…文字数少なめですが書いてる途中にキリが悪いと感じたので2分割にしたためです。続きの話はすぐに投稿します。

それと今回と次回で試験的にキャラの名前をセリフごとに振ってみました。感想でで見づらいなどの意見がない場合は続けていくつもりです。

それでは本編どうぞ。


それぞれの1回戦

飯田「やられたよ。まさかレシプロにギア2でカウンターを合わせてくるとは思わなかった。」

 

拳一「使わねぇとは言ってねぇしな。とはいえ、レシプロ躱すのも結構ギリギリだったし、騎馬戦で1回見てなかったら反応遅れて蹴り飛ばされて終わってた。」

 

第4試合終了後、俺と飯田は試合の感想を話し合いながら観客席に向かっていた。

 

拳一「そういや次の組み合わせって誰だっけ?」

 

飯田「確か芦戸君とサポート科の発目君だったはずだ。」

 

拳一「え、あの発目って子サポート科だったの?」

 

「彼女も心操君に操られて騎馬戦でチームを組んでいたようだ。障害物競走で少しだけ目にしたが、自分で開発したサポートアイテムをフル活用していたな。もう試合は始まっていると思うが…」

 

ワアアアアア!!!

 

拳一「ん?」

 

飯田「歓声?もう決着がついたのか?」

 

通路を抜けてA組のみんなが集まっているエリアへと向かう。途中ステージの方に目を向ければ芦戸が何やら悔しそうに手足をバタバタと動かしていた。

 

拳一「なんだ、芦戸のやつ負けたのか?」

 

葉隠「あ、猿渡君、飯田君!1回戦お疲れ!」

 

耳郎「いやぁ…試合は芦戸が勝ったんだけどさ。」

 

飯田「その割には随分と悔しそうにしているが?」

 

梅雨「ケロ、三奈ちゃん、明ちゃんのサポートアイテムの宣伝のダシにされちゃったの。」

 

拳一「は?」

 

事情を詳しく聞くとこうらしい。

 

試合開始と同時に果敢に攻めた芦戸であったが、発目は自分で開発した対酸、及び対遠距離攻撃用のサポートアイテムを活用し芦戸を翻弄…だけならよかったのだが、なんと観客席にいるであろうサポート会社の社員に向けて試合中に自分の発明を売り込みを始めたらしい。

 

そして十数分に及ぶ試合時間、発目は芦戸をほぼ手玉に取りながら売り込みを続け、全ての発明の宣伝が終わるやいなやなんと自ら場外へと歩いていったのだ。

 

ついでに言えば本人的にはサポート会社に対しての手応えを感じたのか、その顔はとても晴れやかだったという。

 

芦戸は結局まともな攻撃を1つも与えることなく勝利。発目は目的を全て達成した上で敗退。この上なく勝負に負けて試合に勝たされた状況に芦戸は地団駄を踏んでいたというわけらしい。

 

飯田「とんでもなく不誠実な行いではないか!?」

 

拳一「商魂たくましいなんてレベルじゃねぇなおい…」

 

おそらくだが彼女が勝ち上がってきた目的はこれだったのだろう。大舞台で手段を選ばず、物怖じせずに売り込みをかける度胸、そしてサポート会社の目を引くに足る発明力。もしかしたら彼女はサポート科の中でもかなりの傑物なのかもしれない。

 

出久「ま、まぁどんな形であれ、勝ち上がればそれだけアピールの機会も増えるわけだし…」

 

拳一「けどこの勝ち方はある意味瞬殺で終わるよりもメンタルにクるものだぞ…」

 

飯田「芦戸くんの憤りも当然というものだろうな。…お、次の試合が始まるぞ。」

 

続いては第6試合対戦カードは…常闇対八百万だ。

 

梅雨「百ちゃん頑張って!」

 

耳郎「ヤオモモには頑張って欲しいけど、相手は常闇か…」

 

拳一「黒影は正しく攻防一体。ヤオモモには悪いけどこの勝負は…」

 

クラスメイトの心配は早々に的中した。試合開始と同時に常闇が黒影に攻撃を命じる。八百万も即座に小型の盾を創造し初撃を凌ぐも、そのまま二撃、三撃と押し込まれそのまま場外となり決着となった。

 

拳一「さすがにマッチアップがキツすぎたな。残念だけど今のヤオモモじゃ正面戦闘は分が悪すぎる。」

 

飯田「創造する間も与えぬ速攻、常闇君も一切隙を見せなかったな。」

 

悔恨の表情でステージを後にする八百万、しかし試合は進んでいく。観客の興奮冷めやらぬ中での第7試合、対戦カードは…切島対鉄哲の硬化個性対決となった。

 

葉隠「これどういう対決になると思う?」

 

拳一「どうもこうも、この組み合わせなら試合展開は一択だろ。」

 

葉隠「???」

 

いつの間にか隣に座っていた葉隠がよく分からんといった仕草をとる。さすがにこればかりは男子的な思考が入るため女子組には理解し難いのも無理はない。

 

拳一「漢と漢が拳ひとつでタイマン張るとなればやることは1つ…」

 

マイク『試合開始だァ!』

 

マイク先生の合図と同時にステージ上の漢たちは目の前の相手に向かって駆け出し──

 

切島・鉄哲「「オラァ!!!」」

 

ガキィィィン!!!

 

拳一「すなわち漢比べだろ!」

 

戦略、小細工、駆け引き、この試合においては不純物となるそれら一切を排したノーガードの殴り合い。人によっては愚か極まりないとすら思えるその戦いこそ、彼らの存在証明にふさわしい!

 

上鳴「ど、どっちもノーガード!?」

 

拳一「いいぞお前ら!もっと腰入れろ!」

 

葉隠「ノリノリだね猿渡君!?」

 

耳郎「いやいやバカでしょ!?もっと戦闘訓練の時の緑谷みたく誘い込んで投げ技狙うとかさ!」

 

飯田「だ、だがこれほど見ていて気持ちのいい勝負はないな!」

 

その後も金属音響き渡る漢比べは延々と続き、決着は…

 

ミッドナイト「両者戦闘不能!引き分けの場合は回復次第簡単な勝負、腕相撲などで決着をつけていただきます!」

 

マイク『なんとまさかの相打ちだァ!だが暑苦しいがナイスファイトだったぜ!』

 

ワアアアアア!!!

 

拳一「いやーやっぱりああいう熱い試合もいいもんだな!」

 

上鳴「で、でもああいうところで相手を出し抜いたりした方が良いアピールになったんじゃ…」

 

峰田「そうだよ!あんなの暑苦しいだけじゃんか!」

 

障子「…いや、一概にそうとは言えないみたいだぞ。」

 

上鳴「え?」

 

障子「観客席のプロヒーローのいる辺に聞き耳を立ててみたんだが、『ああいう熱いのが相棒にいると士気が上がる』と好評のようだ。」

 

拳一「実際、助けられる市民の側からしても、真正面から敵に挑んでくヒーローがいてくれればそれだけで安心感を感じやすいと思うぜ。なんせそれの究極系がオールマイトだからな。」

 

飯田「…単純な勝敗だけじゃない『自分がどんなヒーローになりたいのか』それを示すこともまたアピールに繋がるということか。…あれ?そういえば緑谷君の姿が見えないな。」

 

拳一「ほんとだいつの間にか居なくなってら…ああ、そういう事か。」

 

飯田「なにか気づいたのか?」

 

拳一「控え室の方面から出久の気配が戻ってくる。次の対戦が始まる前に麗日に声掛けに行ってたみたいだ。」

 

飯田「よくこの大観衆の中特定の気配を感じ取れるな。」

 

拳一「控え室方面は人気ないから探しやすいしな。」

 

緑谷「よかった、間に合った!」

 

拳一「おかえり。…なんか入れ知恵してきたのか?」

 

緑谷「…しようとしたけど断られた。『決勝で会おうぜ』だって。」

 

拳一「はは!そりゃいいな!…来たぞ。」

 

1回戦第8試合…麗日対爆豪

 

梅雨「次、ある意味最も不穏な組ね。」

 

耳郎「うちなんか見たくないな…」

 

飯田「でもさすがに爆豪君も女性相手に全力で爆破は…」

 

緑谷「するね。」

 

拳一「するだろ。」

 

拳一と出久の声が重なる。この2人は爆豪勝己という男を正しく認識していた。

 

緑谷「みんな1番になるために全力で頑張ってる。かっちゃんじゃなくても手加減なんて考えないよ。」

 

拳一「勝負の場に立った以上男も女も関係ねぇ。爆豪は迷うことなく即殺を狙って来るだろうよ。」

 

クラスメイトが息を飲む。いや、みんな心のどこかではわかっていたはずだ。爆豪に手抜きはありえないと。

 

緑谷「…始まる。」

 

拳一「ああ、しっかり見届けようぜ。」

 

マイク『第8試合スタート!!』

 

試合開始、同時に麗日が爆豪に向かって突っ込み速攻をしかけた。

 

お茶子「引く選択肢なんてないから!」

 

爆豪「じゃあ死ね!」

 

BOOOM!

 

緑谷「予想通り、かっちゃんは回避よりも迎撃を選んだ!」

 

拳一「麗日の選択も間違ってねぇ。事故でもなんでも触れて浮かすことができれば主導権を取れる…けど。」

 

緑谷「うん…見てからでも余裕で反応できる反射神経を持ったかっちゃん相手には分が悪すぎる。」

 

お茶子「うらぁあああ!」

 

爆豪「遅っせぇ!」

 

BOOOM!

 

梅雨「お茶子ちゃん…」

 

耳郎「うちもう見てらんない…」

 

拳一「目ぇ逸らすな!麗日はまだ諦めてない!」

 

緑谷(…低姿勢からやたらに突っ込んでる。もしかして何かを狙ってる?)

 

マイク『麗日休むことなく突撃を続けるが…これは…』

 

相澤『……』

 

「見てらんねぇ…おい、それでもヒーロー志望かよ!そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ!」

 

「女の子いたぶって遊んでんじゃねぇ!」

 

「そーだそーだ!」

 

あまりに一方的かつ傍から見ればわざと試合を長引かせてるようにも見える爆豪に、観客席のプロヒーローからブーイングが飛び交い始めた。

 

拳一「こんの…ふざけやがって!」

 

葉隠「さ、猿渡君、爆豪君に怒りたい気持ちもわかるけど…」

 

拳一「そっちじゃねぇ!俺が怒ってんのは今のブーイングに対してだよ!」

 

葉隠「えっ?」

 

拳一「爆豪は遊びであんなことやってるわけじゃねぇ!あいつは…」

 

相澤「今遊んでるっつったのプロか?何年目だ?」

 

相澤「シラフで言ってんならもう見る意味ねぇから帰れ!帰って転職サイトでも見てろ!」

 

相澤『爆豪はここまで上がってきた相手の力を認めてるから警戒してんだろ!本気で勝とうとしてるからこそ、手加減も油断もできねぇんだろうが!』

 

観客席から巻き起こったブーイングに対して相澤の怒号が飛ぶ。奇しくもそのセリフは、拳一が怒った理由を代弁するものだった。

 

拳一「…俺一生相澤先生について行く。あと、でけぇ声出してごめん葉隠。」

 

葉隠「…ううん、大丈夫!私もちょっと考え無しだった!」

 

拳一「…麗日の目はまだ死んでない。多分何かを狙ってるはず。」

 

出久「けど追い込まれてるのも事実だ。一体何を狙って……は?」

 

拳一「出久?」

 

出久「嘘だろ…麗日さん初めからこれを狙ってたのか!?」

 

拳一「は?」

 

出久「()()()!」

 

お茶子「そろそろかな…ありがとう爆豪君。()()()()()()()()()!」

 

絶え間ない突進を阻むために行われた爆破、それによって発生したステージを覆う爆煙が晴れた先にあったのは麗日の個性によって宙に浮かんだ()()()()()であった。

 

拳一「低姿勢かつ連続で突っ込み続けたのは、爆豪の目線を下げつつ爆煙で瓦礫の存在を悟らせないためか!」

 

出久「瓦礫の流星群!そんな捨て身の策を!?」

 

飯田「だがこれなら、迎撃にしろ回避にしろ、爆豪君にも隙が───」

 

BOOOM!!!

 

瓦礫による流星群、超秘によって自らを無重力化しての急接近、麗日の策は見事にはまり、爆豪へ接触できるだけの隙を生み出したかに思えた。

 

しかし、彼は素行に難はあれど爆豪は同学年でもトップクラスの実力者。

 

そんな彼の最大出力による爆破は降り注ぐ瓦礫を麗日の渾身の策と共に、真正面から一撃で粉砕した。

 

爆豪「デクの野郎とつるんでっからなてめぇ、何か企みあるとは思ってたが…危ねぇな…!」

 

お茶子「一撃で…!!」

 

度重なる爆破により満身創痍、再度同じ策を展開することは不可能。もはや麗日に勝機は無くなった───[]

 

お茶子「それでも…!」

 

爆豪「はっ、いいぜ!こっからが本番だ、()()()!」

 

お茶子(デク君なら、諦めたりなんか!)

 

それでも麗日は駆け出した。憧れのクラスメイトに追いつくために、自身の願いを叶えるために。

 

だが…

 

お茶子「うぁっ……」

 

爆豪「っ…」

 

麗日の体は限界をとうに超えていた。1歩を踏み出した瞬間に足はもつれて倒れ、もはや立ち上がることは叶わず、這って進むことしかできない。

 

ミッドナイト「…麗日さん行動不能。爆豪君、2回戦進出!」

 

そして非情かつ公平に主審は勝者の名を告げる。ここに決勝トーナメント1回戦が幕を閉じた。

 




次回轟焦凍オリジン&拳一VS塩崎

追記
アンケート設置しました!

セリフにキャラ名振った方がいい?

  • 振った方がいい!
  • 読みづらい、いらない!
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