刀剣乱舞〜時を繋ぐ音色〜   作:國光麻弥

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お待たせしました。
ストックがまだ溜まっているため、引き続き第二話をお送りします。
では、どうぞ!


第二話

さて、時は鯰尾藤四郎を見送るところまで遡る。

次の出陣対象を誰にするかユウマはもう決めていた。鯰尾藤四郎の兄である一期一振だった。

「無理はしないでね、一期一振。鯰尾だけじゃなく他にも弟達を送り込むつもりだから」

 

「ええ、大丈夫ですよ。主を信頼していますから」

 

「分かった、気をつけて行ってきてね」

ユウマは優しく言った。

「ええ、勿論です」

笑みを浮かべ一期一振は2025年に旅立って行った。

ついた場所はというと十字路の真ん中だった。

時間は17時を回った、と言ったところか。

空には綺麗な夕焼けが見えている。

 

「主、一期一振です。聞こえますか?」

通信機器を使って一期一振はユウマと更新を試みる。

【聞こえてるよ。無事2025年についたみたいだね】

ユウマは答えた。

「ええ、どこかの道路のようです。さて、鯰尾と合流したいのですが位置は?」

 

【あーそれなんだけどね・・・時空の穴が原因でタイムラグが生じてるみたいなんだ】

少し困った様子でユウマは言った。

「たいむらぐ?」

初めて聞く単語に首を傾げる一期一振。

「あぁ、ごめんね、横文字は苦手だったか」

ユウマは軽く謝ると、

【簡単に言うと時間のズレが生じてるってことかな】

と言った。

「あぁ、なるほど」

さらにユウマは続ける。

【鯰尾がやってくるのは1日後で間違い無いんだけど、どこに現れるかもわからない状況なんだ】

 

「それは心配ですね・・・・・・」

 

【なに、もし着いたらすぐに教える。さてと、君が次にやらねばならないことは仮の主を捜すことだ」

 

「どうやってです?まさかなんのアテもなしに探せと言うんですか?」

 

【いや、仮の主は『視えている』ことが条件らしい】

 

「なるほど、私たちを視認できることが条件なんですね」

 

【っと、そんなことのんきに話してる場合じゃ無いね、近くに奴らの反応、出てるよ】

ビービー、と通信機器も反応している。

通信機器の画面をよく見ると時間遡行軍襲来!との文字が見える。

「向かいますね」

一期一振はそう言うとその場を後にしていった。

 

目的の場所に気づくと敵の数はさほど多くない。せいぜい3体ほどしかいない。

それも辺りをキョロキョロと見渡して何かを探しているような様子である。

「夕暮れ時ですが、こんなにも堂々と出歩くもの、なのですかね」

 

【誰かを探してるのか?気になるな】

 

「ええ、仕掛けてもいいですか?」

 

【大丈夫?いける?】

心配そうにユウマがいう。契約を完了していない状態の刀剣は本来の力を発揮することができないと時の政府から言われているからだ。

「大丈夫です」

その場を駆け出し一期一振は攻撃を仕掛ける。

一体目の打刀を斬って捨てると二体目の太刀型が刀剣男士に気付いたのだろう、刀を振りかざして攻撃してきたが、軽く受け流すとそのまま一刀両断する。

さらに三体目、短刀が近づいてきたが、間合いを取り攻撃をかわすとたちまち切り捨てた。

【敵影はないね、よくやってくれたよ】

 

「練度の低い相手でしたね」

仮の主を契約を結ばないと基本的には力を完全に出すことは不可能。しかし、そんなことがなくとも倒せてしまったということは少なくとも練度がさほど高くない相手なのだろう。

そう、一期一振は推察した。

【しかし、何を探してたんだろう】

 

「或いは人、なのかもしれません」

と一期一振が言ったその時だ。

「あんたすごいな」

 

「えっ?」

声をかけられたので彼が振り返ると赤髪の学生服を見に纏った女子高生に呼び止められた。

 

「あの化け物をあんなにズバズバってやっつけちゃうんだもんな、あんた何者なんだ?」

 

「貴女、視えてたんですか?」

 

「えっ、視えてたけど」

少女はさも同然かのように言った。

 

「主、もしかしてこの人」

 

【うん、間違い無いね】

ユウマは頷いて言った。

「すみません、単刀直入にいいますね。私の主になってくれませんか?」

 

「へ?」

これが一期一振と少女、宇田川巴との出会いだった。

 

「てな感じで一期さんと出会ったって訳だよ」

 

「そんな偶然ってあるんだね」

ひまりは感心していう。

「じゃあ、藤四郎君は私や巴にしか見えないんだね」

 

「基本的にはそうですね、声をかけてくれてありがとうございます」

 

「ううん、そんなことないよ、困ってたから助けただけで」

 

【話の途中だけどいいかな?軽く説明しても】

 

「あぁ。どうぞ主」

 

「あれ、入船さん??どうしてそんなところに」

ユウマの顔を見てひまりはあった。

どうやら彼女はこの時代の入船という人を知っているようである。

どんな人なんだろうか、と興味は湧いてきたが、

【失礼、それは多分ご先祖様だろうね。僕は入船ユウマ。2205年から話をしているんだ】

 

「ええっ、そんな未来から」

 

「ひまりなら驚くと思った。あたしも最初聞かされた時は驚いたもんな」

 

「ええ、すごく驚いてましたもんね、巴さんは」

あの時の巴の反応ときたらすごい大きな声で叫び驚いたものだから、逆に契約させようとしたユウマ側が驚いたものだ。

 

「まず、はじめにこれなんですか?」

ひまりは手の甲に輝く証を見せた。

【うん、これは契約の証だね】

 

「契約の証?」

 

【うん、ちょっと待ってね、マニュアルを読む限りだと・・・・・・そちら側にいる刀剣男士は仮の主がいないとうまく力が出せなくてね、それで契約を結ぶ必要がある、ってことでその証かな】

 

「あーそれひまりにも出たんだ。あたしもほら、手の甲に」

そういうと巴はひまりに自分の手の甲を見せた。

手にはひまりと全く同じ紋章が出ている。

「同じ模様ですね・・・・・・主これは一体」

 

【変だな、マニュアルには全く同じものが出ます、なんて書いてないな】

全く不親切なマニュアルだ。

ほんとにこれ大丈夫なんだろうな。

ユウマは急に不安になってきた。

 

「あたしとひまりの共通点、か。そんなの一つしかないよな」

「うん、そうだね・・・・・・」

どうやら2人には思い当たるところがあったらしいだが、2人ともそのことに対して口をつぐんでしまった。

「ど、どうしたんです2人とも急に」

心配そうに鯰尾は言った。

「成程、お二方とも思い当たる節はあるのでしょう。でもそれは言いたくない、と」

 

「ごめんなさい、私達、このことはあまり触れたくなくて」

 

【いや、気にしないで。仮の主にさせたのは僕達なんだから】

 

「ええ、そのことについてはおいおい説明していただければ、鯰尾。ひまりさんについてお行きなさい。そうすれば寝床を確保出来ますから」

 

「はい、ひまりさん。よろしくお願いしますね」

 

「うん、わかった。鯰尾君」

ひまりは頷き、彼を自分の家に案内するため公園を後にするのだった。




というわけで第二話をお送り致しましたがいかがでしたでしょうか?
引き続き感想、質問等受け付けております。
どうぞよろしくお願い致します。
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