この素晴らしい剣士に祝福を!〜可惜夜に希った後に〜 作:はらみ
「我が名はめぐみん!アークウィザードを生業とし最強の魔法爆裂魔法を操る者!汝の名は!」
なるほど、異世界と言うものは挨拶もこう違うのか。目をキラキラと物理的に光らせてこちらを見ている、仕方ない郷に入っては郷に従えだこちらも挨拶を返すとしよう。
「我が名は宮本伊織!誰も彼もに勝つ為の剣を目指し二天一流を極めんとする者!」
「おお!紅魔族流の挨拶で返すとはなかなかやりますね!所で二天一流とはなんですか?」
「ほうほう、亡き義父にして師匠が用いていた剣術ですか、それにその剣も格好良いじゃないですかミヤモトイオリ!」
「伊織と呼んでくれ宮本は苗字なんだ」
「なるほど苗字と言う事はイオリは中々の名家なんですね」
近くの椅子に腰を掛けながら話しを込んでいたふむ、この世界では苗字は名家にしか使われていないのか。たしかにめぐみんという名前に苗字の要素は無い、偽名という可能性もあるが嘘を吐いているようには見えなかった
「あー…俺は田舎者だよ俺の住んでた所は変わっていて、苗字が皆ついていたんだ」
「その様な場所もあるのですね、ふむそんな話を聞いたような無かったような」
…俺と同じ様に転生してきた者が同じ様な言い訳をしたのだろうか。
「めぐみん此処はいったいどのような名前の街なんだ?魔王とやらを退治しに来たのだが、さっきも言ったが田舎者でな世間知らずなんだ」
「此処はアクセルという駆け出し冒険者の街で魔王城から最も遠い場所ですよ?」
「そ、そうだったのか…ところで冒険者とは如何やってなるのか教えてもらっても良いか?」
「そんなの簡単です、冒険者ギルドに行って登録をすれば誰でも出来ますよ」
「なるほど、では早速」
「ですが、もう夜も更けてきました明日の朝行った方が良いでしょう酔っぱらっている冒険者が多いので絡まれますよ」
冒険者ギルドとやらは酒をだしているのか冒険の為のサービスとやらだろうか?
「感謝する、それと通貨を見せてくれるか」
「別に良いのですが、その田舎とやらでは物々交換でもしていたんですか?」
そんな事はないのだがはいどうぞ、と見せてくれたそれは銅、銀、金、紙であった、どの貨幣がどのぐらいの価値なのかも教えてもらったどうやらこの世界の通貨は1エリスと数えるらしい。
「改めて感謝を、めぐみん」
「当たり前の事を教えたまでです、イオリが冒険者になってまた困ったことがあったら最強の爆裂魔法の使い手にして!先輩冒険者の私が!助けてあげましょう!それでは!」
自慢気なめぐみんがマントを翻し去っていった。しかし、良い事を沢山聞けた気がするこの世界での挨拶や街の立地や通貨など、今度出会ったら此方こそ何かをめぐみんに返すべきだろうそう思い長屋へ帰ろうと──帰ろうとした所で家が無い事に気がついた。
「全く、何をしてるんだ俺は宿か何かに止まるにも1エリスも持っていない…」
そう一人で呟く仕方ない、少し寒いが今日は外で朝になるのを待とう。
翌朝
「この時間なら冒険者ギルドも開いてるだろうか」
昨夜、めぐみんから聞いた場所へ行くと他の家屋等に比べると大きな建物が立っていた。鎧を身に纏う大柄な男性や軽装の女性等如何にも冒険者風の人間が入っていってるのを見るにあそこが冒険者ギルドだろう。中に入っていくと一人の店員が話しかけて来た。
「いらっしゃいませ!お食事なら空いてる席へどうぞ!お仕事案内なら奥のカウンターへ!」
「すまない、冒険者登録に来たんだが」
「あら!そうだったんですねギルド加入はあちらです!」
「ありがとう、ん?」
何やら見覚えのある帽子が机に突っ伏している、あれはめぐみんでは無いか?何をしているのだろうか。
「めぐみんどうした?」
「その声はイオリですか、冒険者登録に?」
「あ、ああそうだ」
「!イオリ今から冒険者に成るんですね!」
何故だろうか、急に機嫌が良くなった。
「さあさあ、早く登録してしまいましょう!」
めぐみんに押され、受け付けの女性のもとへと行くことになった。
「はい!今日はどうなされましたか?」
「冒険者になりに来た、ここに来れば冒険者なれると聞いてな」
「そうですか…では最初に登録手数料が掛かりますが?」
「なるほど…すまない今1エリスも「私が出しましょう!」めぐみん?流石にそれは」
「いいんですよ、困った事があったらお互い様と言うあれです」
「えっとでは、めぐみんさんが手数料を出すという事でよろしいでしょうか?」
「…よろしく頼む」
なんと情けない自分より年齢の低い少女に小銭を払ってもらう日が来る事になろうとは。
「では説明を致しますね、冒険者には各職業と言うものがございます。」
「そしてこれが、登録カード冒険者がどれほどモンスターを討伐したのかをも記録されます」
「レベルが上がると、スキルを覚えるためのポイントが与えられるので頑張ってレベル上げを頑張ってくださいね!」
「それでは、えっとお名前を聞いてもよろしいですか?」
「そういえば、名乗りもせずすまなかった」
「我が名は伊織!誰も彼もに勝つ為の剣を目指し二天一流を極めんとする者!」
「えっと、紅魔族の方でしょうか…」
「少し待ってくれ」
(めくみん、どういう事だこれは)
(ですから、言ったじゃないですか紅魔族流の挨拶と)
つまり、この世界の標準的な挨拶ではないと気を取り直して、普通の挨拶をしよう。
「あー…改めて、宮本伊織だ」
「では改めましてこの水晶玉に手をかざしてみてください」
言われるがまま水晶玉に手をかざす、絡繰はその水晶玉から放たれた光がひとつのカードに何か文字を書き込んでいるように見えるそしてら。
「ミヤモトイオリさん!これは!素晴らしいです!耐久や運は平均で魔力も平均値より少し上ですが俊敏性と器用さが大きく平均値を超えています!」
「おおすごいじゃないですかイオリ!やはり私の目に狂いはなかった」
「アークウィザードなどになるには無理ですが、シーフにアーチャーセイバーにいえこのステータスなら上級職のソードマスターでも行けます!」
「それじゃあ、セイバーで頼む」
「えっですが、いきなり上級職なるのはとても良い事で」
実際そうなのだろう、だがセイバーと言う言葉にどうしょうもなく。惹かれてしまって仕方がない、なんと説明したらいいものか悩んでいると。
「いいではないですか、本人がそう言っているんです」
「あー…その俺はセイバーと言うクラスに憧れている変わってる奴だと自覚はしている。」
「……わかりました!途中で転職する事も可能ですので転職した際には!」
「解った解った」
どうやら本気で心配してくれているらしい、なんともお人好しな受け付け嬢だ。
ちょいちょいと袖を引っ張られるめぐみんだ、何やら不敵な笑顔を浮かべているが。
「イオリはこれで晴れて冒険者、つまり!誰かとパーティーを組まないといけない訳です」
セイバーや、かつて友誼を結んだ英霊達の姿が思い浮かんだ。
「仲間ということか、しかしそんな簡単に集まるものなのか?」
「フッフッフ、なんと偶然ここに最強の爆裂魔法を使えるアークウィザードがいるのです!」
「言ったでしょう先輩冒険者として助けになると」
「─そうだったな、これからよろしく頼むめぐみん」
「こちらこそ、イオリ!」
伊織くんがむずいぜ!めぐみんもむずいぜ!セイバーとか言うクラスがあるのかもわからないぜ、色々不安な事も多いけど頑張ります。
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