STEINS; GATE ~抗い続けた者たちの執念のエピグラフ~ 作:明治アル蜜柑
3、『存在証明のオートマトン』と『盟誓のリナシメント』Part2
この二つの世界線変動率が同じであることは、先ほども申し上げましたね。それなのに、この二つには大きな差がありました。その理由を私なりに考察してみました。
β世界線は、SERNとストラトフォー、DURPAの三竦みの対立によって、危ういバランスが保たれています。
電源をOFFにした側の世界線では、DURPAがストラトフォーを裏から操っていて、『Amadeus』を手に入れようとしています。そこにSERNがどう絡んでくるかによって、世界線が変動すると考えています。
1.064750と1.064756(相互再帰のマザーグース)の世界線においては、DURPAとストラトフォーはある程度均衡していると考えられます。岡部が天王寺に全てを話すことで、SERNがそこに介入することになります。
『Amadeus』からの着信に出た場合は、SERNが単独支配に成功し、α世界線へと分岐します。
天王寺に話さなかった場合、その世界線がそのまま続きます。
そして、『存在証明のオートマトン』と『盟誓のリナシメント』のように、話した上で、『Amadeus』からの着信に出なかった場合、SERNが介入出来ず、DURPAがストラトフォーよりも優位に立つことになると考えられます。
この二つの世界線に共通していることとして、DURPAが『Amadeus』の支配に乗り出すことと、レスキネンが死亡すること、どの組織もタイムマシン理論を手に入れる事が出来ないこと。この三つが共通していると考えられます。
オートマトンとリナシメントのどちらでも、DURPA(レイエス)が『Amadeus』の乗っ取ろうとして最終的には失敗しています。
そして、オートマトンではレスキネンが死亡することが明確に描写されていましたね。リナシメントでは、レスキネンが死んだとは直接描写されていませんでしたが、地下に潜入した際、『半開きになった扉の向こうに、大きな体格の男がうつ伏せに倒れていた』という描写がありました。これは間違いなくレスキネンのことだと思われます。そうであるなら、オートマトンと同様に、レスキネンが死亡するという事象が確定していることになります。
また、2036年時点で、ストラトフォーが紅莉栖の遺産を独占している、と未来のダルが言っていました。ですが、重要なのはストラトフォーではありません。重要なのは、紅莉栖の遺産の中身を確認できていない事です。
かがりや紅莉栖の遺産が狙われたとしても、誰もその中身を確認できていなければ、誰が遺産を持っていても同じ、ということではないでしょうか?
この三点さえ満たしていれば、過程が変わっても二つのルートが同じ世界線である、と言えるのではないでしょうか。そのため、同じ世界線変動率になっているのだと考えられます。
では逆に、なぜ過程が変わるのかについてお話ししたいと思います。
重要なのは、それぞれの世界線への分岐前の状況です。
『存在証明のオートマトン』は1.064750の世界線から分岐します。一方、『盟誓のリナシメント』は『相互再帰のマザーグース』世界線(1.064756)から分岐します。
先述の通り、1.064750と1.064756は近似世界線であると考えられます。ですが、1064756(マザーグース)は、一度α世界線を経由し、1.053649の世界線を経由した上でアクティブになる世界線です。その中で、岡部はかがりを救うために奔走します。
一方、1.064750は一度も他の世界線を経由することなく、オートマトン世界線へと分岐します。つまり、岡部がかがりに対して特に感情を向ける事がない、と言えます。
この違いが、オートマトンとリナシメントの差を作ったのだと考えています。オートマトンでは鳳凰院凶真が目覚めることはなく、Dラインを送る事もありません。リナシメントでは鳳凰院凶真が目覚め、Dラインを送る事になります。
このように、同じでありながら、オートマトンは詰み、のような状況に陥るため、本作では触れることなく、リナシメントのみ書くことにしました。
*****
大変長くなってしまい、恐縮ですが、このような流れでリナシメント世界線がアクティブになったのではないかと考えました。
ゼロは世界線の変動理由が分かりにくく、私なりの解釈を付け加えさせていただきました。もっと他の解釈もあれば、ぜひ拝聴させていただきたいです。こうやって考察をしている時間が最も楽しいですよね。
では、今回はここまでにさせていただきます。
これから、スマホの電源をONにしたルートに場面が移ります。まだまだ長くなるので、根気強くお付き合いいただければ幸いです。また、次回の考察パートでお会いしましょう!