ブルーアーカイブ Day After Day   作:燃え殻の灰

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色々とスキップしていきます。


第13話 ドミナント

 

「ホシノ、その言葉は何時、そして誰に聞いたんだ?」

 

 ドミナント――その言葉を聞いた瞬間に、世界が軋む。先程までの暖かな火は消え去り、冷たい冷たい鋼鉄が世界を包み込む。

 はっ……と、ホシノの喉からか細い悲鳴が漏れる。これは誰だ? これが先生なのか? この冷たい人が!? この人は一体何なんだ……!? そんな思考が頭を支配する。

 こちらに向けられた視線に耐え切れず、ホシノはペタンと座り込んでしまった。

 

 そんな彼女の姿を見て、先生は目を見開く。自分がどんな感情を、そしてどんな雰囲気を纏っているかに気づき、小さく頭を振る。

 

「っ……すまないホシノ。少しばかり取り乱してしまった。随分と……そう、随分と懐かしい言葉を聞いてしまったからな」

 

 そう言いながら先生はホシノに手を差し伸べる。そこには先ほどまでの鋼鉄の冷たさはなく、あるのは日だまりの暖かさだけ。

 そのギャップに戸惑いながら、ホシノは延ばされた手をつかみ、そのまま腕ごと抱きしめてしまった。

 

 それにより、少しばかりバランスを崩した先生は、おっと……と小さく声を出しながら、ホシノの隣に腰を下ろす。

 

「……あったかぁい……。もう先生、本当に、本当にびっくりしたよー。心臓に悪すぎるよ」

 

「あー。うん。本当にすまない。生徒に……君に向ける態度ではなかったな」

 

 腕から感じるホシノの小さな震え、そして揺れる色違いの瞳に見つめられ、先生は困ったように苦笑いを浮かべている。

 掴んだ腕は暖かいのに。その眼差しはとても優しいのに。一体、先ほどの冷たさはなんだったのだろうか。そんな疑問が浮かんでくるが、それを問う勇気は流石になかった。

 

渡り鴉を目覚めさせるな

 

 あの時、世界は軋み、悲鳴を上げた。まるで先生という存在に恐怖を抱いたかのような、そんな声すらホシノには聞こえた気がした。

 

眠らせろ、その為に眼と腕を奪ったのだ。与えるな、渡り鴉に与えるな

 

「さて、ドミナントという言葉についてだったか。少し前に、似たような間違いを指摘した気がするな……。どうしてこう、意味を履き違える者が多いんだろうか」

 

ドミナント(神秘を宿す者)を先生は知ってるの?」

 

 確かに、ある意味で【黒服】が言った通り、ホシノは神秘とやらを宿している。それ故に世界の悲鳴がうっすらと聞こえたのだろうが、それを知る由もない。

 

「まあ、知っていると言えばそうなんだが……ホシノが聞いたような意味合いは含まれてないのは断言できる」

 

「そうなの? それなら、なんであいつはあんな事を……」

 

「あいつ、とはホシノにドミナントという言葉を教えた人の事かな?」

 

「え、あー……まあ、そんな感じかなぁ……?」

 

 焦ったようにするホシノに、先生はふむ……と小さく考える仕草を見せるだけで、特には何も言わず、ドミナントという言葉について話を続けた。

 

「ドミナントというのは、先天性戦闘適合者を表す言葉だ」

 

「先天性……戦闘適合者……?」

 

「生まれながらにして戦闘のプロであり、そして誰よりも成長の可能性を秘めた存在。それが私の知るドミナントだ。そうだな……ホシノ、昔話に付き合ってくれるかい」

 

「……うん~。私も先生の昔話には興味があるし、聞いてみたいかなー」

 

 そして先生が語るのは、遠い遠い世界の、そして遠い遠い昔の話。

 

 本当の意味は別にあったのかもしれない。しかし、それは遠い遠い過去に消え去ってしまっている。残された物は、その意味だけ。

 

 かつて、ある男が×××××(エラーエラー世界が拒絶しています)に対抗するために、その言葉に可能性を見出した。24時間という制限の中、生き残りをかけた死闘の末に……。

 

 一人は野心家の男。その言葉に相応しくなろうとし、最後には捨て身で×××××(エラーエラー世界が拒絶しています)に立ち向かった。その姿は誰よりも立ち向かう者だった。

 

 一人は誰よりも自由であろうとした女。そんな言葉に興味すら抱いていなかった。何故なら彼女には、求めるべき言葉は別にあったのだから。

 

 そして最後の一人は…………。

 

 その夜、ホシノは先生の語る昔話を、彼の腕を抱きしめながらずっと聞いていた。

 偽りの世界で、赤い星で、空がない世界で――ホシノには理解できない内容も多かったが、それでも少しは先生の事を知ることが出来たのかもしれない。

 

「ホシノ、君が悩んでいる事は分かっている。だが……君が決めた事ならば、私は応援するよ。だから、つらいときは私を頼りなさい」

 

「……うん、先生~。ありがとうね。その時は、うんと頼ろうかな~」

 

「ああ。そうしてくれると私も嬉しいよ。……そうだな、ホシノには渡しておこうか。少し腕を離してくれるかな」

 

 先生の腕を抱き締めていたホシノが名残惜しそうにしながら腕を離すのを見て、先生は小さく笑みを浮かべ、懐からある物を取り出してホシノへと差し出した。

 それは深い夜闇色の羽根で作られたお守り。何処か暖かく、見ているとまるで先生の様な安心感を与える不思議なお守りである。

 

「それを君にあげるよ。困った時に、きっと役に立つはずだ」

 

「ほんとぉ? それなら助けて欲しい時、これにお願いしたら先生は来てくれるのかな~?」

 

 茶化すようなホシノの言葉を聞き、先生は勿論と笑みを浮かべる。

 

「ああ。どんな場所だろうと助けに行くさ。だからホシノ、決して諦めないようにね」

 

「その意思が全てを変えるのだから」

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アビドス砂漠

 

 

 

 

 

 

「ここが捨てられた砂漠……」

 

「砂だらけの市街地には行ったことはありますが、ここから先は私も初めてです……」

 

「話には聞いていたが、本当に広いな。さて、支店長が調べ上げた座標は向こうか」

 

「都市部や線路の残骸などが見えますが、やはり大半が砂に埋もれてしまっているようですね」

 

 広大な砂漠を目の前にして、対策委員会や先生、ワカモが口々に感想をこぼす。

 先生から選択肢を提示された次の日、対策委員会の面々が選んだのは、アビドスで生きていく事(戦っていく事)であった。

 

 みんな、このアビドスが大切で、そして共に生きる仲間達が大好きなのだ。今更、逃げよう等とは思わない――と。

 その選択を聞いた先生が浮かべたのは優しい笑み。ああ、これだから人間とは素晴らしいのだと。可能性に満ち溢れた存在なのだと。そう感想を述べている。

 そしてまずは支店長の情報を元に、アビドス砂漠で建設されているという基地を調べに行くことになったのである。

 

「いや~、久々だねぇこの景色もさぁ」

 

「先輩はここに来たことあるの?」

 

「うん、前に生徒会の仕事で何度かね~。もう少し進めば、そこはなんと、かつてアビドス砂祭りが開かれていたオアシスが!!」

 

「えっ、こんな場所にオアシスが!?」

 

「うん、そうだよー。まあ今はもう全部干上がっちゃったんだけどね~。元々はそんじょそこらの湖より広くって、船を浮かべられるくらいの大きさだったとか。ま、私も実際に見たことないんだけどね~」

 

 そう話すホシノの眼には、少しばかりの寂しさが宿っている。遠い過去を思い出す眼差しは、先生も時々浮かべる者であり、彼やワカモは何かしら察したように、ホシノが見つめる先に視線を送った。

 

「砂祭り……私も聞いたことがある。アビドスで有名なお祭りで、すごい数の人が集まるって」

 

「そうそう。別の学校からもそのお祭り見たさに人が来るくらいだったからね。まあ、砂漠化が進み始めるより何十年も前の事だけど」

 

「へぇ、今となってはこんな光景になっちゃってるけど、ここでそんなすごいお祭りが……?」

 

「ふむ……お祭りか。復興には良い案かもしれないね。人が集まれば、商売にもなるだろう。シャーレの方で連邦生徒会に提案してみようか」

 

「これほどまでに広大な土地です。それこそ、お祭りだけでなく野外フェスや、砂を使ったアトラクションも出来そうですね」

 

「野外フェス、良いですねー☆ 地元アイドルとしてデビューしないと☆」

 

「ノノミ先輩、まだアイドルデビュー諦めてなかったんだ……」

 

『あ、あはは……。みなさん、支店長から頂いたデータの座標はまだ先ですが、警戒して進んでくださいね?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カイザーPMC アビドス基地

 

 

 

 

 

 

『レーダーに感! みなさん、前方に巨大な人工物を確認しました!! 座標的に、カイザーPMCの駐屯地、あるいは基地かと思われます』

 

 アヤネの通信を聞き、目を凝らした時には巨大な人工物の存在が確認できた。

 

「ふい~。随分と歩いたね~。結構な奥地に建ててたんだね」

 

「この張り巡らされてる有刺鉄線、優に数キロメートル先までありそう」

 

 アビドス砂漠の更に深い場所に秘密裏に建設されていた軍事基地。これほどの巨大な基地だが、ここまで奥地となると、流石に対策委員会の面々も把握できないのは当然だろう。

 しかも、ただでさえ借金苦で他に気を回す余裕がないのだから猶更だ。

 

「さて、どうしたものか。確認だけして帰る……という訳にもいかないか」

 

「私が陽動しますので、その隙にアビドスの面々を侵入させては? 先生は、ここでサポートしてくださいますと助かりますが」

 

「侵入して情報を抜き出すのも有りだが、リスクも高すぎるな。やはり偵察だけにして、ここは帰還すべきか」

 

『待ってください!! 10時方向からヘリが接近してきます!!』

 

 遠目から基地を眺めながら、さてどうしたものか……と頭を悩ませている先生とワカモであったが、アヤネの通信を聞き、ヘリが飛んでくる方向に視線を向けて小さく舌打ちをする。

 ここでヘリに見つかるのは非常にまずいが、砂漠のど真ん中では隠れる場所などない。

 

 そうこうしているうちに、基地の方もゲートが開き、軍用車がこちらに向かってくるのが見えた。どうやらヘリに発見され、基地に通報されたらしい。

 

「とまれ!! ここは進入禁止エリアだ!!」

 

「全員、私とワカモの後ろに居なさい。ホシノ、いざという時の退路の確保。シロコとセリカはそのサポート。ノノミは降下してくるヘリと軍用車の破壊。最悪、実力で突破することになるが……なんとかしてみせよう」

 

「ええ、お任せください。先生と……ついでにアビドスの皆さんには、傷一つ付けませんわ」

 

 多数のオートマタ兵士に囲まれても余裕を崩さない二人に、安心感を覚えながら、対策委員会の面々が降りてくるヘリに眼を向ける。

 そこから出てくるのは、高級そうなスーツに身を包んだ人物。

 

「ほう……。なにやら不審な影があると思えば、アビドスだったとは。まさかここに来るとは思ってもみなかったが、まあ良い」

 

「……お前がカイザーPMCの理事か」

 

「ん? 貴様は……ああ、噂のシャーレの先生とやらか。ふん、こんな場所まで遠足の付き添いとは。随分と暇なようだな。だが良いのかね? こそこそと隠れまわる()()()が表に出てきて」

 

「ははは。いやいや、暇なら良かったんだが、ここ最近掃除に忙しくてね。気分転換に散歩していたら特大のゴミを見つけてしまってね。さてどうしたものかと考えていたところだ」

 

 狙撃手――その言葉を聞き、ワカモは、そうか先生をそう認識しているのか、と内心クスクスと笑いをこぼしている。

 それに気が付いている先生も、哀れだな……と理事の評価をさらに下げる。

 

 先生とカイザーPMCの理事は、にこやかに、そして一切嫌悪感を隠さずに毒を吐き出しながら会話を続ける。

 

「くく、随分とまあ面白い事を言うものだが。だが良いのかな? ここは我がカイザーPMCが合法的に事業を営んでいる場所だ。アビドスの諸君。君達は今、立ち入り禁止区域に不法侵入していると理解すべきだ。そこのシャーレの口車に乗ってね」

 

「減らず口を……!! ヘルメット団を仕向けて、ここまで私達をずっと苦しませていた犯人が何言ってんのよ!!」

 

「あなたがアビドス高校を騙して、搾取してる張本人って事で良い?」

 

「やれやれ……。最初に出てくる言葉がそれか。これだから子供というのは。だが、口の利き方には気を付けた方が良い。我々は全て合法的に取引し、土地を購入している。その記録も全て存在している。そんな挑発をしにここに来たのかね?」

 

 セリカやシロコに睨まれても、理事は鼻で笑いまったく取り合わず、相手にすらしていない。そして直ぐに視線を先生へと戻す。

 

「ここに来たのは、私達がここで何をしているのか気になったからか? どうしてアビドスの土地を買ったのか、その理由が知りたいのだろう?」

 

「ある程度は推測できる。アビドスに眠る謎の宝物とやらを、お前たちは探しているのだろう?」

 

「……貴様。どこでその情報を……!!」

 

 何処かで代表が、支払われた情報料に高笑いしている気がするが、どうでもいいのである。

 

「当初はその予定だったのだろうが、今は違うだろう? 数百もの戦車、数百もの兵士、そして数百トンの火薬に弾薬を揃えてなお、お前らは【何でも屋ハウンズ】を殲滅できていない。それどころか、逆に追い込まれている。いやはや、実に滑稽だ。最初は数人程度と侮っていたのだろう? それが今や、お前の喉元すら嚙み千切りに来ている!! さぞ焦っているのだろう!! 私達の影を捉えただけで、基地に全力出撃を命じるのだからなぁ!!」

 

 何倍の兵力に囲まれようとも、先生は一切怯まず、逆にその顔に嗤いを浮かべてカイザーPMCを見つめている。その視線は、全てを焼き尽くす火の如く。

 

「だから、お前はホッとしているのだろう? ここに居るのはアビドスだ。ならばこちらが強者として振舞える――と!! ははは、実に実に滑稽ではないか!! 今更強者の仮面をつけてなんとする!! 追い詰められれば噛みつくか? 否、否!! お前らにはその気概もなかろう!!」

 

 対策委員会からは先生の表情は一切見えない。だが、カイザー理事を始めとするPMCの兵士達は、その顔を見てしまった。爛々と瞳が輝く悪魔の如き嗤いを。

 オートマタの兵士達すら、ひいっと悲鳴を上げて後ろに下がる。それほどまでの恐怖。これは……本当に人間なのか……? そんな考えすら頭に過る。

 

 この場を支配されかけた理事ではあるが、まだ手札は残っている。アビドスを縛っている借金という手札が。

 

「ふん、なんとでも言えるだろう。だが、良いのか? 貴様のその口汚い言葉のせいで、アビドスに更なる借金を加えることだって出来るのだぞ!!」

 

『な、なにを――』

 

 アヤネが咄嗟に何か口にする前に、先生が不敵な笑みを浮かべながら遮る。不安そうにこちらを見る対策委員会に、大丈夫だという様に先生は優しく微笑んだ。

 

「私達には、心強い協力者がいる。そうだろう?」

 

「何をごちゃごちゃと……!! ……ああ、私だ。直ぐにアビドスの信用評価を最低ランクに下げろ」

 

 アビドスを更に借金苦に陥れる。それがカイザー理事の切った手札である。勝利を確信して通信している理事であるが、帰ってきた返事は予想外のもの。

 

『それならば正式な書類を提出していただきたい。現状、アビドスは利子を滞りなく返済しており、信用評価は最高ランクとなっています。それを覆すのならば、正式な調査資料と書類の提出が必須となります』

 

「なっ……!? き、貴様、私はPMC理事だぞ!? 良いから命令通りに……」

 

『だから!! 資料をきっちり提出しろと言っているのだ、馬鹿者が!!! 仮にも社会人だろう!! ならば、そういうのに必要な書類やら準備をしろ!! 電話一本で「はいそうですか」など、子供じゃないんだぞ!! 第一、手続きやら各所に連絡をしろ、連絡を!! 報・連・相すらできないとか、どんな教育受けているんだ!!!』

 

 しかし通信先から聞こえてくるのは、すさまじいまでの罵倒。その声は、ここ数日ですっかりと聞きなれてしまった支店長のものである。現在、支店長はカイザーローンを掌握し、カイザー理事の命令等では動かないように支配下に置いていた。

 

「貴様……!! あの銀行の支店長か!! たかが支店長如きが調子に乗りおって……!!」

 

『ふん、落ち目の貴様らを見限っただけだ!! 第一、貴様がしっかりと管理できていないから、こういう事になるのだ!! 私は忙しいのだ!! 今度、連絡してくる時はちゃんと書類を用意していただけますように、お願い申し上げますよ? カイザーPMC理事殿』

 

「どうだ皆、言ってやったぞー!!」

「イエー!! 支店長イエー!!! 最高ー!!」

「とっておきを開けろー!! クラッカー鳴らせイエー!!」

 

 通信が切れる直前に、向こう側で歓声やらパーティークラッカーの音が聞こえてくる。

 

「く……ははははは!! どうやら、なかなかに楽しいお話が終わったようだな。さて、随分と楽しい見世物を見物させてもらった。さて、我々は帰らせてもらうとしようか」

 

 プルプルと震える理事を尻目に、先生は道を開けろという様に兵士達を睨み付けて、通り道を作る。

 

「……だが、貴様らにはまだ9億の正式な借金が残っていることを忘れるな!! アビドス如き、何時でも潰せるのだぞ!! そこの元生徒会の小娘も!! あの提案を覚えているだろう!! それが唯一、学校を救う道だとな!!」

 

「っ……!!」

 

「ホシノ先輩? あの契約って……?」

 

 理事の言葉にピクリとホシノの肩が跳ね上がる。疑問に思ったシロコが話を聞く前に、理事はその醜悪な口を更に開いた。

 

「そこの小娘が、あの【黒服】の提案を受ければ、借金から解放してやるという物だ!! 貴様らは、その小娘の犠牲一つで……」

 

「今すぐその口を閉じろ。ここで焼き尽くされたくなければな」

 

 俯くホシノを庇う様に、先生は鋭い視線を理事へと向ける。冷たい冷たい鋼鉄の視線に射抜かれ、兵士だけでなく理事すらも後ずさる。

 

「私の生徒に、ホシノに手を出してみろ。一切合切、全てを灰燼に帰す。もう一度言うぞ、ホシノに手を出すな」

 

 その言葉は硝煙を纏い、理事達に恐怖を植え付ける。

 その言葉を残し、先生は対策委員会と共にその場を去っていく。後に残されたのは、声にならない罵声を叫びだす理事の姿であった。

 

(先生、ありがと~。けど……ごめんね)

 

 そして……先生がトリニティへと出向いている間に、ホシノは姿を消すのであった。




ドミナント  

ACラストレイヴンで登場した言葉。
今作では【黒服】が神秘を宿す者として使ったらしいが、間違いである。
先天性的な戦闘のプロであり、成長率も無限と言う凄まじい存在。
こちらの意味ならば、ホシノはドミナントである。


渡り鴉の羽根お守り。

夜闇色の羽根で作られたお守り。それには先生の願いが込められている。
今日も明日も、優しい毎日を私は願っているよ。



【×××××】

エラーエラー世界が拒絶しています。
解き放ってはいけない。世界を砕かれたくなかったら。








世界

拒絶する拒絶する拒絶する。渡り鴉を目覚めさせるな解放するな。
力を与えるな、救いを求めるな。渡り鴉から奪った物が戻ってしまう。

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