青衣さんメンテナンス係の日々   作:──

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ちょっと急いで書いたので中身薄くてすいません。
とりあえず一言、青衣当たりました!!!!!!




青衣は困惑していた。

あの時、彼を許したその時の自分の感情が理解できなかったのだ。

嬉しかった気もすれば、悔しかったような気もする。

快と不快が曖昧模糊に混ざり合った混沌とした感情を、青衣は理解できずにいた。

青衣が朱鳶ともに白祇重工からの通報への出動命令を聞いたのは、そんな時だった。

 

「青衣さん、今から出動ですか?僕の今日の仕事は残すところ青衣さんのメンテナンスだけなので、ここで待ってますね」

「ちょうど良いところにいたな。お主はエーテル適性があったな?よし、ついて来るがよい」

「……はい?」

「なんでも、ホロウ内部で正体不明の怪物と遭遇、怪物は重機を取り込んだらしい。機械についてこの署でお主の右に出るものはおらぬはずだからな、協力を頼みたい。なに、いつも通り機械を見るのみだ」

「そういう話ならまぁ……いいですけど」

 

現場に出動する者たちは、正直に言えばこの通報を一部は誇張した表現だと考えていた。しかし、現地に着くとそこにあったのはまさに重機を取り込んだ怪物としか言いようのないモノだった。

 

「青衣さん、僕は力になれそうもないですよコレは。……白紙重工のメカニックの方〜?」

「私だよ」

「一応聞きますけど、重機を合体させる酔狂な思考の持ち主では……」

「ないよ」

「ですよねぇ……」

 

白祇重工のメカニック──グレースと会話を交わす治安局の制服を着ていない男に訝しげな視線を向ける面々を見た青衣は

 

「ご安心召されよ、こちらの男はルミナ分署のほぼ全ての機械をたった一人で整備する、我らの分署最高峰のメカニックである。この度は重機を取り込む怪物と聞いて、たまたま近くに居合わせた彼を一応連れてきたまでのこと」

「じゃあ、同業者だね。私はグレース、今回はよろしく」

「はい、よろしくお願いします」

 

男はグレースと握手を交わした。

同じ機械に携わるものとしての視点から男はグレースに、取り込まれた重機に関する幾つかの基本的な質問をした。

そうした会話が終わると男はつい先程まで近くで二人の会話を聞いていた青衣がいないことに気がつく。

 

「君の友人ならあそこだよ」

 

グレースに指さされた方を見ると、ちょうど青衣がモニュメントに付着したナニカをペロリと舐めている瞬間を見てしまった。

 

「ちょっ、青衣さん!?何を舐めてるんですか!義体の侵食への耐性が強いからって変な使い方しないでください!」

「……そこまで怒らずとも良いではないか」

「良くないです!青衣さんは僕にとって何より大切なんですから!」

「……っ」

「先輩、取り調べが終わりました」

 

そこに、間が良いとも悪いとも言えるタイミングで朱鳶がやって来る。

 

「うむ、では帰るぞ。此奴がここに居ては我のCPUに負荷がかかる」

「えぇっ!?僕に何か問題が……!?えっと、とりあえずこちら僕の名刺ですので、メカニックの人手が足りない場合は是非とも!」

 

 

グレースに名刺を渡す男を見た青衣は男の名刺入れを後ろから掠め取ると、そこから一枚名刺を引き抜いた。

 

ルミナ分署に戻った青衣は、改めて名刺を見つめる。

 

〝機械修理ならお任せ!電話番号xxx-xxx-xxx〟

〝修理屋 レン〟

 

名刺は簡素なデザインで、電話番号と名前、一言のメッセージのみが載せられており、無地で写真なども無い。

 

「お主、レンと言う名前だったのか」

「……あれ?自己紹介しませんでしたっけ……?」

「あの時は挨拶をするなり名も名乗らず去っていきおったではないか」

「……あ、あはは、すいません。改めて、青衣さんのメンテナンスを務めさせていただくレンです。これからもよろしくお願いします」

「……うむ、こちらこそよろしく頼む」

 

長い期間をかけてようやく、青衣は彼の名前を知るに至ったのであった

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