とある記憶のマリアート(完全凍結)   作:ぷろとうぃんぐ

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ついに翼の”1つ目”の能力が明らかに!

翼「タイトル、ネタバレだよ」

音葉「相変わらず凄い能力だよね。私の能力とは段違いだよ」

蓮「だって、翼だし」

音葉「それでまかり通るって、有る意味すごいよね」

蓮「第2回翼無双の始まりよ。第1回は詳しくはバカテスTASの方を参考に」


第7話 天使堕し<エンゼルブレーカー>

魔術師は必死の表情でそれを叫んだ。

なんだ…………?マリアートも同じような暗号めいた言葉を言っていたような……

だが、私に思考の隙間なんて無かった。

地面からまるで衝撃波のような炎が、広場全体を焼き尽くさんとばかり、根から燃やし尽くして行く。

離れた場所にあるブランコや滑り台なんていう遊具も、鉄がひしゃげて溶けて行く。

鉄が一瞬で溶ける温度は約1500度と言われている。

ただ、少なくとも私の一撃よりも炎の威力は上のようだ。

 

「このっ…………往生際が悪い………!!」

 

私は慌てて魔術師から距離を取る。焼け焦がす速度は早くはないが、このままだとマリアートにまで影響を与えることになる。

その前に、決着をつけないと……

焦る私に反して、余裕の顔を浮かべるのがあの魔術師だ。

 

「ふふふ………これは魔術名と仰いまして、名乗らせたが最後、つまり『魔術名』として有名ですわね」

「魔術名…………?」

 

これが魔術師の最強の隠し飛び道具ってことなのか。何れにしろ、強力なのは確かだ。

でも、

 

これが本気なの(・・・・・・・)

 

「凄い炎だけど、私には効かないよっ!!」

 

私は、無防備にも炎の中に突っ込んで行き、構えた左手を炎に翳した。

普通なら、反射で引っ込めるか、溶けて骨が剥き出しになるか、そのどちらかに近い。

しかし、負けたのは炎の方だった。

 

左手1つで、その炎を打ち消した(・・・・・)

 

それこそが私の能力であり、奥の手の必殺技。

 

「は……………!?」

 

切り札の炎の一閃がたかだか少女の左手に打ち消されたことに驚きを隠せないマティラ=ゲーテル。

私の持つ能力の1つ、生まれた時から所持する『異能の力を全て』破壊する『天使堕し(エンゼルブレーカー)』。それが例えどんな異能の力でも。

炎の衝撃波でも、天然のものではなく、異能だとすれば、確実に。

効果範囲は指先から付け根にかけて、その異能の力に触れる(・・・)必要がある。当然、一歩間違えれば死ぬことも算段に入れることは必須だけどね。

 

「くっ………何ですの、コイツ------------」

 

遊具は半壊し、取り返しすらつかない程へし折れてるのに、魔術師は2射目を撃とうとする。

私は無問題だけど、これ以上長くなると警報(アラート)が鳴るだろうし、マリも無事じゃないだろうし、地味に一酸化炭素まで発生してるし、長期戦はこちらとしても避けたい。

 

「させないっ!!」

 

あのボルケーノを避けるために、先制攻撃を入れておく。

炎が地面を伝わって放たれる『伝導・炎神の息吹(アグニッシュ・ワッタス)

回避は不可能。何故なら、地面に伝わる炎が起爆剤になっているからね。

微弱とはいえ、炎が破裂する起爆剤は『圧縮』……つまり、少しでも地面に圧力がかかっていれば、その波動が地面を伝わって、空中に現れる。

 

「魔術………やっぱり科学側と同じ構造なんだよね……」

 

種さえ分かれば、怖いことはない。

灼熱の業火だろうと、所詮はただの反自然的な異能の力。

私の天使堕し(エンゼルブレーカー)とは、相性はいい。

多方面からの攻撃を防ぐ、なんて技を持ってるのが1番良かったんだけど。

 

「くっ………ただの一般人が何故ここまで………!!」

 

滅茶苦茶に炎を振り回す魔術師。遊具はその変貌すら無いほどに溶け切り、地面も戦争痕のような激しい跡が残る。

それでも、目の前の少女(わたし)は備然と立ち尽くす。

私はなるべく被害が起こらないように、炎を”吸収”しながら空き地をグルグル回る。

そして、私は無感情の『人形』のように呟く。

 

「ただの一般人…………ね。この都市にいる能力者っていうのは、それこそ変人ばっかりで、とてもじゃないけど、そこらにいる人間とはかけ離れたものがあるんだよね。当然、私もその1人だけど」

 

ゴワァッ!と私の周りに急速に炎が燃え広がる。

私から何かを感じたのか、顔を引きつらせながら魔術の『炎』を生み出す。

 

「だ、だったらマリアートの確保を最優先----------!!」

 

マリアートも炎に巻き込まれないように走り回る。

魔術師は顔を顰めると、移動しているマリアート目掛けてレーザーのような炎を3つ飛ばす。

私は咄嗟に炎の予測をし、熱吸収で炎のレーザーごと打ち消す。

 

「……………邪魔を…………するなァァァァッ!!!!」

「……どれだけやったって同じこと。貴女は私には勝てない。相性の問題もあるし」

 

滅茶苦茶な炎の弾道を見極めて、的確に吸い取って行く。

マリアート………たかが1人の少女のために、何でここまで執念があるのか分からないけど………

 

「それに、私自身不本意だけど、この学園都市の”最強”になっちゃった訳だし、こんなところで負けるわけには……………行かないんだよねっ!!」

 

右手に巨大な炎筒を生み出す。

魔術も科学も、根っこは同じ。

それなら、相違点はどこにある?

私は魔術には詳しくないし、マリアートがどこの誰で、何でシスター同士仲違いしてるのかも知らない。

でも、今は---------!!

 

業火爆発(ヒートバナッシュ)!!」

 

周囲を一撃で炎で満たす私の技。これまで溜め込んでたって言うのもある。

その業火は魔術師ごと巻き込み、私はその後も見ずに、マリアートの手を掴んで、巻き込まれないように10学区を後にした。




【Key Word⑤〜翼の技紹介Ⅰ〜】

翼「天使堕し(エンゼルブレーカー)のことは本編で説明したから、私の炎の技についてまとめてみるね」

蓮「決して、ネタが無かった!とかじゃないんだからね!」

翼「はい、蓮。作者さんの心の中を読まない。それじゃ、どうぞです」

・第四波動………炎の波動。最も1番多く使う定番の技。ただし、本家とは違い凍結や熱吸収は必要ないらしく、直で撃つことが出来る。連発も可能。

・リトルボーイ………炎を纏わせたただの正拳突き。本家と同じだが、ほとんど近距離用の牽制として使用。由来は原爆の名前から。

・熱吸収………炎を吸収する。炎以外は不可能で、吸い取った炎をエネルギーに変えて、自身の炎系統の強化が可能。

・伝導・炎神の息吹(アグニッシュ・ワッタス)………地面を伝って、炎が伝導する技。本家と同様。

業火爆発(ヒートバナッシュ)………第四波動の延長の技だが、かなり強力。広範囲に広がる攻撃が特徴。

翼「それじゃ、また次回〜」
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