先生視点
ヒナが見知らぬ生徒を引きずって来た。
「えっと、ヒナ。その子はどうしたんだい?」
「先生、最近誰かに見られてる気がするって言ってたでしょ。それでこの辺りを調査してたらこの子が。」
「…。」
「…。」
しばらくの間その子と見つめあう。
「君、名前は?」
「…。」
「…どうしてこんなことを?」
「…。」
「言えない?」
「…。」
答えてくれない。この子はいったい何者だろうか?服装からミレニアムの子だとは思うけど。でも悪い子には見えないし言いたくないなら聞くのを止そう。
「言いたくなければこれ以上は聞かないよ。それと私のことが気になるならそこのソファに座って観察してればいいよ。」
「…いいの?」
「うん。いいよ。」
ようやく返事をしてくれた。
その子はソファに座るとじっとこちらを眺めてきた。
…流石にこんなにじっと見られると気になるな。でも早く仕事に戻らないとこの書類の山は減らない。仕方ないので仕事に集中する。
アオイ視点
てっきり無理やりあんなことやこんなことをされると思ってたのに…それに私を洗脳しようとする気配がない。どうして?…身体か?ボンッ!キュッ!ボンッ!じゃない生徒はいらないってか!?…ヒナ委員長よりはあるから違うか。
それにしてもいっこうに洗脳するそぶりを見せない。なぜだ?もしやこの空間そのものに洗脳効果があるのか?だからソファに座らせ長時間滞在するように促したのか?私に特異現象は効かないから無駄なのだが。…しかし丁度いい。ここからならよりじっくり観察できる。時間をかけてこの特異現象を解明してやろう!
先生視点
ヒナが帰ってからもあの子はずっと私を監視し続けている。何がしたいんだろうか。…少し調べてみるか。
「アロナ。調べてほしいことがあるんだけど…」
「はい。このスーパーアロナちゃんにお任せください!」
「調べてほしいのは…」
その時
「それだ~!」
突然あの子が叫びながら私に向かってくる。シッテムの箱を取られる。
「ついに!ついに手に入れましたよ!」
その子はそのまま走り去ってしまう。
「ま、待って!それだけは!」
階段を駆け下り追いかけるがすぐに見失ってしまった。
どうしよう。シッテムの箱が盗まれてしまった。すぐに取り返さないと…
「もしもし、ユウカ。緊急事態なんだ。」
ミレニアムの生徒のことならユウカに聞けばわかると思い、ユウカに電話をかける。
「どうしたんですか、先生?そんなに慌てて?」
「実は…」
事情を話した。
「——ああそれならたぶんアオイちゃんのことだと思いますよ。青葉アオイ。特異現象捜査部の1年です。ですが、彼女は盗みを働くような人じゃありません。きっとなにか事情があるのだと思います。」
「私も悪い子には見えなかったんだけど事情を聴いてもらえる?」
「わかりました。」
アオイ視点
いや~、考えてみれば簡単なことじゃないですか~。連邦生徒会長が残したオーパーツなんてまず真っ先に疑うべきでしょうに。さてさてさっそく中身を御開帳!
…ん?ちょっとセキュリティ硬すぎません?これでもヒマリ部長から直々に指導されているんですが…ん~、全く手が付けられませんね。仕方ありません。息抜きに外に出ますか。
特異品研究室から出るとユウカ先輩が仁王立ちしていた。
「あれ、どうしたんですか先輩。」
「どうしたんですかじゃないわよ!先生から物盗んで、何日引きこもってんのよ!」
ああ、特異品に関わる場所は完全に外部から遮断されているからメッセージも送れずこのご立腹加減というわけか。
「あ~ユウカ先輩。これには事情があるんです。今は話せませんが、この問題を解決できれば全てお話ししますので。」
「…どんな事情があるか知らないけど先生から盗んだものを早く返しなさい。」
「ダメです。」
「…事情は話せないの?」
「…。」
「じゃあ駄目よ。これ以上駄々をこねるなら特異現象捜査部への部費を半分にするわよ。」
「えっ!それはダメですよ!特異品を安全に管理するのにいくらかかると思ってるんですか!」
「それは会計の私が一番よくわかってるわ。」
「…。」
これは詰み…か。特異品管理室は外からの補給がなくとも1か月は持つように設計されているからその気になれば1か月は凌げる。しかしあのオーパーツの防壁をたった1か月で破れる気がしない。それに1か月程度じゃ洗脳は解けない。籠城しても無駄だ。
悔しい。生まれてこの方、どんな特異現象でも対策を立て打ち破って来た。それなのに予算なんてつまらないことで敗北する日が来るとは。…しかし先生の洗脳によって不幸になっている生徒はいないことは不幸中の幸いというべきか。私から見れば異常なことだが本人たちにとってはそれが幸せなのだから。
青葉アオイ 敗北END
アオイちゃん先生に屈服させられちゃった…
生徒をこんなに悲しませるなんて先生失格だぞ!!
結構テンポ重視で書いていますがどうですか?
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もっとテンポ早くして
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このくらいのテンポでいい
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もっと丁寧に描写してほしい