One four all ~1人の中に4人おる~   作:木奉 間人

4 / 8


5つの人格をバランスよく出すって大変ですな。
今回はちょっと短めです。


入学式だろうがなんだろうが先生の話は長い

「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないのか!?」

「思わねーよ!てめーどこ中だ端役が!」

 

まさかドアを開けていきなりこんな地獄絵図が浮かんでいるとは思わなかった。入学初日でイキって机の上に足を乗せる頭爆発君と初対面に大声で注意するど真面目メガネ。

周りも正直引いている。

 

「初日の教室か、これ?」

「あ、ねぇねぇ!」

 

声がする方を向くと、女子の制服が浮いている。お化けかと切札は一瞬思ったが、透明な個性の持ち主なのだとなんとか理解した。

 

「きみ、試験の時助けてくれた子だよね!」

「え、ああ!あの時の?」

「うん!私、葉隠透!よろしくね!」

「僕は馬場切札。よろしくね、葉隠ちゃん。あ、ごめん」

「あはは、ちゃんでもいいよ!」

「おい、お友達ごっこがしたいなら他所へ行け」

「「「「!!??」」」」

 

本日2度目の変な声のかけられ方。地面を見ると、寝袋にくるまったダウナーな男が寝そべっている。無精髭と黒を基調とした服の見た目はただただ不審者である。

『…通報したほうがいいだろうか』

『…同感ね。というかあの髭どうにかならないかしら』

とかなんとか考えていると、その男はポケットからゼリー飲料を取り出し、「ここは…ヒーロー科だぞ ズゾッ」なんて言いながらすすった。正直訳がわからないまま、クラスの全員は頭の上にはてなマークを浮かべている。

 

「はい、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限。君たちは合理性に欠くね」

そう言いながら寝袋から出た男はそのまま「担任の相澤消太だ。よろしくね」と自己紹介をした。

 

『え、あれ担任かよ!?』

『正直、不法侵入の不審者ってほうが信憑性あるねぇ』

「早速だが、これ着てグラウンドに出ろ」

 

そう言って相澤が寝袋から取り出したのはUとAを基調とした体操服。クラスメイトは状況を飲み込みきれないまま、着替えてグラウンドに向かった。

 

 

 

 

 

 

「「「「個性把握テスト!?」」」」

「入学式は?ガイダンスは?」

「ヒーローになるならそんな悠長な行事、出る時間ないよ。雄英は自由な校風が売り文句。そしてそれは先生側もまた然り」

 

グラウンドで1-Aに告げられたのはあまりに常識から逸脱した言葉。いくらトップを育成する学校とはいえ、横暴が過ぎるのではないか。だがそんなこと知らんと言わんばかりに相澤はテストを進行する。

 

「馬場、お前中学時代ソフトボール投げ何mだ?」

「え、70mですけど…?」

「じゃ個性使って投げてみろ。円から出なきゃ何してもいい。早よ」

「あ、はい…」

 

 

切札は言われるがまま円に入ると目を閉じた。周りのクラスメイトがざわつく中切札が再び目を開けると、彼の瞳は真っ赤になっていた。運動能力において最も優れた心に人格を交代したのだ。

 

「じゃあ…ちょおっとギアあげるかな!」

「え、目の色変わったよ!」

「なんかキャラも変わってねぇか!」

 

そんな声をよそに、心はブンブンと腕を回し、血流をどんどん加速していく。次第に体から蒸気が出始め、血流が一気にドルンドルンと巡った瞬間…

 

 

 

「いよいしょおおおおお!!!!」

「「「「どわぁあああああ!!!!」」」」

「…っ!」

 

 

思いっきり勢いをつけてボールをオーバースローでぶん投げた。蒸気機関の如く勢いづいたボールは、あたり一体に暴風を撒き散らし、生徒たちはほとんど後ろに倒れ、相澤までもよろけてしまうほどの衝撃を放った。まるでソニックブームである。

 

「…まずは自分の最大限を知る。それがヒーローの素地を形成する合理的手段だ」 

 

そう言って相澤が見せた機械に表示された数字は" 1008.4メートル“。まさかの1キロ越えの記録にクラス全員が盛り上がる。

 

「1キロ越え!?嘘だろおい!?」

「どんな個性だよ!さすが雄英だな!」

「なんだかすげー面白そう!」

 

その言葉に、相澤の目が光った。

 

「…面白そう…か。ヒーローになるための3年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのか?」

 

その言葉にクラスが怯んだ。流石に教師だけあって圧が半端ではない。それを見て相澤はニヒルに微笑んだ。

 

「よし。トータル成績最下位のものは見込みなしと判断し、除籍処分としよう」

「「「はあああああ!!!???」」」

「生徒の如何いかんは先生(おれたち)の“自由”。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」

 

横暴なんてもんじゃない。いくらなんでも初日からとんでもない試練が現れた。クラスの全員が冷や汗を流し、今ボールを投げた切札も思わず目を見開いた。

 

雄英高校入学初日、早くも受験という厚かった壁を余裕で超える障害が彼らの目の前に立ちはだかったのだ。

 

 

 

 




〜とりあえず主人公の分だけでもやっとけ キャラ紹介〜

馬場 剣(ばば つるぎ)
好きなもの ファンタジー作品 刺身
性格 騎士道精神
個性 蒼剣

寡黙で真面目な性格で、頭の中でも鍛錬を欠かさない。
時々年相応の厨二病的な言い回しが出る時もあるため、常闇に一方的にシンパシーを感じられている。

個性 蒼剣
両腕からウルト◯マンメビ◯スのビームブレードのような青いソードを出すことができるぞ!剣の長さは力めば伸ばすことができる。短く剣を飛ばして遠距離攻撃にも使えるぞ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。