イカしたヤツが行くヒーローアカデミア 作:DSNBJN(スプラへの皮肉)
「スッゲー!!大きいー!!」
烏賊墨がそう言うのも無理もない。何故なら目の前には一つの町を悠々と囲えるほどクソでかい*1ドームがあるからだ。
「仮想敵だっけ?どのくらい強いかな?」
「お!烏賊墨じゃねぇか!!会場一緒だな!!」
「あ!切島くん!一緒にがんばろー!!」
「嗚呼、けどチーミングは反則行為だぜ。」
「え?ミーティング?」
「違ぇよ!!?つーかもう忘れてんのかよ?!!先生の話聞いてたか?!!」
呑気に梅干しを食べていた烏賊墨、そこへ先程会った切島が声を掛けて来た。初っ端からボケる烏賊墨に戸惑う切島だが、彼もそこそこアホなので深く追及しなかった。*2
「あ!もうそろそろ準備しようかな。」
「ん?準備?」
切島が頭を傾げてると、烏賊墨は手広げる。すると手のひらから滲み出るようにインクが床に垂れ落ちた。
「よっとな!」チュポン
そして烏賊墨は飛び上がると、姿を変えた。尖った頭にイカ足、まさしくそれはイカと言っていいだろう。その状態のまま烏賊墨はそのインクの中に入った。そしてしばらくするとインクの中から烏賊墨が出てくる。出身校の折寺中学校のジャージ、烏賊墨お気に入りの飛行機パイロット用のゴーグルを身につけ、更に背中にインクが入ったタンクを背負い、100円ショップに売っていそうな見た目をしてる水鉄砲みたいなものを持っていた。
「うお〜すげぇ!!手に持ってるのと背負っているのはサポートアイテムか!?」
「うん!昔から僕を支援してくれる人が開発してくれたんだー」
「マジか!?誰なんだ!!?」
「えーっとねー…」
「はいスタートオォー!!!」
「「え???」」
烏賊墨が切島に説明しようとしたその瞬間、プレゼントマイクの声が会場に響き渡った。その唐突さに皆んなが固まった。
「どうしたぁ!?実戦じゃカウントなんてねえんだぜ?!走れ走れ!!賽は投げられてんぞ!!?」
「「エ"エ"エ"ェェェーー?!!!」」
次のプレゼントマイクの発言で理解した者から次々と会場に入っていく。烏賊墨もやっと飲み込めて走り始める。
「完全に出遅れちゃったァー!!?またねー切島くーん!!」
「おう!!お互い頑張ろうなー!!」
親しい切島との取り合いを直感的に嫌だと考え、烏賊墨は切島と別れることにした。そしてしばらく移動すると、仮想敵が見え始めた。
「標的発見!!捻り潰す!!」
「来たなー! 喰らえ!! 『わかばシューター』!!」
見えたのは一輪走行で2本の腕がある1P。烏賊墨は早速サポートアイテムで攻撃する。
ドドドドドドドッ!!
ベキーン
「ぐわぁー!!?おのれ!!よくも俺の腕を!!」
「ごめんねー」ドドドド
「あひゅん?!!」
左腕で殴ろうとした1Pの腕に、発射されたインクが当たり続け、腕は粉々になる。キレた1Pは残った腕で攻撃しようとするも、頭を集中射撃されて倒された。
「イェーイ倒したぞー!!次はどこだー!」
「標的発見!!おのれよくも仲間を!!」
「お前のイカ足引きちぎってやる!!」
「ついでに刺身して食ってやる!!」
「お刺身!!?どこどこ!!」ヨダレタラタラ
「「「お前のことだよ!!!??」」」
ロボットまでツッコませる秘術を持つ男、烏賊墨 陽紀。彼はただ良く食べて良く寝る子なんです。
「数が多いならこれだ!『スプラッシュボム』!!」
「んん?ナニコレ??」
「おにぎり?」
「構わん!突っ込め!!」
キュイーーン…
「「「ゑ???」」」
ドガアアァァーーーン!!!!
「「「ギャアアァァーース!!!??」」」
正四面体の形をしたボムが仮想敵達を巻き込んで爆発、仮想敵達は粉微塵になって死んだ。
「ナイスー!この調子でどんどん倒すぞー!!」
わかばシューターを高く掲げてそう宣言する烏賊墨。その後も仮想敵を次々と撃破する
「おりゃー!!」
「グハッ?!」
「そりゃー!!」
「アベシッ?!」
「喰らえーて間違えた?!!」
「アイエエエウメボシ?!!ウメボシナンデ?!!!」
「うおー!?一旦撤退ー!!」
「待てやコラァ!!」
そうして戦うこと5分、ポイントもそこそこ稼いだ烏賊墨。次だ次だーと勢いを上げていったが、
ドゴオオォォーーーン!!!!
突如、そこへ轟音が鳴り響く。
「なんだ?!」
これには烏賊墨も驚き、何が起きたのが音のする方へ向かう。そしてそこにいたのは……
「エエエエェェェェーーーー?!!!」
烏賊墨が見上げるその先。その先にあるのはお邪魔虫と言われていた0Pのロボット。会場の建物を悠々と越える身長があり、無限軌道を足に前進し、2本のこれまた巨大な腕が獲物を捕らえようと建物を破壊しながら迫っていく。
「デカすぎでしょ?!!これは逃げないと……!?」
烏賊墨は他の受験生よろしく急いで逃げようとした。だがそこで漏れ出た自分の発言によって彼は自身に待ったを掛けた。
「待てよ…ここであいつを倒せたら、それって…
最っっっ高にイカすよね!!!」
彼が言っている『イカす』は、カッコいいとかオシャレなど、様々な意味を現す。ここでの意味では、『ヒーローらしい』ということで、要は『ここで0P倒せたらヒーローらしくね!?』ということだ。
「よーし、喰らえ喰らえー!!」
「ふんっ!下等生物めが、そんな小さな豆鉄砲で倒せるとでも!!?」
早速前へ出て0Pのヘイトを稼ぐ烏賊墨。0Pもすぐに反応して攻撃し始めた。0Pの装甲はわかばシューターでも全然傷付かず、決定打を与えられない。
「ホッ!ハッ!ヒッ!ヘッ!フッ!!」
「ええい!!ちょこまかと…!」
それでも烏賊墨は射撃をやめない。0Pは少し不信に思いつつも、自分のリーチを見極め烏賊墨を捕らえようとする。
「! やべ?!」
「勝った!!くたばれ……?!」
ズブウゥーン!!
0Pの手が烏賊墨に触れる寸前で、0Pはインク溜まりに足が引き込まれてしまった。
烏賊墨が出すインクは普通とは異なる。その溜まり上を烏賊墨が歩いても特に支障はないが、他の人が歩くと沈むため足を取られてしまう。そして質量が多いものほどインクに深く沈んでいく。つまり、0Pは自身のデカすぎる自重が仇となり、足が丸ごとインク溜まりに浸かってしまったのだ。
「イェーイ、作戦成功!!」
「グッ…クソッ!!この便器に吐き出された痰カスめが!!この俺をこんな泥沼に陥れやがって!!!」
0Pの大きさを見て大きいインク溜まりが必要だと考え、故に烏賊墨は射撃を止めることはなかったのだ。0Pは腕を地面に掛け脱出しようとしたが、自重を持ち上げるほどの力はその腕にはなかった。
「その様子だともう動けないね!それじゃあ…」
キュピーーン!!
烏賊墨の髪が光り輝き始める。そして取り出しだのは、家庭ある配水管を模した、ランチャーが如き武器。
「ま、待て!!鼻☆塩☆塩☆!!先ほどのことは無かったことにして仲良く友達に…」
「嫌だね!!!スペシャルウェポン…」
一発目、二発目は抵抗しようとした0Pの腕を、三発目は0Pの顔面に直撃。腕の喪失と頭への強いショックによって0Pは機能停止した。
「終ウゥー了オォー!!」
プレゼントマイクの終了宣言があったのはその数秒後であった。
武器の性能に関してですが、威力と射程が3倍くらいになっててそれ以外はほぼ同じ感じです。