「うぐ…」
「おっ、トレピッピ目が覚めたか?」
「危うく……死にかけたけどな…」
目を覚ます。傍にゴールドシップが座っていた。どうやらベットに寝かされていたようで体を起こすと知らない部屋だった。どこかぼろい部屋だ。ベットに腰かけたゴールドシップはスマホをいじってるようで何処かに連絡を掛けている。自由かよ…
「ここは…?」
「んあー…起きたか。なんつーか…矛盾建築?新築のオンボロアパート。ちょっと伝手があってたまに利用する…まーアタシの隠れ家の一つだな」
「新築のオンボロ?わざとオンボロにしたら建築基準法かなんかに引っかかるんじゃねぇのか…?」
「そこらへんはスペシャル建築家がデザインしてんだろ…っつーかここに住んでる奴もほとんどいないしな」
「本当にわかんねぇな…てかなんで俺此処に…」
「アタシが運んだ。ほい、出ろ」
「おわっ!?」
投げ渡されたスマホを手に取る。誰かと通話が開かれていた。誰かを確認する前に耳に当てた。
『憂慮!!!!!!体は大丈夫か!!!!』
「うぐっっっ!?」
スピーカーにすらしてないのに大きい音量で言われた声は、トレセン学園では有名な秋川理事長だった。正直耳が痛い。理事長は…その…何というか…面接のときもそうだったが兎角せわしい人だから、気構えないと滅入ってしまう。元気にやられるというかなんというか…悪い人ではない。単純にちょっと苦手なだけだ。
「秋川理事長…お疲れ様です。体というと…」
『ゴールドシップ君が連絡をくれたぞ!体調を崩して出勤が遅れる旨の話が来たが…』
「ゴルシが…あぁいえ、体調はもう大丈夫です。はい…えー…」
ジト目でゴルシを見やるが素知らぬ顔でルービックキューブでジャグリングをしながら面を揃えている。此奴のせいで気絶してたのになんだってそんな余裕な顔してんだよ…てかその曲芸なんだよ…!溜息してから時計を見た。時刻は12時になるかという頃…午前いっぱい気絶していたらしい。初日から遅刻…最悪だ。社会人として終わった…。なんとか弁明するしかない。上擦る声を押さえながら答えた。
「ご、午後から出勤します!初日からご迷惑を…」
『無用ッ!ゴールドシップ君が関わっているということは巻き込まれたということだろう!一生徒の行動を止められない此方に非がある!つい先日も、ゴールドシップ君を勧誘していた君の先輩が行方不明になり、後日ドバイのカジノで素寒貧の状態で見つかった事例もある!…午後からということは少なくとも国内…近くにいるという事だろう?』
「え、あー…少々お待ちを……ゴルシ、此処って日本…だよな?」
「ん?日本も日本。超―日本だぜ。トレセン学園から車で30分弱のところだな」
「ほーん…もしもし秋川理事長、えー…車で30分弱らしいです」
『安心ッ!海外の関係者各所に連絡を入れずに済んだ!午前の模擬レースは終わってしまったが、午後のレースにはまだ間に合うだろう!午後初めのレースはダート…君の』
「あ、理事長?トレピッピはアタシを担当するから」
「は?オイゴルシ!」
「良いから。今は言うこと聞いとけって…後で説明してやっから」
「おまっ」
「ってなわけでよろしく~」
「よろしくじゃねぇアホ」
「あだっ」
スマホを取り上げられ急に秋川理事長に勝手なことを言って切るゴルシの頭をはたく。軽くはたいただけなのに酷く痛がるようなしぐさをするから心配するが…はたと気づく。そういえば全然心配する必要なかったわ。
「んだよもー助けてやってんだぜ?トレピッピはハイパー激重ウマ娘掃除機だから、保護してやらんとすーぐ監禁されちまうんだよ。もしアタシが部屋から連れ出さなかったら、寮を出た瞬間にパワーオブパワーに力づくで持ち帰られるか名探偵のラスボス黒幕系に問答無用で連れてかれるか言葉足らずお嬢様に人権ごと買われるかとかだぜ」
「なにその怖い選択肢、てか誰だよ…俺が一体何したっていうんだ…」
「………朝の話が関係してるって気づいてんだろ。…腹を割って話す。耳にクレーターが出来るほどかっぽじってよーく聞けよ」
今までふざけるように喋っていたゴルシが声色を変えるもんだから俺も真面目に向き直った。聞かなくちゃいけないことは山ほどあるが…朝のことを詳しく聞きたかったから続きを促した。あとまた夢を見たという話も。
「朝…ていうと夢の話だろ。ゴルシの夢を見たってヤツ…あと、さっき気絶してるときも見たんだよ。ピンク髪の…名前が出てこない。顔を見れば出てくるはずなんだが…身長は小さかった。泣いてて…それで…」
「…ふーん、ピンク髪ってと…ハルウララか…サクラチヨノオー、……アグネスデジタルか」
「顔を見せてくれ……そう!そうだ!アグネスデジタル!デジ…俺の勇者だって。なんでか知らないけど…天皇賞を走るのを躊躇ってたから…後押しした」
見せられた画像の一つ、アグネスデジタルを見てピンときた。俺の最推し宣言した…今考えるとめちゃくちゃハズいな…。
「っぱか。…俺のって……んだよトレピッピご執心か~?」
「ちげぇよ。なんか…ゴルシの時と違った。ゴルシの時は初めて出会った感じだった。でも、デジの時は俺が病室で寝込んでて…めちゃくちゃ親しい感じで…なんつーか…初めて出会ったって感じじゃない。物語で言うなら最終章くらいのノリだった」
「…ほーん、見るシーンが違う…のか?よくわかんねぇな。ってなると次のアタシも連続性があるとは限らない…か。でもアタシが最初ってのは…なにか……」
一人、思考に耽るゴールドシップに問うた。聞かなきゃいけない。俺とゴルシになにがあったのか。いや…なんだって俺がゴルシやデジを知っているのかを。
「教えてくれ。なんだって俺に?いや…なんだって俺は知らないはずのお前やデジを知ってるんだ。俺はお前やデジを知る機会なんてほとんどなかった。今日が初出勤日で…ウマ娘だって今日名簿を貰うつもりだった。知る由がないんだよ。生徒の個人情報だからな。厳重のはずだ」
此方をちらりと見やり、何かを躊躇いつつもあきらめたように口を開いた。夢で見たふざけがない、独白するような調子で…どうにもむず痒かった。ゴルシじゃないという風に感じたのだ。夢と朝でしか知らないはずなのに。
「…はぁ、話半分に信じろよ。今からいう事…あと話してる間はあんま口を挟むな。質問は最後にしろよ。アタシだって、よく…わかってねぇし」
「…わかった」
「…端的に言えば、アタシには前世の記憶がある。前世ではトレピッピがアタシの担当トレ…だった。上手くやってたんだぜ?一緒に無人島にお宝発掘しにいったり、麻雀神経衰弱とかな。いやー…まさかトレピッピにあんな才能があったとはって感じだ。てっぺん狙えるっつーの?食ってけるほどだぜ?」
「気になるが…今はいい。続けてくれ」
「ほいほい…アタシにもなんで前世の記憶があるかわからねぇ。でもあるんだからしょうがない。前世でもアタシはアタシで、まー色んなことしてたからさ、今世がすげー詰まんなく感じたんだよ。だってやろうとしたことの大概をもうやってんだぜ?じゃあ他を…って考えても記憶にあんだよ。やった記憶だけがな…それも、トレピッピと一緒にやった記憶が」
「それは…」
「なにも言うなよ…同情すんな、もう割り切ってる。そういうもんだってな。いや割り切れたってよりかは…受け入れたって感じか。」
「そうやってお笑いでてっぺん取ろうって約束してたんだが…アタシのミスで、トレピッピがその……」
つらつらと喋っていたゴルシがふと視線を落とした。ベットの上に投げ出された手を見ている。少し力が入ってるのか、微かに震えていた。思わず聞いた。聞かざる負えなかった。
「なにが、なにがあったんだよ俺に。俺が何をしたって「死んだんだよ」……は?」
「死んだんだ。トレーナーは」
ぽつり、消え入りそうな声でそう告げた。そこから堰を切ったように話し始めたゴルシは…今まで貯めこんでいたものをすべて吐き出すように。吐き出してしまえたことを後悔でもするように。
「死んだ。死んじまった。逝っちまった。アタシが見ていれば問題なかったのに。目を離しちまった。大丈夫だって過信した。動くのが遅すぎた。読めていたはずなのに。一番ないと思った選択肢を引いちまった。ハインリッヒの法則、細かな条件はそろっていたはずなのに先入観から外しちまってた。アタシは…」
親指を嚙みながら思案するゴルシは追い詰められているようで掛ける言葉が見つからなかった。それほど切羽詰まっているようだった。指を立てる。一つ、二つ、三つ、四つと立てていって、それらすべてを片方の手で握った。
「手は尽くしたが駄目だった。もう手の施しようがないくらいだった。なんだってあんな…ずっと後悔していた。未練があった。だから今度こそはってな。マジで御の字も御の字だ。アタシが最初に出会えて、かつアタシのことを断片的にも覚えてるってのは。考えうる中で次善を引いた。一番はアタシの事をすべて覚えてることだったが、何も知らないってよりはいい。」
「俺は…どうして死んだんだ?前世で…」
「…聞くなよ。聞いたところでどうにもならねぇ…それに今世でそうなるとは限らねぇから気にすんな」
「…」
此方を見るゴルシの目は酷く濁って見えた。淀んで、昏い色を保っていた。その目にはぐらかされたような気がするが、前世の死因を聞いてもどうにもならないのは確かだ。先だって同情するなと言っていた。ゴルシにとって辛いことだが…少なくとも今は今世に目を向けられているという事だろう。何も言わない俺との間に落ちる沈黙を嫌がるようにゴルシは言葉を紡いだ。
「んでだ。アタシがトレピッピと接触したのはアタシを覚えてるかどうかの確認。前世の記憶とつながりがあるか確かめたかった。結果、トレピッピはどういうわけか夢という形でアタシを知ってくれていたってわけよ」
「……なるほどな。でも、俺はゴルシの出会いしか知らねぇ。俺の今のところのゴルシ観はどてっぱらにドロップキック叩きこんでくるウマ娘だからな?そこんところ分かってんのか?」
「だーいじょうぶだって。あの後色々あってからカジキにどてっぱら貫かれそうになったりしてんだんだ。序の口序の口」
「前世の俺に一体なにがあったんだよ!?」
「富士山にゴーヤオンリーバーベキューしに行ったときに少しな…危うくアタシも烏賊に殺されかけるところだったぜ…」
「本当になにがあった?!?」
「まぁまぁ…その内夢で見るんじゃねぇの?」
「えぇ…?」
軽口をたたき合う。そうだ。これだ。俺とゴルシはこういう関係のはずだ。さっきの話で感じていたむず痒さが取れたようだった。俺達にはこれがお似合いなんだ。
少し気分が軽くなった。前世の話がどうなんて…まだ受け止めきれないところはあるが、少なくとも俺はゴルシを担当していたのだろう。そういう確信を感じ取れた。
「まぁ…うん、わかった。お前の事情はな。でも、最初、保護だっつってただろ?なんだって…」
「…ちょっとな。いやそうだな…トレピッピはもし前世があったらどうする?それがもし今世とそっくりな感じだったらだ」
「どうするって…そう…だな。おんなじだって言うなら…それがホントかどうか確かめる…とか?」
「まーアタシがやったことと同じことするだろうな。んでもってもう一つ考えられるはずだ」
「もう一つ…?」
「同じ前世持ちがいるかどうかだ。」
ゴルシはまるでサスペンスものの推理を披露するように話を続けた。軽く指を振るって言う。
「もし前世があるとしてそれがアタシだけなんてメープルシロップみたいな考えは甘すぎて口から砂糖をダバ―ってモンよ。だからまず最初に同じ仲間を探した」
「いくつか候補のウマ娘はいた。他より突出していることや学校の成績、人間関係なんかを注意深くな。すると見えてくんだよ。もーバッチリ見える。視力0.1でもくっきり見えるくらいにな。どれだけ隠してもウマ娘だ。どうしたってアラが出る。子供ばっかの中一人だけ頭脳は大人…な名探偵がいるんだよ。アグネスデジタルも候補の一人だったが…」
「ほかに誰がいるんだ?その話しぶりならいるんだろ?」
「…わかってるのはアタシとアグネスデジタルを除けば3人。ダイイチルビー、ジェンティルドンナ、ドリームジャーニーだ。他にも可能性が高いヤツはいるが…確定はこの3人。この3人はアタシみたいなのにもわかるように動いていた。前世を持っている人間…指し手を意識している」
「…ヤバいのか?」
「あぁ。特にジェンティルドンナとドリームジャーニーはアタシと同じ風に動いてる。賢ちゃんだ。前者はまだ直線的に動くからまだいい。わかりやすい指し手だ。他に指し手がいて邪魔されてる風にも感じた。裏に誰かいる。掴めてないが表に出ないことを選択したんだろう。ドリームジャーニーは…なんだ、嫌な指し手だ。性根がひねくれてる。もう気付いているだろう。トレピッピがアタシの手元に居るってのはな。互いにわかってる動きをする。アタシとジェンティルドンナ、ドリームジャーニーの3人で牽制し合ってたんだよ。他の奴にもな。もし牽制しなければトレピッピは今頃どっちかに連れてかれてたぜ」
「…ってことはゴルシに監禁される可能性だってあるんじゃ「しねぇよ」
「トレピッピが本気で嫌がることをアタシがするわけねぇ」
ベッドのシーツを握り締めたゴルシはいう。それは絶対的なものだと言うようだった。瞳は酷く濡れていて、微かに漏れた息は甘ったるい匂いがした。こちらに手を伸ばして大切なものであるかのように頬を触る。くすぐったくて上から重ねるように手を載せた。
「生きている。生きているんだよ。アタシの手の中に。トレーナーがここに生きて温もりがある。アタシはこのためだけに今日まで動いてきた」
「別に満足なんてしねぇ。色々、やりたいことはたくさんある。ケド…今はこれでいい。これでいいんだ」
背筋がぞくっとするような声、首筋に手を添えられる。首を擦り、鎖骨をなぞり、肩をつかむ。有無を言わさぬその言動に息が詰まるようだった。辛うじて言葉をこぼす。その軽口が雰囲気を変えた。
「…ドロップキックとかヒップドロップは嫌だったが?」
「それくらいは愛情表現だろ~?いいんだよ。アタシとの仲じゃねぇか。記憶はねぇけどな。カジキの時もフツーに捌いて食わせてくれたじゃねぇかよ。それくらい流せよなー」
「俺それくらい順応してんの!?」
「大概の事は驚かなかったぜ?まーツッコミのキレは変わんなかったけどな。…あ、ちなみに抹茶 緑茶味を愛飲してたぜ?アタシルートでダース単位で確保してたな」
「俺アレハマってたの!?」
「まーまー…。結構ヤバいのはダイイチルビーだ。追い詰められてる節がある。一人の時に出会うなよ?もし出会ったら全力でアタシを呼ぶか…ドリームジャーニーの名前を呼べ。多分助けてくれんだろうが…何を要求されるかわかんねぇ。それに…ドリームジャーニーの記憶はまだねぇんだろ?ま、普段はアタシが傍にいるから気にすんな」
「…ジェンティルドンナはどうなんだ?ダイイチルビーみたいに直接…なのか?」
「いや…もっと直接だ。物理的に引っ張っていくだろうな。そういう手合いだ。キュッてされるから万が一でも触るんじゃねぇぞ」
「キュッてされるってなに!?」
「ンなモン…キュッだよ。今より低い身長になることを覚悟しろよ」
「圧縮されんの!?」
「…ワンチャンな。最悪手のひらサイズを想定しろ」
「そこまで!??」
互いになかったことにするように軽口をたたき合う。それでも背筋の冷えは消えなかった。それほどまで重く、想っているということがありありと感じ取れたから、揶揄するなんてできやしなかった。他にもこれだけの感情を持ったウマ娘がいるというのが、酷く肩を重くした。
ゴルシが話を戻した。
「兎に角…だ。ようやく見当がついたんだよ。仲間を探してたらわざと尻尾を出すヤツが3人いた。そんでもってその3人はアタシと同じ人間を探している。ならアタシ達にゃなにか共通点があるはずだと思って色々探したが…まるで見つからなかった。なるほどな。前世で担当してたってことか。選択の一つとしてあったが…アドバンテージをそうそう見せるわけねぇから確証はなかった。接触することも考えたが、さすがにな。そうなると……やばいな。手を付けられない奴が候補に居る。他に思い当たる奴はいるか?」
「思い当たる…つったって…あぁ、ゴルシ、お前と出会う前の模擬レースで…興味持ったのがデジとダイイチルビー…あと、アストン…マーチャンだったか?この3人だ」
「ふーん…ダイイチルビーは確定だ。夢で見たってんならアグネスデジタルも確定…ならアストンマーチャンもか。5人、候補が絞れたな…。」
「候補って誰なんだ…?他にもってことだよな?」
「悪いが言わねぇ。知らない方がいい手合いもいる。その方がうまく立ち回れる。警戒されてるってわかられたら…なにしでかすかわかったもんじゃねぇ。」
「ゴルシ、俺は…前世で一体なにを…」
前世の事を聞くとわかったことがある。ゴルシは酷く苦虫を噛み潰したような顔をする。まるで触れたくないようだった。自分のミスとゴルシは言った。その責任を感じているのだろうか。
「なにやった…だろ。んー…アグネスデジタルの時、弱ってたって言ったな?」
「あぁ。ベッドで点滴を打たれていて、手を持ち上げるのに全力を込めるくらいには」
「なら…一番は死んだんだろうよ。アタシと同類…トレーナーの死を体験してる。次点でトレーナーと恋仲とか予想したが…あの執着を見る限りそれはねぇな」
「死って…」
「事実だ。アタシはアタシのミスでトレピッピを……。んで、アグネスデジタルもそういう感じなら見当付くだろ。なら他の奴も同じだって思った方がいい。アタシと同じだ。もう一度を願っている」
「ゴルシ…お前「トレーナー、アタシを担当してくれ」
「アタシならなんとかできる。アタシならトレーナーを監禁するなんてこともしねぇし嫌がることだってしねぇ」
「他を選んだら…最悪死ぬよりひどい目に遭うと考えろ。脅しじゃねぇ。ほぼほぼ確定事項だ。…アタシを選べ。それが最善だ」
「選べっつったってそん「時間がねぇんだよ」
「今日、こうして出会えて二人っきりで話せるってのがほぼ奇跡だ。午後、トレセン学園に行ってみろ。すぐに確保されるだろうさ。まだ見定めてない手合いにもな。問題はトレーナーがアタシとアグネスデジタル以外を知らねぇってことだ。ジェンティルドンナはお前を自分の言う通りにしようとするだろうし、似たようなことをドリームジャーニーだってするはずだ。ダイイチルビーは…ヤバいぞ。アタシなら逃げれる伝手も手段もある。アタシを選べ」
「っ…」
もし、ゴルシの言葉を信じるならゴルシを頼るのが最善のはずだ。だが他のウマ娘に出会えてない現状半信半疑だ。ただ…ゴルシの俺の嫌がることはしないって言葉に嘘はないと思った。どうする…か。なら…
「ゴルシ、俺は…」