犬の少女   作:シベリアのハスキー

10 / 21
好きな料理はスパゲッティ!それじゃ!








来客

ナナの風邪が治った次の日、俺の家のインターホンが音を鳴らす。誰かが来たようだ。俺は、インターホンの画面を見て、誰が来たのかを瞬時に理解した。インターホンのボタンを押して、呼びかける。

 

「はーい、どちら様?」

 

『よお、遊びに来たで!』

 

「うん、知ってた」

 

髪型はショートで、首からはネックレスをかけている。彼の名前は片柳(かたやなぎ)敬三(けいぞう)、俺の中学の時の友達であり、高校は別であるが、たまにこうして遊びに来るのだ。

 

『で、タコパせん?』

 

「はあ、やっぱそれだよな」

 

そして、遊びに来るたびにタコパをする。もはや恒例行事だ。

 

『じゃ、扉を開けてくれ〜』

 

敬三がそう言って、俺が「わかった」と返して、インターホンの通話を切った時、扉が開く音がした。

「...ん?」

 

鍵はかけているのだから、扉が開くわけがな...

 

(そういえばナナは?)

 

そう思い、リビングを見てみるが、先程までいたナナの姿がない。

 

(まさか...!)

 

「えっと...」

 

「こんにちわ!」

 

俺の予想は的中したようで、玄関の方から会話が聞こえてくる。そっと玄関の方を見てみると、ナナと敬三が見つめ合っていて、俺に気付いた敬三はこちらとナナを交互に見る。

 

「...えーと、警察?」

 

「ちょっとまて、誤解だ」

 

「ご主人の友達?」

 

「そうだよ、友達だよ。そしてお前は通報しようとするのを一旦止めてくれ、ほんとにお願いだから」

 

「だって、お前結婚してないし...それに、ご主人って...そういうプレ「違うからあ!!」...ホンマか?」

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

色々事情を説明した後。

 

「なんや、そういうことやったんか」

 

「分かってくれたか?」

 

事情を理解してくれた敬三に、ほっとする俺。

 

「おう。でも、別に言ってくれたって良かったやろ?。友達なんやから」

 

「ああ...それは...めんど「めんどくさいから、やろ?」...そうだけどよ」

 

敬三は俺の言うことを的確に当ててくる。友達とは言えど恐ろしい。

 

「全く、そこら辺は相も変わらずやな」

 

「はは...善処する」

 

「ま、そういうことならええわ。ほな、タコパしよ!タコパ!」

 

ちょっと真面目ムードから、いきなりいつもの感じに戻る敬三。切り替え早。

 

「タコパ!タコパ!」

 

敬三の言葉に、ちょっと静かにしていたナナも、はしゃぎ始める。

 

「お、ナナちゃんタコパ知っとるんか!」

 

「いや、知らないよ?」

 

「いや知らんのかい!」

 

そんなやり取りを横目に、俺はキッチンからタコ焼き器を取り出す。ちなみに、これは敬三から「買え、買ってくれ」と言われたので、仕方なしに買ったやつだ。四年前くらいだったかな。それを机に置くと、敬三が持ってきたカバンの中から、タコやらネギやら小麦粉やらを取り出す。良く持ってこれたな。

 

「ほんだら、キッチン借りるで」

 

「おう」

 

「わうわう!ご主人!たこ焼き楽しみ!」

 

「そっか、ナナは初めてだもんな」

 

初めてのたこ焼きにワクワクするナナと、キッチンで料理する敬三。そして、

 

(ここって俺の家だよな?)

 

と思いながらそれを眺める俺。その日の我が家は少し騒がしかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

~タコパ中~

 

「たこ焼き!美味しい!」

 

「そっか、ナナちゃん。ほら、次の奴も焼けたで」

 

「わーい!」アリガトー!

 

「...敬三」

 

「ん?どしたん?」

 

「...何入れた?」

 

「...わさび☆」

 

「あとで引っ叩く」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。