犬の少女   作:シベリアのハスキー

13 / 21
切符を使う人って田舎なんですかね…?いや、もちろん私はICOCA使ってますよ!!ソンナキップナンテツカウワケナイシャナイデスカ!アハハ…






切符の買い方と初電車

家から駅まで10分ほど、時刻は五時頃で、あたりはそろそろ薄暗くなってきた。ナナは初めて街に行くし、電車に乗るのも初めてなので、既にワクワクウキウキしている。

 

「ナナ、切符の買い方教えるぞ」

 

「うん!」

 

俺は、ナナが見ている中で自動券売機を操作する。

 

「まず、左に大人とか子供って書いてあるボタンがあるだろ?」

 

「そうだね」

 

ナナが見ているのを確認すると、俺は大人一人の所のボタンを押す。押すと、ボタンは光って選択されたことを表している。

「おお〜…光った!」

 

「そうだな、俺は大人だから大人一人の所を押すんだ」

 

「ナナは?」

 

「子供一人の所を押せばいいんだ」

 

「わかった!」

 

「次に、この切符を買うってところを押すだろ?」

 

「わあ、文字が出てきたね!」

 

「そうしたら、とりあえず連絡切符とかそういうのは押さずに、左上のやつを押す」

 

「なるほど、なんか数字がいっぱいだね」

 

「ここまで来たら、朝潮中央駅っていうのを上に書いてあるやつから探してくれ」

 

路線図に指をさす。ナナはじーっと集中して駅を探しているようだ。

 

「んー…あった!」

 

「よし、なら数字が書いてあるだろう?なんて書いてある?」

 

「えーと、400!」

 

「そうか、じゃあ400ってところを押すんだ。そして、表示されている金額を払ったら…」

 

そう言いながら、俺は400円を自動券売機に入れる。数秒したら、切符が出てきた。その切符を持って、ナナに最後の言葉を言う。

 

「切符が出てくる、わかったか?」

 

「うん!」

 

「よし、じゃあやって見てくれ」

 

「わう!」

 

やってみるように俺が言うと、ナナは先程俺がやった手順を完璧に理解したようで、スイスイと自動券売機を操作して、切符を購入して見せた。

 

「ご主人!買えたよ!」

 

「うん、やっぱりナナは偉いな!」なでなで

 

切符を買えて喜ぶナナを、撫でながら褒める。ロングスカートがすんごい揺れているから、多分尻尾をブンブン振り回しているのだと思う。

 

とりあえず、そんなこんなで切符を購入出来た俺たちは、改札を通り、ホームに入って目的の電車に乗る。電車内はあまり混雑はしていなかったから良かった。でもナナが、「普通とか準急って何?」とか、窓の外を見ては建物を指さして「あれ何?あれ何?」とか聞いてきて大変だった。一応、電車の中では静かにするのがマナーとは伝えていたのでうるさくはしていなかったが。

 

ーーーーーーーーー

 

『次は、朝潮中央。朝潮中央です。左側の扉が開きます。ご注意ください。』

 

そのアナウンスが聞こえると、俺はナナに呼びかける。

 

「ナナ、次の駅で降りるぞ」

 

「わう、わかった!」

 

席を立ち、ドアの前まで移動する。しばらくすると電車がブレーキをかけ始め、電車の進行方向へと体が傾く。倒れないように足を踏ん張って、吊り革を持っていると、ナナが俺の手を掴む。

 

(あっ、吊り革掴めないんだ…)

 

そんなことを最初は思ったが、ナナの握る力が思った以上に強い。

 

(…なんか力強く、痛ってえ!!え?砕ける砕ける!)

 

ナナのその流石の力に、握るのをやめてくれと言おうとしたが、ナナはナナで必死に倒れまいと奮闘している。

 

(そんな必死にならなくてもいいでしょ!?)

 

心の中ではそう言いつつも、必死になっているナナを止める勇気はなく。電車が止まるまで必死に耐えるのでした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。