彼の名は魔操大空(まそうそら)。
私立川神学園1年A組の生徒。周囲は武道の覇者や権力保持者など様々な因子を持った学生や関係者がいる中で、彼はほとんど関わらず平凡に学生生活を送っていた。
・・・だが、夏休み初日。
彼の携帯電話から一本の電話が鳴ることで、彼の人生は平凡から過激な生活へと変化してしまう。
『夏休みが終わるまでに、川神を君の支配下にしなければ街は消滅する』
果たして、大空は夏休みを終えるまでに川神を自分の支配下することが出来るのだろうか?
第一話 『魔操大空(まそうそら)』
俺の両親は幼いころに亡くなった。
一応写真で顔とか生前はどんな人間だったのかは周囲から話は聴いていた。だけど、実際に記憶に残ってない両親に対して俺は興味はなかった。
・・・いや正確には『両親の心の跡』を継ぐ意志は俺にはなかった。
理由は『俺は俺で両親は両親』という結論。
その結論に対して多少は親を知る知人達は異議を唱えることも度々あったが、俺が魔操家の養子として引き取られた時には、もう誰も異議も唱えず赤の他人の振りさえする始末だった。
養子として引き取られて『魔操大空』となった俺は、この家で色々な知識や鍛錬を行って様々な人体実験をさせられた。目的は魔操家に代々ある古い懐中時計の秘密を知ること。その中身を知るために『生贄』が必要だった。
実験の内容は様々で、激しい痛みや快楽を何度もして精神崩壊を起こしたこともある。その結果、今の俺は引き取る前の俺とは完全に『別人』な性格な人間になっていた。
だからこその『俺は俺で両親は両親』という結論で、俺は『大和』という人間ではなく『大空』という人間だ。
そんな生活が続く中で、新しく当主となった義理の姉でもある魔操稟がある学園での学生生活を勧めてきた。
『私立川神学園』
表向き世界では軽視されているが、裏の社会では『全ての中心地』ともいわれるほどの川神市への学生暮らしの話だった。
それに対して俺は、すぐに承諾して川神市に向かった。自身の得た経験を外で試したかったことも理由の一つだが、何より川神という街は魔操家が敵視しているということもあり興味があった。
そして、入学して早々その理由はすぐに理解できた。
一人の人間が残虐に人を虐げる力の暴力、権力に者を言わせて力無き者たちを下等と見る人間達など、まさに弱肉強食と相応しいほどの街だった。そして、その自分もまたその弱者の一人だと自覚させられる。
だから俺は『何』しなかったし、関わりもほとんど絶ちそれを夏休み前日まで過ごしていた。
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だが、夏休みの初日。
「もしもし・・・」
『魔操大空君かな?」
相手は野太い声の男だった。
「そうですが・・・?」
『そうか。では、悪いけど君にあることをしてもらう』
「は?」
『夏休みが終わるまでに、川神市を君の支配下にしなければ街は消滅する』
それが一本の携帯から鳴る『非通知』電話から俺の生活は変わった。いや、変えさせられた。
――俺にとって平穏な生活から過激な生活へと。
主要登場人物 その一
・魔操大空(まそうそら)
本作の主人公。私立川神学園1年A組。
両親は幼き頃に他界しており、親戚の魔操家に引き取られて育つ。魔操家に代々ある古い懐中時計の秘密を知るために人体実験をされた経験もある。
川神学園受験の際には、『川神学園』はあらゆる分野で最強になれる学園という魔操稟の勧めにより受験して入学した。入学後は、武道の覇者や権力保持者など様々な因子を持った学生達や関係者などいたが自身の身体能力や成績では追いつけないと判断して平凡に学生生活を送ることにする。
可能な限り関わらないように夏休み前まで過ごしていたが、夏休み初日の一本の電話が鳴ることで、彼の人生は過激な生活へと変化する。
『携帯能力』
電話から送られてきたサイトの会員になったことで、そのサイト内のアイテムなどを現実化して戦うことが出来る。サイト種類は様々で『変身』『武器』『人間』『回復』『???』の5つの種類に分けられている。
1.変身
弱い自身の身体を強化するアイテム。
変身することで、そのモデルに変身した一部を継承しつつもその能力を行使することが可能。
2.武器
様々な武器を召喚することができる。『自分の武器』として使用可能。
3.人間
自身が名前を把握し焼き付いた人間の24時間行動を教えてくれる。ただしこの能力はあくまで未来行動しか教えないため、自身が接触したり少し変えるような仕掛けをすると情報もすぐに変わってしまう。
4.回復
どんなことでも回復させてくるアイテム。そこに『限度』はなくアイテム次第では『死』を『生』に変えることも可能。
5.???
未知のアイテム。特定の条件を満たした時に解放される。