音葉「あら、翼がご立腹だよ?」
いや、あの…………怒られてるのか判断出来ない程可愛い声で言われても………
翼「怒るの苦手で………ってそうじゃなくて、1日空いたよ!?」
書いてる途中で電源切れたんでイラっとして結局そのまま……………
音葉「あらぁ…………」
翼「で、どうするんだっけ?」
あ、そうですそうです。
えっと、今回から、マリアートが『偶数日』更新、バカテスTASのほうが『奇数日』更新になります。ぶっちゃけ両方はきついものがあるんですけども。
翼「そんなわけで、今後もとあマリは更新していきますので、応援よろしくね」
【9/6(火) AM10:28 アーヘン大聖堂内部】
ドイツ。
首都はベルリン。人口は日本よりも多いとされている国であり、かつて第2次世界大戦の元凶とも言えるナチス国家が存在した絶対王政国である。
その首都ベルリンから離れた町にあるアーヘン街に位置するアーヘン大聖堂は、ヨーロッパでは最古の教会として呼ばれ、『皇帝の大聖堂』と崇められている。
現在は、文化遺産の1つとして挙げられていて、貴重な建物でもある。
そんなドイツ・アーヘンは、ドイツに様々存在する『魔術結社』発祥の国であり、
教会の内部で佇む2人の男。
1人は天候が肌寒いからなのか、それともファッションからか、俗に言う『紳士』のようにキッチリとしたスーツを来ていて、頭にはいわゆるボーラーという帽子を被っている。年は30代、と言ったところか。
もう1人は思いっきり真逆の半袖半ズボンを着用し、ラフな格好だ。
所々にある窓から溢れる木漏れ日に目を覆う。
「………それで、首尾はどうだ?」
紳士服の男が尋ねる。
ラフな男は肩を少し震わせながら、報告をする。
「はっ。現在100人体制で確保に向かっております」
「………そうか」
紳士服の男は対して驚いた素振りも見せず、ただ聞き入れているようだ。
彼はドイツ星教のうちの『最上部』……つまりは幹部だ。
ただの下っ端に過ぎない夏男は、謎の”威厳”に、緊張せざるを得ない。
半袖の男は、若干オドオドした調子で言う。
「し、しかしいいのですか?相手はたった1人の年場も行かない少女ですよ?わざわざ100人もの軍勢を使うまでも………」
「………察するがいい。それだけ厄介な奴、それでいて、こちらとしても居なくてはならない存在だ」
「厄介…………?」
「………無知であるべきだ。だがお前はいずれ知ることになる」
紳士服の男は教会をゆっくりと後にする。
ドイツ星教は、外部で起こった”事故”で、半分程の勢力を失っているのにも関わらず、1人の少女に対し100人の魔術師を向かわせるなど、相当な事態だ。
半袖の男は空虚に天井を見上げて、呟く。
「マリアート……彼の方の手を煩わせるまでの厄介な少女なのか………?」
途方に暮れたような声は、教会のドーム状の天井に吸い込まれて消えていく。
【9/6(火) PM18:46 学園都市第10学区】
学園都市という場所は、市町村の代わりに学区で区切られている。
私たちが暮らす常盤台中学は第7学区にあるんだけど、第10学区は少年院や原子力発電所など、日常イレギュラーな施設が立ち並ぶ。
『聞こえる?翼。その交差点を左よ』
「了解」
私は携帯で蓮と電話を取りながら、ナビに従って行く。
第10学区は基本人が立ち寄ることは滅多になく、ある建物といえば研究所くらいだ。
ここでもし戦争が起こった時には、地下に核シェルターがあるらしいけど、そんな危ない学区には好んで立ち入りたくない。
蓮の指示通り、足にブレーキをかけて左へ走る。かれこれ10分は走っている。
早く追いつかないと、もしかすれば取り返しのつかないことになるかもしれない。
過保護の考えかもだけど。
『お疲れ、翼!その奥だよ!路地裏の奥!』
電話の奥から音葉ちゃんの声がはっきりと聞こえる。
周りには電灯すらなく、真っ暗闇に包まれた場所だった。
「マリアートっ!!」
私は全力で走った。路地裏なのだろうか、コンテナが沢山放置された物置のような場所だった。
そんな閉ざされた闇でも、マリアートの服は直ぐに確認出来た。
何故ならば、マリアートの左肩に描かれている五芒星が怪しく発光していたからだ。
私の声が届いたのか、マリアートは後ろを振り返った。その表情は悲嘆に暮れているような、しかし安堵したようだった。
「翼、さん………?どうしてここに………」
「マリアート、良かった………探したんだよ………」
私は蓮からの通話を切って、マリアートの手を取った。
「ここは核の研究所もある。危ないから、まずは離れよう?」
「え、そんな危険な場所なんだ……」
「学区ごとに色々あるけど………ここはその中でも2番目くらいに危ないところ。研究所から紫外線すら出てるらしいし」
「肌が焼ける………!!」
「そうだよ、加熱される程の威力だよ」
「ほぼ一撃死!?」
路地裏から脱出して、一転広い空き地へと出た。
空き地というより公園だろうか。土管や、軽く子どもが野球を出来るようなスペースもある。
さっさと戻らないと、寮監にドヤされるかな、と自分の身を案じていた時だった。
目の前に容赦ない
「………っ!!」
私は衝撃で後ろに飛ばされながら、マリアートを庇うように両足で着地した。
これは誤爆………いや、恐らく人為的なものであることは違えないはず……!
地面から未だ出続ける爆煙を左に避ける。
「マリアート、下がってて!!」
「わ、分かったよ!」
マリアートは焦りを顔に出しながら後ろに隠れる。
私は迷わず視界が白んでいる中でも、炎を出現させる。
摂氏およそ5000度。焼け付くほどの業火。
「第四波動ッ!!」
私の手中から現れる炎の筒のような波動。目の前に研究所が無かったのが幸いか、木に炎が燃え移った。
「あら………面白い能力ね」
刹那、白煙の中から、1人の女がこちらに向けて近寄ってくる。歳は20代だが、服装はマリアートと同じ漆黒のシスター服を着ていた。
マリアートの関係。つまり、マリアートを追っていた100人の内の1人……ということになる。
悪どい笑みを浮かべる女の人に、私は警戒しながら尋ねる。
「………貴女は?」
「……自己紹介が遅れたわね。私はマティラ=ゲーテル。”マリアート”の保護に来たのよ」
「保護?」
爆煙を起こさせて置いて、100人もの軍勢を送らせておいて『保護』?
そんなめちゃくちゃな。
「…………保護じゃないよね、確保だよね?貴女達の考えてることは分からないけど、100人の魔術師で、1人の女の子を嬲り倒す気なの?」
「あら……ただの一般人じゃないようね………もし無知だったら逃がしてあげようと思ってましたのに。残念ですわ」
「知らなくても逃げたりはしない。絶対に、見捨てない」
拳を固く握り締める。
魔術なんて、科学と結局は構造は同じはず。どういうものかは知らない。小さい時に読んだ本にはあった。
奇跡なんてのも、魔術のうちなのかもしれない。
だけど、今の状態を放ってはおけないのもまた事実。
そんな私の反応に諦めたように溜息をつくと、左手に魔法陣のような五芒星がくっきりと浮かびあがったのが見えた。
「交渉決裂ね」
「………!!」
地面から見計らったかの如く小爆発が起きた。
あまりの唐突さに反応が一瞬遅くなり、少し宙に浮いた。
「ぐ…………!!」
私は宙を舞う浮遊感に口を抑える。
遊園地のバイキングなんかよりも、随分とスリリングな体験だ。
落下しながらも、何とか足で白煙で濁る足元を踏みつけながら、一直線に走り抜ける。
「……ふふっ」
一方のマティラだかいう魔術師は、更に私と同系統の炎を出現させる。
弾頭は6つ。
それぞれがレーザーのように私を貫かんとばかり急速に速度をあげながら迫ってくる。
でも、
(私にとっては好都合………!!)
炎のレーザーが私の制服に着弾するも、炎は見えない”壁”に弾かれたように
他の5つの弾頭も同様に、である。
「なっ………!!」
予想外の行動に魔術師は顔をしかめる。
今の仕組みは『熱吸収』。私の能力の中の能力の1つ。熱で出来た攻撃は基本、私には通用しない。
しかも、吸い取った熱を再びエネルギーに変えることで、炎の威力を増大することが可能にある。
魔術師にとって見れば、弾かれたようにも見えるわけだ。
「今度はこっちの番っ!!」
私は足を止めることなく、魔術師に向けて更に加速させる。
慌てて回避させるマティラだったけど、その行動は少し遅い。
その距離は、約5m。少し手を伸ばせば、届く。
「---------リトルボーイッ!!」
右拳を固く握り締め、炎を纏わせる。その右手で、魔術師の左の頬を殴り飛ばす。
軽く当たっただけなので、クリーンヒットとは行かなかったみたいだけど、牽制には上等だ。
しかし、魔術師マティラも、ただ攻撃を受けっぱなし、というわけには行かないらしい。
「…………Ceralet383!!」
【Key Word④〜ドイツ星教〜】
翼「オリジナル?」
音葉「ううん。実はインデックス原作ファンの人は知ってるかもしれないけど、何回か出て来てるよ」
蓮「はい。これがデータね」
翼「わ、わぁお…………」
音葉「分厚………えっと、ドイツ星教。ドイツでの魔術結社で、色々と謎な会社………」
翼「そこまで私たちも魔術なんて存じないしね」
蓮「でも分かることはマリアートを追っかけ回す物好きな集団ってことよね………」
音葉「そう、それ!それだけ大規模なのかな…………」
蓮「まぁ、情報が入ったら、また伝えるわね」