アイドル、ポケモン世界を歌う! 〜ポケットモンスターTen Colors〜 作:十二の子
いつでも思い出せる、あの始まりの時の、未来の可能性への不安を、そして期待を。
ー*ー
日本、東京。
「はるちゃんちーちゃん!行こ、あたしたちのファーストライブ!」
「遥、ユイ、普段通り、私たちの輝きを魅せていくわよ!」
口ではそんな勇ましいことを言っていても、
無理もない。彼女たちにとって、このファーストライブこそ、アイドルとして浮くか沈むか決まる登竜門…少なくともそう信じていたから。
そんな中にあって、
「…ユイも千尋も、緊張しています?」
「まあ、そりゃーねー?ちっちゃな舞台だけど、あたしたちにとってはおっきな初舞台だし?」「むしろ遥は、緊張していないのですか?」
声も穏やか、手も震えることはない…まるで成功を確信しているかのようで…けれどもちろん、そんなはずはない。
「私も、緊張しています。不安はたくさんあります。失敗したら、トラブルがあったら、悪意に晒されたら…って。
けど…」
2人とそれぞれつないだ手を、自分の心臓の上に持っていく。
「うわっ…おっきな胸の上からでもわかる…」「バックバクですね遥…」
「はい。
けど、同じくらい、ドキドキ、ワクワクしているんです。
ここから先、夢の大舞台、そしてその先までも、無限の可能性が拡がっているんだって。ですから…
…掴み取りに行きましょう。私たちの可能性を!」
ユイと千尋の手が、遥の心臓から離れる。
「はるちゃんの声を聞いてるとなんだか勇気が湧いてきたよー!」「やはり、遥には人を惹きつけて信じさせる才能がありますね。」「そんなそんな、アイドルなんてみんなそうですよ。それにレッスンだって。」
ー後から思えば、この時すでに、言祝アリアのアイドルとしての能力は、覚醒を始めていたのかもしれなかった。
ー*ー
(たくさんの、決して多くはないけれど、でも私たちにとってたくさんの、観客。)
幕が上がる。
(ここに来るために私たちは時間と努力を捧げてきた。だけどそれは、ここに至るためじゃない。)
薄暗闇の中、1人の少女の影から、2人の少女が左右へと現れる。
(私たちはこの先へ行く。ファンの想いを集めて、
固唾を飲んで、ファンが、関係者が、ステージを見つめる。
(さあ!)
スポットライトが、3人を照らした。
新星少女アイドルユニット、「フューチャー・トリニティ」センター、言祝アリア。彼女は…
…口元にかわいらしく人差し指を当て、「しー」
会場が、彼女に従うかのように音をなくした。
わずかな呼吸の音、配管の音すらない静寂に、アップテンポのイントロが染み込み始め…
…タン!言祝アリアが、常縁つむぎが、山河カンナが、左のつま先でステージを蹴る音が響き…世界が、音を取り戻す。
この日、世界は変わった。
ー*ー
@Ytilissop_Erutuf
幻の、伝説のアイドルの初ステージ映像見つけた!
MP4_Future_Trinity
#言祝アリア #フューチャー・トリニティ #甲信隕石非常事態宣言 #星に願いを