あいえす! ~一夏の従兄は自由人で混沌(カオス)~ 作:レタスの店長
現れた自由人の従兄
『インフィニット・ストラトス』…それは宇宙空間での使用を想定して作られたマルチフォームスーツであり通称『IS』と呼ばれている。それを開発した開発者は元々は宇宙空間での活動を想定して開発されていたものだったが従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能を発揮するという事が発見されISは兵器……飛行パワード・スーツとして軍事転用される事となってしまった。
更に原因は不明だがISは女性にしか動かせない為にそれが原因でこの世界は女尊男卑の世の中になってしまったのだ。
…しかしISが登場してから年月が過ぎたある日の事、男でISを動かした人物が発見されたのだ。
……ISを動かした男『織斑一夏』…そして彼の従兄の登場により、この物語は幕を開けるのであった……
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(……き、キツイ……これは想像以上にキツイ……!)
ISを動かした男、織斑一夏は今の自分の状況に内心でそう思う。何故ならば今彼がいる学校のクラスには自分以外は女だからである。
ISを動かしたことにより元々入学する筈だった高校から急遽このIS学園に入学する事になってしまった。IS学園と言う事もありやはり生徒全員が女であった。そんな中、一夏は1人この環境に投入されてしまった事によりそんな心情となっていた。
「…斑君……織斑君?織斑一夏君!」
「はっ、はい!?」
そんな事を考えている中、一夏は自分を呼ぶ声が聞こえ驚きながらも返事をした。すると目の前には眼鏡を掛けた巨乳の女性…一夏のクラスの副担任の『山田真耶』が立っていた。
「あ、お、大声出しちゃってごめんね。お、怒ってる?怒ってるのかな?で、でも自己紹介『あ』から始まって今『お』の織斑君なんだよね。だから、自己紹介してくれるかな?だ、駄目かな?」
「い、いや、その…自己紹介しますから・・・・先生落ち着いてください。」
「ほ、本当に?本当ですね?約束ですよ。絶対ですよ!」
真耶は涙目でオロオロしながら一夏にそう言う。どうやら自己紹介の時間だったが一夏は先ほどからずっとキツイと思っていた為に話を聞いていなかった様子であった。そんなオロオロする真耶を落ち着かせるために一夏はそう言っては黒板の前に立ち、自己紹介を始めた。
「おっ・・・・織斑一夏です。よろしくお願いしますっ!」
自己紹介をするとクラスの女子達の視線が一夏の方に向く。……その表情は「それから?」やら「他には?」と、期待しているような表情であった……のだが…
「・・・・以上です!」
「「「…………」」」ガクゥッ
一夏がそう締めると期待していた女子達はガックリしたような素振りを見せ、一夏はどういう事なのか分からず首を傾げていると……
スパァァァァンッ!!
「ってぇぇぇぇ!?」
突如背後から一夏は叩かれ頭を抑える。そして誰が叩いたのかを恐る恐ると振り向き確認するとそこには黒のスーツにタイトスカートを着用し、オロオロした真耶とは違いキリッとした表情の女性が立っていた。
「…げぇ!?関羽ぅ!?」
「誰が三国志の英雄か馬鹿者」
一夏がそう言うと追い打ちを言わんばかりにもう一発頭を叩いて女性はそう言う。二発目を喰らった一夏は流石に痛みでうずくまっていた。
「あ、織斑先生、もう会議は終わられたのですか?」
「あぁ、クラスへの挨拶を押し付けて済まなかったな山田君」
「い、いえ、副担任なのでこれくらいはしないと…」
『織斑』の苗字で呼ばれた女性は真耶にそう言うと真耶は少し照れ臭そうにそう返した。
「…さてと…諸君、私が『織斑千冬』だ。君たち新人を一年で使い物になる操縦者に育て上げるのが私の仕事だ。私のいう事はよく聞きよく理解しろ、出来ない者には出来るまで指導してやる。私の仕事は弱冠十五歳を十六歳までに鍛え抜くことだ。逆らっても良いが…私のいう事は聞け、良いな?」
女性…『織斑千冬』が横暴な感じだが生徒達にそう言う。……すると…
「キャーーーーーーーーーッ!千冬様、本物の千冬様よぉぉ!!」
「ずっとファンでしたぁぁ!」
「私、お姉様に憧れてこの学園に北九州から来ましたぁ!」
「あの千冬様にご指導いただけるなんて嬉しくて昇天しそう!」
「お姉さまの命令なら何でも聞きます!」
「………全く…毎年毎年とよくもこれだけの馬鹿者共がたくさん集まるものだ。逆に感心させられるな…それとも私のクラスにだけ問題児共を集中させるように仕組んでいるのか?」
キャーキャー騒ぐ女子生徒達を見て千冬は鬱陶しそうで呆れた表情をしながらそう呟く。
…何故女子達がこうも騒いでいるのかと言うと千冬は元日本代表のIS操縦者であり第1回IS世界大会『モンド・グロッソ』と言う大会で優勝を果たした誰もが認める世界最強のIS操縦者であったのだ。その事もあり女性からも大変人気を持っていたのだ。
「…それはさて置き…お前は挨拶も満足にできんのか?」
「い、いや…千冬姉、俺は…「織斑先生だ」いっ!?」
すると今度は少し睨むように千冬は一夏に視線を向けてそう言う。言い訳をしようとする一夏に無慈悲にももう一発出席簿で頭を叩いた。どうやら前の二発もコレで叩いた様子である。
「え?織斑君ってあの千冬様の弟…?」
「それじゃあ男でISを使えるって理由もそれが関係していて…」
「いいなぁっ!代わって欲しいなぁ!」
今の話を聞いて女子生徒達は驚き羨ましがっていた。……苗字の通り一夏と千冬は実の姉弟であったのだ。その姉が教師であった事を一夏も知らなかった為に驚きが隠せずにいた。
「…さて、SHRは終わり…と言いたい所だが諸君にはもう1人紹介しないといけない奴が居る。入ってこい」
千冬がSHRを締めようとする…が、どうやら紹介する人物が居る様子であり廊下にいるのかそう言って呼び出した。
……そして入って来た人物を見ると……
「……え?」「お、男……?」
「…ぅえ!?」
女子生徒は勿論の事、一夏も(違う意味で)驚いた表情を浮かべる。何故ならばオレンジ色の髪色が特徴の男が入って来たからだ。
「オッス!「…いいからさっさと紹介しろ」…あいよ」
オレンジ髪の男は某有名キャラのような挨拶をする為に千冬がそう言うと自己紹介を始めた。
「初めまして、『天崎翔』と申します!
……そこに居るヤツと同様、以下同文であります」
ズゴオオォォォォォォォォォンッ!!
少年『天崎翔』は自分の名前を言った後、一夏に指を指してそう言う為にクラス全員がズッコケてしまうのだった。
スパァァァンッ!
「…お前らは自己紹介も出来んのか」
「ってぇなぁちーちゃん、今のご時世暴力女は嫌われるんだぞ?」
「誰がちーちゃんだ、織斑先生と呼べ」
「じゃあちーちゃん先生」
「ちーちゃんって呼ぶな!と言うかお前そもそもちーちゃん呼びしてないだろ!!」
「うっせぇなぁ、そんな事一々気にしてっから彼氏出来ないんだぞ」
「う”っ!」グサァッ
一夏と同じく出席簿で翔の頭を叩く千冬。しかし翔は頭を軽く擦りながらも一夏のように痛そうな見せずに千冬に軽口を叩く。そして彼氏の下りの言葉を投げつけると千冬は痛い所を突かれたような表情となってしまった。
「…ま、楽しく過ごせたらいいと思ってるのでよろしくしてくれ。」
(………すっかりアイツと似てしまったな…いや、下手したらアイツの方がマシなのかもしれない……)
最後に生徒達に翔はそう言う。そんな翔を見て千冬は頭を抑えながら内心でそう思っていた。どうやら千冬は翔とも関係がある人物である様子であった…。
……この天崎翔という男がIS学園に入学した時、この物語が混沌な話になるという事を今は誰も知る由が無かった…