第38話 クソゲーと神ゲーは紙一重
いつも通りシャーレで手伝いをする日々を過ごしていると、ある日先生の持つシッテムの箱からミレニアムサイエンススクールから要請が届いたと言う声が聞こえてきた
「送り主は・・・ミレニアムのゲーム開発部?みたいです、読んでみますね」
「ゲーム開発部は今、存続の危機に陥っています、生徒会からの廃部命令により──」
俺はその部活の名前を聞いた時にピンと来た、ゲーム開発部・・・となるとパヴァーヌ編が始まろうとしているのか。
まあ特に何か起こる訳でも無いし、気楽に行こうかな──と思ったがそういえばゲーム開発部存続の危機とか言ってたな、うーん・・・アリスと出会うということ以外1章はあんまり覚えてない、鏡がどうとか言ってたような──。
"サトル、今日はミレニアムに出掛けようと思うんだけど・・・"
頑張って思い出そうとしていたところだが、先生に声を掛けられ一旦思考を止めた、まあどうせ思い出せないしな・・・
「ああ、ミレニアムですね、分かりました」
"うん、じゃあ準備が出来たら早速出発しようか"
「はい」
俺は一度自分の部屋に戻ってウエストバッグに荷物を入れ始めた。
・・・とりあえず持っていく物は──スマホと財布、あとお菓子かな!ちなみに銃は標準装備。
そうして俺と先生は荷物の準備が出来たのでミレニアムサイエンススクールへと向かって行った
*
ミレニアムに着き、ゲーム開発部のある建物に向かって先生と歩いていると空に謎の物体が飛んでいるのが見えたが太陽の光でよく見えない
「あ、何か変なものが飛んでますよ先生」
隣にいる先生を見ながら空にあるそれに指を指した
"ほんとだね"
先生が視線を向けると、丁度良いタイミングで太陽光が雲で隠れた、俺は空を注視してその正体を確かめた。それは白い翼を羽ばたかせて優雅に飛んでいるんだけど、あれってニワトリだよな。
「・・・ニワトリって飛べましたっけ」
鳥は鳥なんだけど・・・俺の記憶だとあんなに高くは飛べ無かった気がする。
"本物はそれほど高く飛ばないんだけど、あれは多分ニワトリ型のロボットだからかな──本当にミレニアムの子達は面白い発想をするよ"
やっぱりロボットか、というか何に使うんだろ・・・
あれエンジニア部の発明かな、なんにでも自爆機能付けたがるって聞いたことあるしあいつにも付いてる可能性が・・・先生に破片とか飛んできたら危ないし──
「早めにここを離れましょうか」
俺はニワトリが旋回しているエリアを離れようと先生の手を引き、早歩きで進み始めた
"急にどうしたの?"
ある程度離れられたので、手を離すと先生が話しかけてきた
「なんかあれ爆発しそうで・・・」
俺がそう言うと先生は少し考えて言葉の意味が分かったのか、控えめに笑いながらこう言った
"ははっ、流石にあの子達もこんな所で爆破させたりはしないよ"
先生も自爆機能は付いてると思ってるんだ・・・
"でも──ありがとうサトル、私の為にここまで引っ張ってくれたんだよね?"
「ほとんど意味ありませんでしたけどね」
"危機感は大事だよ、それにしてもちょっと疲れたしそこで少し休憩でもしようか"
そう言って先生はすぐ側にあったベンチに腰をかける
「じゃあ先生はそこで休んでいてください、俺は飲み物でも買って来ますけど何がいいですか?」
"そうさせてもらおうかな、飲み物はミネラルウォーターでお願い"
「分かりました」
俺はベンチから少し離れた位置にある自販機に行き、ペットボトルの水を購入すると急に真ん中から派手な演出とともにルーレットが飛び出してきた。
「なんだこれ・・・」
クルクル回っているそれを見ながらそう呟くとすぐ横にあるボタンがチカチカ点滅しだした、これを押せってことかな
俺はポチっとそのボタンを押した、もしかしたら飲み物1本無料とか・・・俺がそんなことを考えているとルーレットが減速していき数ある枠の内の一つに針が指した、止まった場所は、えっと──「ハズレ」
「なんだこれ!」
派手な演出で期待させやがって確定演出かと思ったのに、ルーレットの内容をよく見てみると当たりの確率が低すぎて逆に笑えてきた
俺はもう一本水を購入し、しゃがみこんで飲み物を取り出した。ちなみに二度目のルーレット結果は察しの通りだ。
はあ・・・あの自販機のせいで少し時間が掛かってしまった、先生干からびてないといいけど。
ペットボトルを両手に持ちながら先生が待っているベンチの方向に歩いていると──
ガンッ
向かっている先の方から何かがぶつかったような音が聞こえてきた、先生の居るベンチからだ。
俺は急いで戻るとそこには──
ベンチに寝転がるように倒れている先生が居た、そして脇に転がっている黒くて四角い物体。
「先生ー!!」
持っていた物を地面に落とし先生の傍に駆け寄って行った
「大丈夫ですか!?」
近くで声を掛けてみたが返事は無い、呼吸はしているみたいだから気を失っているだけか・・・
俺は傍に落ちている黒い物体に目をやる。こんなものさっきは無かったし、先生が気絶した原因は絶対にこれだと思うんだけど、何処から・・・
チラッと上の方を見てみると窓から身を乗り出して此方を見ているピンク色の猫耳を付けた女の子と目が合った
「「あっ」」
俺は一目見て分かった、コイツが犯人だと──
*
「とりあえず、どうしてああなったか聞いても?」
ゲーム開発部の部室に先生を運んで寝かせた後、俺は部屋に居た二人にこうなった経緯を聞いてみた。
「えっと〜、それは〜」
さっき窓にいたピンク色の猫耳を付けた少女、モモイが目を泳がせながら話そうとしない
「・・・お姉ちゃん、負けたのが悔しくてゲーム機を窓の外に放り投げちゃったんです、それが偶然、外にいた先生に当たってしまって──」
黄緑色の猫耳を付けた少女、そしてモモイの妹、ミドリが代わりに答えてくれた、姉よりしっかりしてそうだ。
「負けたから・・・?」
俺がそう聞き返すとモモイが俯きながら唇を尖らせてこう言った
「だって、ミドリがずっとハメ技使ってくるからムカついちゃって・・・」
「言い訳しないで」
「本当のことじゃん!」
「・・・そもそもゲームで私に負けたくらいで怒ったお姉ちゃんが悪い」
「なんだとー!」
今にも取っ組み合いの喧嘩が起こりそうな2人の間に俺は手を伸ばして入った
「ストップ二人とも、理由を聞いただけなのになんで喧嘩が始まりそうになってるんだよ・・・」
二人とも分かってくれたのか、モモイとミドリは渋々といった様子でお互い少し離れた
「ねえ、あなたもミドリが悪いと思うよね!」
モモイが俺に向かってそう言った
「お姉ちゃんの方が悪いですよね!」
横にいるミドリも続けてそう言う
うーん・・・ムカついたからってゲーム機を窓の外に投げるのは違うと思うし、でも俺もずっとハメ技使われてたらここまではしないけどムカつくと思うんだよな。
「・・・確認だけど、何のゲームやってたんだ?」
「え?大乱闘スマッシュシスターズだけど・・・って今は関係無いでしょ!」
「いやいや、原因が分からないと・・・とりあえず俺もそれやってみたい」
「もしかしてゲーム好きなんですか?」
「俺ゲームってあんまりやった事ないからな・・・でも好きか嫌いかで言われると好きな方かな」
前世でプレイした事あるのゲーセンのクレーンゲームとかかな、あれってゲームの部類に入るのかな?
「ゲーム好きなの?じゃあ!これとかどうかな!」
モモイが見せてきたのは俺がゲーム開発部に来たらやってみたいと思っていた──
「テイルズ・サガ・クロニクル・・・」
「このゲーム私たちが作ったんです、良かったらやってみて下さい!」
「へぇー、じゃあやってみようかな」
そう言うとモモイは嬉しそうにゲームを起動し始める、コントローラーを渡され、俺はゲームを始めた。
スマブラじゃありません、もちろんプレステでもない、なのでこの組み合わせは不自然じゃない!
新しく投稿するならこの小説は残しておきます、タイトルは変えますが・・・上書きだと残念ながら元の話を読み返すことは出来なくなります
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