犬の少女   作:シベリアのハスキー

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主です、おせちは数の子と黒豆、高野豆腐ぐらいしか食べられません。ショウガツツライ…

??「ツライデス…」

え、誰君?帰って?








おせちって好き嫌いあるよね

「あれ?朝から豪華な料理だね」

 

机の上に広げられるように置かれたおせち。ナナは神妙に一つ一つの料理を見ていく。

 

「おせちって言うんだよ。正月に食べるんだけど」

 

「数の子嫌いやったなあ…」

 

「そうなのか敬三。そしてなぜ居る?」

 

そして俺は昨日午前三時ぐらいまで居座った後に、帰って行った敬三が、朝起きたら自然といることにツッコミを入れる。

 

「いや、おせちだけ食べてこ思うてな」

 

「帰れ乞食」

 

「そんな言わんでもええやろ?」

 

そんなやり取りを敬三としている間に、ナナは自分と俺たちのお箸を持ってきて机に置き、食べ始めている。別に俺たちの分まで取ってこなくて良かったのに…

 

「お、ナナちゃんお箸持ってきてくれたんか!ありがとな!」

 

お箸を持ってきてくれたことに気付いた敬三は、ナナに感謝する。

 

「あう、いひのひひの(あう、いいのいいの)。ほへよりはやふたへよう?(それより早く食べよう?)」

 

「お、せやな。ほな頂くわ」

 

「よくそれで分かったな。俺も分かりはしたけど」

 

まあ、とりあえず目の前にあるおせちを食べ始める俺たち。一応ナナの様子を伺っていると、数の子、黒豆、海老を積極的に食べていることがわかった。

 

「ナナ数の子とか黒豆好きなのか?」

 

「うん!これ美味しい!」

 

「え?ナナちゃん数の子食えるんか!こりゃ将来安泰やな」

 

「…?」

 

敬三の言葉に?マークを浮かべるナナ。その間に敬三は俺に小声で、

 

数の子たくさん食べるってことは、子孫繁栄ってことや…頑張りや!山野!

 

と言ってきた。俺は無言で頭をシバいた。

 

「いてっ!何するんや!」

 

「お前は何を言うんだ」

 

「別にナニとは期待してないで?」

 

「次は顔面か?」

 

「わかった、許してくれ」

 

とりあえず敬三と俺との茶番劇はそこで終わる。その間にもナナは先程挙げた食べ物を食べており、それらは絶滅危惧種となっていた。

 

「…ナナ好きなのは良いが食べ過ぎじゃないか?食べるにしても別のものとか食べてみたらどうだ?」

 

「あう〜、他のやつあんまり好きじゃない」

 

「ええ〜…まあそんなもんか。なんかおせちって好き嫌い激しいもんな」

 

「そういう山野は嫌いなやつあるんか?」

 

俺が言ったこと言葉に、敬三がそう質問してくる。俺は考える間もなく物凄い速さで、

 

「かまぼこ」

 

と答えた。

 

「いや、早っ。どんだけ嫌いやねん」

 

「ご主人、好き嫌い良くない」

 

「うん、ナナは鏡を見ようか?」

 

「いや誰が好き嫌い激しいやねん!…そうやったわ!」

 

「…そのボケツッコミはなんなんだ」

 

ナナが敬三のような関西弁でボケツッコミを披露する。俺はそう言いながらも敬三の方を向く。

 

「…」

 

「…はあ」

 

黙りで視線を逸らそうとする敬三に、俺はやっぱりかと思ったが、ナナが楽しそうなので良しとする。あとおせちは昼ご飯の時点でほぼ無くなりました。消費スピード鬼かよ…

 

ーーーーーーーーー

 

〜朝ご飯の後〜

 

「羽打ち楽し〜!わうっ!」カッ!

 

「ちょ、2対1だよね!?なんで勝てないの!?」

 

「もう無理…俺動かれへん…」バタッ…

 

「け、敬三!!」

 

「ふふん♪これが実力♪」

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