この素晴らしい剣士に祝福を!〜可惜夜に希った後に〜   作:はらみ

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5話スティールと飛来する緑色のアレ!

「探したぞ」

 

後ろを振り向くとダクネスがたっていたそういえば、明日また返事を返すとは言ったが如何したものか…。

 

「また明日と言う事で、あまり話を出来ていなかったからな」

 

「おっ、お気遣いなく!」

 

カズマの顔を覗き見ると、今すぐにでも断りたいと言う顔をしていた。まあ…確かに昨日の出来事は衝撃だったが。

 

「ならば!昨日の話の続きをさせてもらおう、私を貴方のパーティーに…」「お断りします!」

 

「くっ!即答…だと…!」

 

何故、断られて喜ぶのか。その時後ろからもう一人少女が現れた。

 

「アハハ!駄目だよダクネス、そんな強引に迫っちゃさ」

 

トントンとダクネスの肩を叩きながら銀髪の少女が会話に混ざってきた。

 

「えーと、あなたは?」

 

「ん?あたしはクリス、見ての通り盗賊だよ!この子とは友達…かな?」

 

「キミ、役に立つスキルがほしいみたいだね!盗賊系のスキルなんてどうかな?習得にかかるポイントも少ないしお得だよ、何かと便利だしね」

 

「へー!」

 

「どうだい?今ならシュワシュワ1杯でいいよ!」

 

「安っいな!よしお願いします!すいませーん、こっちの人にキンキンに冷えたのを一つ!」

 

 

 

 

 

 

と盗賊系のスキルとやらを教えてもらうためにカズマたちはギルドの外に出て行った。流石にこの状態のめぐみんを一人にはしておけないので、未だに少しずつ食事をするめぐみんを励まそうと試みた。

 

「めぐみんそう落ち込むな、俺の分も食べるか?」

 

「頂きます」

 

「あれ、私の華麗な芸を見ないでカズマはどこ行ったの?」

 

「ああアクアか、カズマなら今外でクリスという少女に盗賊系スキルを教わっているぞ」

 

そう言い、2階からアクアが降りてきた。

 

「ふーん、ね!そういえば伊織はなんでセイバーなのよ、あのステータスならソードマスターにもなれたでしょう?」

 

「アクアなら解るだろう、セイバーと言うものは俺にとって憧れにも似たような思い入れがあるし何より命の恩人だ、要はただの我侭だよ」

 

「伊織ってば、本当にあの子の事が好きねー」

 

「憧れ…イオリはセイバーの職業の人に憧れてたからなったのですね、私もその気持ち解りますよ」

 

まあ…この世界ではその様に捉えられるか…。

 

「ま、そういう事だな……おや?カズマが帰って…」

 

何故かクリスが泣きながら帰ってきた、一体何があればそうなる。

 

「おいカズマ、如何したんだ…」

 

「いやそれが」

 

「もう私の華麗な芸を見ないで行くなんて…って、その人どうしたの?」

 

「うむ、彼女はカズマに盗賊のスキルを教える際にパンツを剥がれた上に有り金全て毟り取られて落ち込んでいるだけだ」

 

「おい!あんた何口走ってんだ!」

 

カズマ…流石にその様な事はしてないよな?

 

「財布返すだけじゃ駄目だって…グスじゃあ幾らでも払うからパンツ返してって頼んだら自分のパンツの値段は自分で決めろって!」

 

「待てよ!おい待て!間違ってないけど…ほんと待て!!」

 

「さもないと、もれなくこのパンツは我が家の家宝として奉られる事になるって!」

 

「ちょっ!なんかすでに回りの女性冒険者達の目まで冷たい物になってるから、ほんとに待てって!」

 

言ってる事は本当のようだが、嘘泣きだな。してやられた事を考えたらまあ、カズマの自業自得ではあるんだが。

 

「それでカズマは無事に盗賊スキルを覚えられたのですか?」

 

「え?ははっまあ見てろよ…行くぜ!スティール!」

 

とめぐみんに向かってスキルを発動した…嫌な予感がする。意味があるかは解らないが咄嗟にめぐみんの前に立ち塞ろうとしたが遅かった。

 

「ふっ」

 

「あっ…へっ…!」

 

「何だコレ」

 

カズマの手には何かの布、恐らく下着であろう…が握られていた。

 

「何ですか…レベルが上がってステータスが上がったから、冒険者から変態にジョブチェンジしたんですか…!あの…スースーするので返して下さい」

 

「アレ!?おかしいなあ!奪える物はランダムな筈なの…に」

 

なるほど…対象の持ち物を無作為に奪う、何とも恐ろしいスキルだ刀を奪われたら魔術しかなくなる、いやそんな事を考えている場合では無い。めぐみんの下着を他の冒険者から隠す様に体を向けカズマに声を掛けた。

 

「カズマ…!早く返してやれ、周囲の冒険者が見ているぞ」

 

「そっそうだな…!めぐみんすま」

 

と言い掛けた所でダクネスがめぐみんとアクアを庇うように躍り出た。

 

「公衆の面前で剥ぎとるなんて!真の鬼畜だ許せない…!是非とも私を貴方のパーティーに入れてほしい!!」

 

「いらない」

 

そうカズマが言うとダクネスは身を捩らせて喜んでいた。

 

「ねえカズマ、伊織、この人昨日私達がお風呂に入っている間に面接に来たって人?」

 

「そうだが、取り敢えず椅子に座ろう話はそれからだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっとこの方、クルセイダーでは無いですか!断る理由なんて無いのではないのですか?見て下さいクルセイダーですよ」

 

とめぐみんがダクネスの冒険者カードを見ながらそう言った。さて如何したものかとカズマと、ひっそりと会話した

 

「(如何する?俺としては前衛で守りが得意なダクネスが歓迎だが)」

 

「(伊織までそんな事言うのか!昨日から今日までの様子見てただろどう考えても普通じゃない!…そうだ!)」

 

と何かを考え付いたのかダクネスに話し掛けるカズマ。…正直な所、カズマが何を言っても逆効果な気がするが。

 

「君にどうしても、伝えていけない事がある…!実はな、俺とアクアと伊織はガチで魔王を倒したいと考えている…」

 

「うんうん!」

 

しれっと俺を入れたな…。まあそう考えてはいるから話は合わせておくか。

 

「そうなんですか?伊織も最初に出会った時に言ってましたね」

 

「そうだな」

 

「そうなの!すごいでしょ!」

 

「この先、俺達の冒険は更に過酷な物になるだろう、特にダクネス女騎士のお前は魔王に捕まったりしたら大変だぞ…!」

 

「それはもうとんでもない目に合わされる役どころだ!」

 

「ああ…全くその通りだ、昔から魔王にエロい目に合わされるのは女騎士の仕事と相場は決まっているからな…!それだけでも行く価値はある!」

 

「え?あれ?」

 

「なっ何だ、私はおかしな事を言ったか?」

 

「(くっ…!こっちはとりあえず後回しだ!)」

 

と今度はめぐみんに標的を向けたようだ。

 

「めぐみんも聞いてくれ!相手は魔王…!この世で最強の存在に喧嘩を売ろうってんだよ?そんなパーティーに無理して残る必要は…」

 

ドンっ!と強く机を叩きながらめぐみん目を紅く光らせ立ち上がった。カズマ…断りたい気持ちは解ったが何故逆効果な言葉選びをする…。

 

「我が名はめぐみん!紅魔族随一の魔法の使い手にして、爆裂魔法を操し者!我を先起き最強を名乗る魔王!そんな存在は我が最強魔法で消し飛ばして見せましょう…!」

 

「(カズマ、伊織…話を聞いていたらなんだか腰が引けて来たんですけど…なんかこうもっと楽な方法とか無い?)」

 

「(お前は1番やる気出せ…!寧ろお前が1番の関係者だろ!)」

 

「(何故、アクアのやる気が削がれているんだ…)」

 

と話しているとカーンカーンと鐘の音が鳴り出した。

 

〈緊急クエスト!緊急クエスト!〉

 

「今度はなんだ!」

 

〈冒険者各員は至急正門に集まってください!繰り返します至急正門に集まって下さい!〉

 

なんだ?魔物の大群でも攻めてきたのか…?

 

「取り敢えず俺達も正門に行こう」

 

「そうだな、でも何があるって言うんだ!」

 

外に出て慌てながらも正門を目指す。街の人たちは既に避難を始めていた。

 

「準備はできてるんだろうなぁ!」

 

「気合入れろよ!!」

 

と言いながら正門へ他の冒険者達と向かって行く最中、冒険者達はこれが何かを知っているようだった。正門に着くと遠くから何かの大群が向かっているのが見て取れた。

 

「何だ!?何が来るんだ!?」

 

「皆は私が守る、カズマ達も私から離れないで」

 

「緊急クエストって何だ!モンスターの襲撃なのか!?」

 

とそこでいつの間にか大きな籠をもったいたアクアが言葉を発した。

 

「言ってなかったけ?キャベツよキャベツ!」

 

「「は?」」

 

キャベツ…?と混乱していると一人の冒険者が言った。

 

「今年は荒れるぞ…!」

 

「嵐が…くる!」

 

「「「「収穫だー!!!」」」」

 

「マヨネーズ持ってこーい!」

 

近づいてくるキャベツが飛びながら大群押し寄せて来た。

 

「なんじゃこりゃー!!伊織これ知ってたか!?」

 

「いや知るわけないだろう!しかし流石は異なる世界キャベツすら空を飛ぶか…!」

 

「何冷静に分析してるんだよ!」

 

 

     《街に飛来したキャベツを全て収穫せよ》

 




スティールって、取るスキルポイント対して効果が凶悪な気がします。



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