一つは、この世界の管理できる生命体。
ここは大和の魂で構成された世界だが、大和の魂はバラバラになっているために懐中時計を触ることが出来なかった。懐中時計が所持できない以上、この世界の『安定』を彼は出来ない。
そこで巫女は自分の因子を混ぜた生命体を生み出した。彼女の因子さえ所持していれば懐中時計にも触れることも所持してこの世界を管理することも可能だからだ。
二つめは、この世界において本来は存在されない魔繰家を誕生させた。
自分が囚われた以上、誰かに助けを求めるしかない。だけど、あの世界には誰もいない。そこで、彼女は各時計塔に封印されている人間達に魔繰家という魔法使いがいるといる認識と存在を誕生させた。そうすることで、その世界に自身が持つ懐中時計を魔繰家に渡しておけばそいつ等が、いつか解放さしてくれる日があるかもしれないからだ。
そして、最後の三つめは。封印されている人間達の数名に懐中時計を所持させて、この世界を管理する生命者に世界の秘密を探らせるという策を残していった。
・・・この世界を破壊して、『大和の世界』を終わらせるために。
『闘争の世界』
直江大和の魂が存在しない理由があった。
最初の神はただ、残された大和の記憶と川神百代の願望を元にあの場にあった懐中時計の能力で世界を構成させた。当然神は魂のない直江大和を作り出したが、直江大和の魂は原型を留めていないために、存在出来ずにすぐに死んだ。
何も知らぬ神はそれはまずいと思い、懐中時計の能力で自分の魂の一部と懐中時計の能力を肉体に憑依させた。これによって外見は直江大和でも中身は全くの別人である黒桜夜叉(直江大和)が誕生する。
黒夜夜叉の誕生は、『直江大和の記憶世界』を破壊した。外見は直江大和でも中身は全くの別人である以上、世界崩壊など必然的に起こるもの。
そして、彼の誕生が魔繰家誕生の引き金となり、『大和の世界』を狂わせるために破壊活動を行う。もちろん、転生という大事な仕事の補佐も忘れずに。
黒桜夜叉には懐中時計の一部を所持していたため、死後に『大和の世界』へ入り込むことが出来て、そこで出会った自分と融合して完全な黒桜夜叉という人間となって時空の神へ変わった。ただし、強靭な媒介役として川神鉄心をあの世界へ送り込んで生贄になってもらったが・・・。
しかし、彼がこの世界の神になったことにより『闘争の世界』では川神百代の暴走が起こり、果てには狂戦士となって狭間を彷徨う結末へと至ってしまう。
『虚構の世界・束縛の忠誠の世界』
何も知らぬ状況の中での完全融合したのはいいが、この『世界の秘密』を知らない黒桜夜叉。
前回と同じように、時計塔の封印を解除するために自身の懐中時計の一部を混ぜ合わせた救世主を誕生させて解除する行動を起こした。それが椎名吹雪である。
しかし、それは巫女が残した因子が発動した。椎名京の『拒絶』能力が良き例である。
彼女は並行世界での大和との幸せな私生活を送った記憶を時計を通して教えてもらい、現状の自分が既に死んでしまったことを知って上で、彼女のとった行動は『直江大和』を自分だけの者にすることが目的となる。
それは、愛を知った先の闇への取引ともいえる行動でもあり、死んでまで自身の人生を理想をメチャクチャにされるのは我慢できなかったからとも考えられる。
そして、魔繰家も『大和の世界』を狂わせるために破壊活動を行い、転生という仕事の補佐をする。時には味方になったり、時には支援者になったり、時には敵になったりとした。
そして『大和の世界』を狂わせるために行ってきた行動は、何も知らぬ黒桜夜叉に疑問を抱かせ、『この世界』への真相へと少しずつ近づけさせていった。
『堕天使の微笑み』
前回の経験により自身からの分身では近すぎて危険が伴う。そう考えた黒桜夜叉がとった行動は、別の世界で死んだ人間をこの世界の住人の一人として神羅結城に転生させて、彼の時計を通して世界を監視する。
当然、神羅結城は何も知らずただ自分が決めた運命に流れによって人生を真っ当する。ちなみに板垣天使に好意をしたのは彼が別の世界での影響で天使ワード関連として何かしらと関わっていた影響だと思える。
――そして、世界を監視する黒桜夜叉はいつか真実と事実を知り、その先に待つ『彼』の元へ。直江大和の原点に辿りつく。
それが『物語の原点であり、終焉であっても・・・』だ。