セイウンスカイとバルファルク   作:エドレア

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皆様日頃よりご愛読頂きまして誠にありがとうございます。

ワイルズの復活面子が無印から2ndGまでのやつらばっかりで2ndGが初めてのモンハンだった私は感涙しております。
グッラビッモスッ! グッラビッモスッ!


古龍集結

 

 

 

 

 

 

 明らかとなったアステラ────冥灯龍ゼノ・ジーヴァによる古龍誘引能力。

 地啼龍アン・イシュワルダの誘引が考えられたが本能による能力に区別など無くあらゆる場所のあらゆる古龍にその気配は轟いている。

 これまでに会った事のある古龍だけでなく、まだ見ぬ古龍も動き始めていた。

 

 

 

 

 

 ロサンゼルスの地震から異世界の【モンスター】についてネオユニヴァースをチーム全員で問い詰めた結果、異世界について多くの事が判明している。

 共通する生物もいるが、大部分は固有の生物が生息しており独自の生態系を築き上げている事。それらは極めて強大であり、それにより異世界の文明水準がおおまかに中世レベルである事(飛行船の開発など一部では技術革新が見られている)。ウマ娘はいないが竜人族や獣人族など人類種も多岐に渡る事。そして何より共通する生物には古龍も存在している事が挙げられた。

 

「『いや待ってよ!?古龍がいるのはギリギリ分かるけど生身で狩るって有り得ないでしょ!?』」

「本当。実力はそれぞれだけど【彼ら】なら【モンスター】を狩猟できる。バルファルクもイナガミも、そしてアン・イシュワルダも」

「『俺を狩るだと?ふん、ならこちらから狩り尽くしてやろうか』」

『……滅多な事を言うものではないぞ、バルファルク。少なくともそういう世界ではあるという話なだけだろう。今重要なのは、この小童めがやらかしている呼び寄せだ。我らは分かっているからまだ良いが、知らぬ他の龍なら興味本意でこちらに来るぞ』

「『イナガミの言う通りや。オストガロアとかならともかくもしかしたら知らん古龍が動いてるかもしらへんやろ。地啼龍だけでも沢山やなのに、怪獣総進撃とかウチは嫌やで』」

「とにかく情報を集めよう。シャーロット女史にもこの話を共有するんだ。一番の懸念は存在が知られていない未知の古龍が暴れだすことだ。ただでさえマム・タロトの一件でデリケートな認識になってしまっているというのに、その古龍によって更なる災害がもたらされればバルファルクやイナガミへの目も厳しくなる」

「『俺は他の奴らなど知ったことではないが』」

『我は困るぞ。おかしな風評で農作物が売れなくなれば怒り狂う自信がある』

「ま、待って。アステラ、私が分かる?それは止められないの?」

「きゅー?」

「無駄だと思うよ。いくら君の子供だと言っても本能は変わらない。バラを植え替えたところでチューリップにはならないようにね。それに止めるのはこの際ナンセンスだ。ハイリスクハイリターン、未知の古龍という懸念は考えられるが、地震を引き起こしている地啼龍の場所をこちらから捕捉できるメリットがある。出たとこ勝負だが流れに乗るしかない!」

 

 アグネスタキオンは珍しく焦燥に満ちた顔で、しかし心底楽しげに力説していた。他のチームメイトや古龍達も同じだ。

 アドマイヤベガはテキパキと動き出すチーム:ドラコを見て呆然としていた。どう考えても一介の学生の身に余る話である。確かにアドマイヤベガも過去には友人達と一緒にオストガロアの一本釣りに参加していたが、あれは流れで参加していたし、もっと言えば今ほど世界を巻き込んだ話ではなかった。下手をすれば地啼龍は大陸規模の被害を起こしている天災そのものである。それに対して全く臆せずやれる事をやれるだけやる精神性は、まだ入って新参者のアドマイヤベガには無かった。

 

「『私はゴグマジオスのところに行ってくる。もしかしたら反応して目覚めてるかもしれない。出てきてほしくない扱いになってるけど最悪戦力に数えたいんだ。バルファルクは世界を飛んで怪しいところとか異変があるようなら私やチームのみんなに教えて』」

「『いいだろう。全く、次から次へと面倒を起こしてくれる』」

「『ウチならナバルのとこやんな。こないな気配あいつも気付いとるやろ。イナガミは秘密兵器の準備や。色々と食えんやつ育ててたやろ?』」

『ああ。種なら問題無い。これから量産体制に移ろう。決戦には間に合わせるさ。タマモクロスも特訓の成果を見せる時だな』

「私とネオユニヴァース、それとアドマイヤベガ、私達三人は政府と顔合わせだ」

「えっ、私も?」

「私は政府に顔が利くし、ネオユニヴァースには異世界の知識を洗いざらい吐いて貰わなくちゃいけない。そして鍵となるのはもちろんアステラだ。その子が誘引している以上、人的被害が出ない適切な場所にその子を置く必要がある。そしてアステラが君を信頼しているなら君の存在は必要不可欠だ」

「適切な場所って、それじゃあアステラを囮にするってこと……?」

「あくまでも誘引している、という点でその子は必要なんだ。君やアステラを戦闘には巻き込まないよ。居場所さえ分かれば迎撃できるからね」

「足りない……まだ戦力が足りない。【青い星】がいない……」

 

 急な話にアドマイヤベガがついていけないのは当然だ。しかし今は時間が惜しい。一刻も早く地啼龍の居場所を特定し迎撃できなければ更なる被害が確定しているのだ。

 アステラはまだ世間には秘匿されている状態だ。よって学園の外には連れ回せないため必然的にトレーナー室でアドマイヤベガはアグネスタキオン・ネオユニヴァースと共に総理とのオンライン会議に出席する運びとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5月下旬。

 チーム:ドラコの緊急会議から少し後。

 アグネスタキオンによる未知の古龍という懸念は当たっていた。

 

 

 

 

 

 ネパール・ヒマラヤ山脈。

 世界最高峰、エベレストにて。

 

 この日ネパールでは少し大きめの地震が発生していた。大きめ、というのはネパール人の感覚である。インド亜大陸とユーラシア大陸の衝突により発生したヒマラヤ造山帯は今なお地殻変動が活発であり、エベレストは僅かにその標高を空に伸ばし続けているのだ。これにより地震もネパールではあまり珍しくない災害であるのだが、今回起きた地震は地殻変動によるものではなかった。

 

 エベレストは世界最高峰という有名さから危険ではあっても世界各国から登山客が訪れる。故に国籍を越えた多種多様な人種が()()()()()()()()()()()()()()を目撃してしまった。地震と共に地中を割って飛び出したそれは、まるでこの世の全てを睥睨せんと頂きより見下ろしているのだ。

 ひとしきり辺りを見回した後、大蛇のような生物はおよそ蛇らしくない前足を用い体をくねらせながら山脈をその剣鱗で削っていった。

 

 蛇王龍ダラ・アマデュラ────東を見据えて進行開始。

 

 

 

 

 

 中国・武陵源。

 湖南省にあるこの地域は独特な珪岩で出来た石柱が連なっておりその特色から世界遺産にも登録されている。

 

 しかしその自慢の石柱は今まで岩の一部だと思われていた何かによって多数が倒壊の憂き目に遭っていた。ヒマラヤの大蛇よりは小さいが、四足のその巨体は進行の邪魔になるものを全て踏み潰すか踏み倒すかで無理矢理通行している。それを止めようと中国政府は用意できるあらゆる武装・兵器で阻もうとしたが巨龍は一顧だにしなかった。

 

 老山龍ラオシャンロン────東を目指して進撃開始。

 

 

 

 

 

 ニューギニア島、とあるジャングルにて。

 

 インドネシアとパプアニューギニアに領有が分割されているこの島は世界でも豊かな自然が残っている事で知られ、特に動植物の生息が明らかになっていない事から毎年のように新種の発見が寄せられる野生の宝庫である。

 

 そんな中、インドネシアかパプアニューギニアか、どちらの地域かはっきりと分からない国境付近で蠢く山があった。それまでは単なる地形としか思われなかったそれは、山のような体を音も無く浮かせると下にある口から手当たり次第に周囲のものを吸い込んでいく。動物も植物も飲み込みやがて満足したそれはゆっくりと空に浮かび上がるが、翼も無く山から触手でも生えたかのような姿はUFOにしか見えない。遠くからでもはっきりと分かるその奇怪な姿はSNSで宇宙人の到来が騒がれた。

 

 浮岳龍ヤマツカミ────北を向いて漂流開始。

 

 

 

 

 

 太平洋、マリアナ海溝にて。

 

 地球上で最も深い海の底でオストガロアは自身を引き付けてくる謎の気配に困惑していた。

 

(いやこれさぁ、前に俺様が行ったところから出てるじゃん。のこのこ行ったら俺様怒られるよね。……よし、気になるけど放置……うぉ!?)

 

 去年にセイウンスカイ達に敗北してからおよそ10ヶ月、あの敗北はオストガロアに大きな衝撃を与えより慎重な性格になっていた。

 しかし逡巡するオストガロアの側を金色の何かが通り過ぎる。その姿はオストガロアにとって見覚えのある姿をしていた。

 

(おいおい、あれって前に俺様が狙ってたガキ(ナバルデウス)の大人か?にしてはエラく輝いてんなー。角もあんなデカかったっけ?……いや、待てよ……)

 

 気配の方へと向かう金色の巨体を見てオストガロアはどうしようもない事を思い付いていた。

 

(あの金ぴか、どうせ人間のところへ行ったらセイウンスカイとかと揉めるだろうさ。そこに颯爽と現れる俺様!金ぴかを蹴散らしてやりゃあ恩を売ったことになる!そうすりゃ少しは監視の目も緩むってもんだ!よーし、俺様はりきっちゃうぞ~)

 

 バカの思考である。

 オストガロアは金色の海龍どころか、世界を巻き込む戦いに引きずりこまれる羽目になると、露ほども考えていなかった。

 

 皇海龍ナバルデウス亜種────北を頼りに遊泳開始。

 骸龍オストガロア────不遇の始まり。

 

 

 

 

 

 米国・ハワイ州。

 ハワイ最高峰、マウナ・ケア山にて。

 

 ハワイを象徴するマウナ・ケア山は世界で最も清浄な地とされ、澄んだその空気から天体観測に最適な立地として13基もの天文台が置かれている。火山活動が活発なハワイ諸島においてはイメージに反して休火山であり、最後の噴火があったのは約4500年前とされている。

 

 しかし休火山であるはずのマウナ・ケア山の斜面からは、何の予兆も無く火が吹き上がっていた。本来なら噴火を予測するために多数の観測機器が置かれたハワイにとって有り得ない事態である。

 だが原因ははっきりとしていた。実際のところ、それは噴火ではなくただ一体の生物の目覚めでしかなかったからだ。

 のっそりと現れたそれはマグマのような体液を滴らせ、進行上にあるものをその巨体で踏み潰していった。

 その光景を見ていた現地ハワイ住民はこう語る。────火山が動いていたと。

 

 溶山龍ゾラ・マグダラオス────灯火目指して西へと猛進。

 

 

 

 

 

 米国・アラスカ州。

 アリューシャン列島の地下深くにて。

 

 地啼龍アン・イシュワルダは自身を引き寄せようとする不思議な気配に首を傾げていた。

 実のところアグネスタキオンの読みである大陸プレートと海洋プレートの間にいるという推測は当たっていた。アリューシャン列島には太平洋プレートと北アメリカプレートがぶつかる箇所がありそこを地啼龍が通行している。アグネスタキオンが読みきれなかったのは単にプレートの境界線を通路としか使用せず、地脈の生体エネルギー吸収はそこからお目当ての場所まで振動で掘削して移動しているというだけの話だった。

 

 本来ならここでも生体エネルギー獲得のために振動を起こし結果的にアラスカでも大規模な地震が発生するところだったのだが、気配の方に好奇心を抱いたアン・イシュワルダはここで進路を変える気紛れを起こしていた。

 

 そしてその遥か上。

 アリューシャン列島のとある無人島にはあのバルファルクに沈められたはずの龍が漂着していた。奇しくもアン・イシュワルダの直上となる位置である。

 微動だにせず、一見すると死んでいるようにしか見えない。しかしバルファルクに負わせられたはずの傷は無く、それどころかゆっくりとそのトゲを伸ばし続けている。辺境かつ無人島であるここは観測機器など無いため誰もこの龍の存在に気付く事が出来なかった。

 龍が目を見開く。僅かにだが、しかし感じ取れる気配を地下の方に感じたからだ。

 

 地啼龍アン・イシュワルダ────南西に向けて蠢動。

 滅尽龍ネルギガンテ────渇える欲望、未だ衰えず。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『久しぶり!やっぱり起きてたんだ』」

『セイウンスカイ、ヒサシブリ。デも、ソレドコろじゃ、ナイミタい?』

「『そうなんだ。出来ればゴグマジオスには寝てて貰いたかったんだけど……』」

 

 ユクモ村近郊の採掘プラントは秘密裏にゴグマジオスを収容する役目もあってセイウンスカイと言えども事前の許可が無くては入れない。セイウンスカイはアグネスタキオンを通してほぼ一年半ぶりにゴグマジオスと再会した。

 

『セイウンスカイのタノみナら、イッシょに戦ウ』

「『それは最後の手段かな。今もうめちゃくちゃ忙しくなっちゃって、次いつ君に会えるか分からないんだよ』」

 

 セイウンスカイの言葉通りだった。東アジア・東南アジア・太平洋地域にこれまで確認されていなかった巨大古龍が一斉に活動を始め周辺各国がパニック状態なのだ。特に被害著しいのが蛇王龍ダラ・アマデュラによる進行である。ただ進んでいるだけ、一切の攻撃的な行動は無いのにも関わらずその巨体だけで周辺の山々や都市に甚大な被害をもたらしている。既にダラ・アマデュラはネパールを抜けており、隣国であるブータンと中国の国境沿いをヒマラヤ山脈に沿って東に動いていた。

 ダラ・アマデュラの被害に慌ててバルファルクが駆けつけようとしていたがこれを中国側が拒否している。巨大生物による未曾有の災害にバルファルクにも原因があるのではといつもの政治的な難癖を付けていたのだ。中国側は単独でダラ・アマデュラに対処する事で周辺に軍事力を誇示する狙いがあり、中国軍が展開しているようだが成果は芳しくない。もっと言えば武陵源にも老山龍ラオシャンロンへの対処で戦力が二分されているのだ。

 なお情報源であるネオユニヴァースは中国の行動を『焼け石に水』と評価していた。ネオユニヴァース曰く古龍は超自然的な存在だが、中でもダラ・アマデュラとゾラ・マグダラオスは核攻撃にすら耐えうる恐れがあると評している。それを異世界の狩人がどのように狩猟しているか不明だが、現状では東アジア地域の被害に関与する事が難しい状態となっていた。

 

「『今日本の近くに沢山の古龍がやってこようとしてる。気配は感じ取れる?ゴグマジオスから見た実力というか、強大さが知りたいんだ』」

『大蛇が、多分イチバんつよイ。マエにアッたコトがあル。アイつはソラからイシを落とス。いっぱい、いっぱい。アトは火ノ山。アレもアツくて、トテモオオきい。ホカは知らナイ』

「『ありがとう!それだけ聞ければ十分だよ!』」

『セイウンスカイ、ツギは、イツ会えル?』

「『うーん、ごめんね、次はまだ分からないんだ。ゴグマジオスが寝る前に会えればいいんだけど……』」

『ソレは、ダイジょうぶ。寝ルのはもうイイ』

「『え、どうして?』」

『ゴハンいっぱいイツもモラえるなら、ワザワザ寝なクテもイイ。オデは、セイウンスカイとイッシょにイタい』

「『え……』」

『いっぱい、気持ちツタワッテキタ。ココにヒトリは寂シイ。ダカラ、ソトに出タイ。ダイジョうぶ、セイウンスカイの、言うコトは、聞ク』

「『ゴグマジオス……』」

 

 ゴグマジオスは状況の変化を感じ取っていた。今までは食料の確保さえ出来ていれば良いというスタンスであったが、貧すれば鈍するの逆で富めば余裕というものが生まれる。ユクモ村での戦いで殺されるところを助けて貰ったばかりか、エサである硫黄すら融通して貰っている事に恩返しがしたいとゴグマジオスは考えていたのだ。

 もちろん政治的リスクは依然として存在する。しかし状況が状況だ。セイウンスカイはゴグマジオスも戦力として数えられるよう戻って総理に提案する事となった。

 

 

 

 

 

「ここが硫黄島……」

「きゅおー」

「アドマイヤベガさん、我々が全力でサポート致します。不安かもしれませんが、貴方に害が及ばないよう全力を尽くします」

「は、はい……」

 

 アドマイヤベガは政府とのオンライン会議の後、アステラの誘引能力を活かす場所────硫黄島へと訪れていた。

 アステラによる誘引を処理する場所として最も都合が良かったのが硫黄島であった。硫黄島は自衛隊のみが管理しており民間人は住んでいない。日本本土からも遠く離れており万一古龍が接近してもここで被害を抑えられると考えられた。

 

「『心配せんでもええで。ウチとイナガミがおるんやからな!』」

『去年以来の大舞台だ。まだ見ぬ他の龍ども、たっぷりと我の新兵器を味わってもらおう』

 

 硫黄島にはタマモクロスとイナガミ、そしてナバルデウスもも同行していた。自衛隊の輸送機によって運ばれたイナガミだが背には去年と同じく大量の種が入った袋を背負っている。ナバルデウスは海上自衛隊の護衛艦に付き従い硫黄島の周辺海域で警戒にあたっていた。

そしてタマモクロスもいつもとは違った様子でいる。僅かにだがばちばちと帯電した様子を見せ尻尾が異様に膨らんでいるのだ。

 

「『さぁどっからでもかかって来い!《白い稲妻》は伊達やないぞ!』」

 

 発奮するタマモクロス。

 そして海から古龍接近の報せが届くのは、それとほぼ同時であった。

 

 

 

 

 

 総理官邸では有識者会議に混じってアグネスタキオンとネオユニヴァースの姿もあった。

 有識者会議といっても古龍への有識者なぞこの場において二人しかいない。アグネスタキオンはこれまでの研究成果を、ネオユニヴァースは異世界からの知識でそれを補強している。

 しかし今頭を悩ませているのは知識ではなく純粋な戦力であった。

 

「ダラ・アマデュラとラオシャンロンは中国に任せるとして、問題なのはハワイから出現したゾラ・マグダラオスだ。米国がレールガン駆逐艦で攻撃したようだが全く効いていない」

「生物としての規格の問題……単純に威力が足りていない……」

「レールガンですら貫けないものをいったいどう戦うというのかね?」

「何も戦うだけが手段じゃないよ。硫黄島にはタマモクロスを派遣している。話し合いで今は様子見だ。ダラ・アマデュラやラオシャンロンと違ってハワイでの進行以外に目立った被害はないからね」

「あんなもん怪獣だろう。あれではまるでゴ○ラじゃないか……」

「言っておくがゾラ・マグダラオスですら本命じゃない。私達が探したいのは地啼龍とネルギガンテだ。ゾラ・マグダラオスに集中すべきではないんだよ」

「ヤマツカミはバルファルクが抑えてくれている……アン・イシュワルダに集中した方がいい……」

「無理難題を言ってくれる……」

 

 会議は踊る、されど進まず。

 会議室で交わされる喧々囂々。しかしここが分水嶺だとアグネスタキオンとネオユニヴァースは本腰入れて会議に臨んでいた。

 

 

 

 

 

『おい、そこの浮いてるやつ!元いたところに引き返せ!』

『あんたなぁ~にぃ~?久しぶりに起きてみただけなんだけど~』

 

 硫黄島とニューギニア島の間の海上。

 空中でバルファルクはヤマツカミと遭遇し引き返すよう説得していた。

 

『ずうっと寝てたんだけどさぁ~?それだと退屈なんだよね~。なぁ~んか面白そうな予感がするし~。ちょぉっ~と見に行きたくて~』

『大人しくしてくれるならいいが、どうせ地上のものを食い荒らすだろう?人間も何もかも区別無く』

『区別ってなに~?腹減ったらそのへんのもの食べるでしょ~』

『……やはり説得は難しいな。これ以上説得に応じないなら実力で押し返す!』

『あは。それも面白そうかも~。やれるものなら~、やってご覧なさ~い』

 

 我の強い古龍を説得するのはやはり無理があるだろう。

 天彗龍バルファルクVS浮岳龍ヤマツカミ。

 後に古龍大戦とも言われる戦いの火蓋はここで切って落とされた。

 

 

 

 

 





アルバトリオンと三女神のダイジェスト

アルバ「……あのさ、こんなに古龍いるなら俺行っても変わんなくね?」
バイ「そういう問題ではない。たたでさえ混乱しているのに貴様を入れたら余計悪化するだろう」
ゴドル「これはちょっと私も予想外だったわ~」
ダレ「とはいえこいつらは私達の世界のモンスターだ。今さらどうこうって感じじゃない。君の準備は進んでる?」
アルバ「準備も何もタイミングの問題なんだよね。あとあそこまで強いと素じゃ入らない。弱ってくれないと」
ダレ「モンスターの捕獲みたいなものか。まあ似たような事やるわけだしね」
バイ「そっちはウマ娘と味方の古龍にやってもらうしかないか……」
ゴドル「……アイルーがいればきっと助けてもらえたのに」
アルバ「それ君がアイルー好きなだけでしょ!?」

ゴドルフィンバルブのヒミツ
実は、アニマルセラピー(特に猫)を指導によく活用するが、本人が1番癒されている。(原文ママ)
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