あいえす! ~一夏の従兄は自由人で混沌(カオス)~ 作:レタスの店長
「バカタレが…おめーが余計な事言うからだろうに」
「いや、だって……ごめん……」
授業が終わり翔は一夏にそう言いながら握り拳を作って軽く一夏の頭をグリグリした。一夏の発言によって一部の女尊男卑に染まりつつある生徒に調子に乗らせてしまったからである。
「済まねぇなセシリア。助け船出してくれて」
「いえ、良いんです。…実際わたくしも不愉快でしたから」
一夏をグリグリしながら翔はセシリアに礼を言う。先ほど助け船を出してくれたかのようにああ言ってくれたからだ。しかしセシリアは実際に自分が不愉快な気持ちになったからああ言ったのだった。
「一応学友とは言え来週の戦いまで一応わたくし達はライバル同士って事ですわね」
「まぁそうなるわな」
「……実は正直楽しみだったりします、翔さんも教官を…それに圧勝したという話なのでどれだけの実力なのか……」
「あんまり期待し過ぎないでくれよ、まぁ退屈にはさせないつもりだが…」
セシリアはそう言いながら来週の勝負を楽しみにしている様子だった。どうやら先ほどの沸き上がる思いと言うのは翔と戦ってみたいという気持であったのだろう。そんな彼女に翔はハハハと笑いつつもそう言った。
「いや、お二人さん俺も居るからな?」
「お前さんはやっぱりハンデ貰ってた方が良かったんじゃないか?」
「なにを~!?そんな事すりゃ男が廃る!!」
「ハハハ悪かった、悪かったって。まぁ頑張れよ!」
「…何か俺の扱い悪くないか作者ぁ~?」
そんな2人の会話に自分が入っていないと思ったのか一夏がそう言うと翔は少し馬鹿にしながらそう言うと一夏は意地を張るようにそう言い出す為に翔はそう返した。良くも悪くも一夏にはそう言う部分がある為にまた先ほどのように馬鹿にされないようにと翔は思ってそう返したのだろう。しかし一夏は地味に自分の扱いが悪そうに思ったのかそう言った。…うん、気にするな!
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「俺の部屋は……ここか」
今日の授業が終わり放課後、翔は自分の寮部屋の前までやって来ていた。本来であれば翔も一夏も部屋が決まってなかった為に一週間は自宅からの通学になっていた予定だったが政府特命もあって無理に部屋割りをした様子であった。因みに一夏は相部屋なのに対し翔は1人部屋になったらしく一夏に羨ましがられていた。
(…そもそも俺と一夏を相部屋にすりゃよかったんじゃね?まぁ1人部屋の方が何かと都合は良いがな…)
態々一夏を女子との相部屋にせず自分と一緒の方が良かったんじゃないかと思ったが翔は何かあるのか1人部屋である事に好都合であると思っていた。そして部屋に入るとすぐさま鍵を閉めた。先ほどから自分の跡をつけている女子達が居た為に下手すれば部屋に突撃される可能性があったからであろう。
部屋の中は大きなベッドに大き目のモニターや机、更には小さなキッチンが置かれ国立にしては随分立派な寮部屋であった。そして翔の荷物はあらかじめ千冬や翔と一緒に暮らしていた人物に頼んでいたのか部屋に置かれていた。
「……さて…と………」
翔はそう呟くと何故か部屋を探り始めた。天井、机の横、ベッドの下等……何故かそう言う部分を探っていたが……
「…無かった…とは言え油断は出来んな」
翔はそう呟くと探るのを止め、荷物の1つであるアタッシュケースを開けた。するとその中にはプラモデルやフィギュアのようなサイズの何体かの少女のフィギュアが入っていた。
「さてと…みんな起きろ」
翔はそう言うとその少女フィギュアの胸の部分をスイッチでも押すかのように1体ずつ押していった。するとその少女フィギュア達はまるで人間かのようにひとりでに動き始めたのだ。
「おう、済まねぇなみんな。長い時間この中に入った状態にしちまって」
「ホントにそうよ!窮屈だったし退屈だったわよ!…まぁスリープモードだったからそこまで退屈じゃ無かったけど…」
「おはようございます、マスター」
「おはよ~マスタ~♡」
翔がフィギュア達に声を掛けると翔の言葉に応答して返事を返したり目覚めた事から翔に挨拶をしたりしていた。
……彼女達は人間と同じ多種多様な人格を持ち自らの思考で行動することができるロボットであり、翔や翔と暮らしていた人物は彼女達を『FAガール』と呼んでいた。
「起こして早速で悪いんだけど俺じゃ見られない部分の所に監視カメラとか盗聴器とか無いか探ってくれねぇか?俺もさっき一応見れる範囲の所を探ってたりはしてたが…」
「えぇ~?人使い…いや、FAガール使いが荒いわねぇ~」
「ぶつくさ言うもんじゃありません『スティレット』。これもマスターの為です」
「にゃはは~『轟雷』はマジメだね~~~」
「それ見つけたらぶっ壊していいの?」
「潰しても問題は無いとは思うが一応俺の所に持ってきてくれ。」
「…了解」
翔にそう言われ水色のツインテールの少女『スティレット』は面倒くさそうに言うと黄色いショートヘアーの少女『轟雷』はスティレットに注意し、黄色いロングヘアーにうさ耳のようなのが付いた少女『バーゼラルド』はヘラヘラと笑いながらそう言った。
…そう、先ほど翔が部屋を探っていたのは監視カメラや盗聴器等、この部屋が盗撮や盗聴されていないかを確認する為であった。幾ら生徒は守られるIS学園とは言え上部の人間、又はそういう事をする人間が監視する為に、特に自分と一夏はISを動かせる男と言う事もあり監視されてるのではないかと思ったからである。
スクール水着のようなボディをした少女『フレズヴェルク』が尋ねると翔はそう答えた為に白髪で少し無表情な少女『アーキテクト』は頷き、一同は部屋の中を探り始めた。
「…マスター、どうやらこの部屋にはそう言った類は無さそうだよ?」
「そうか、ご苦労さん」
「全く、マスターの警戒し過ぎなのよ。無駄に労力を費やしちゃったわ」
「 は ? 何?お前マスターにもしもの事があってもどうでも良いって言いたいの?」
「いや、そんな事言ってないでしょ!?ていうか包丁突き付けないで!?」
「おいおい喧嘩すな」
金髪ポニーテールの少女『迅雷』が翔に報告をすると翔は彼女達に礼を言う。そんな翔にスティレットが悪態をつくと迅雷は目のハイライトを消してスティレットに武器であるのか包丁みたいな刃物を突き付ける為に翔は止めに入った。
「……さて…そろそろ飯の時間だな…。食堂に行って飯でも食うか…」
「主様!それならば私が夕食を作ります!」
「 は ?何言ってんのよ、私が作るに決まってるでしょ?」
「だから喧嘩すな。……そう言ってくれるなら頼むかな?」
時間も過ぎ、そろそろ夕食の時間の為に翔は食堂へと向かおうとすると黒髪ロングの少女『マガツキ』が料理を作ると言い出し、その事にまたもや迅雷が目のハイライトを消してマガツキを睨み始める為に翔は止めつつも、なんと料理を作るのを頼んだ。
……一体こんな小さな彼女達に料理なんて作れるものであろうか……と思った瞬間、マガツキと迅雷の体が光り出したかと思いきや……そこには翔と同じ人間サイズになった彼女達が立っていたのだ。
何とこのFAガール達は何の原理かは分からないが通常時はフィギュアのサイズなのだが人間と同じサイズの姿になる事が出来るのであった。…それを考えればISよりも物凄い技術なのだが……
「じゃあ主様、お作りしますね♪」
「だから私が作るんだからアンタはしゃしゃり出ないでよ」
「は?うるさいですねあなたは本当に…」
「 は ?」「 あ ?」
「だから喧嘩してねぇで作ってくれよ。何ならもう食堂に行くぞ?」
マガツキが作ろうとすると迅雷がそう言ってはマガツキと睨み合いになる為に翔がそう言うと二人は慌てて料理を作り始めた。
「……あの二人、顔合わせたらすぐああなるもんな…」
「なんとか仲良くならないでしょうか…?」
「不可」
「だよね~にゃはは~~~」
マガツキと迅雷を見て翔は呟く。……何故かこの二人は犬猿の仲な様子で目を合わせればすぐに睨み合う程であった。そんな二人が仲良くならないかと轟雷が考えるもアーキテクトは即答し、その事にバーゼラルドは気楽そうにヘラヘラと笑っていた。
「………それにしても……なぁ…」
「?どうしたのよ?」
「……アイツらの後ろ姿…いや、迅雷はまだマシな方だけどマガツキの方なんか……ケツ丸出しなんだよなぁ…」
「どこ見てんのよアンタは!?」
「いてっ」
ふと翔がマガツキと迅雷の後ろ姿を見て呟く為にスティレットが尋ねるとその答えにスティレットはツッコミを入れるように小さいながらも翔の頬に飛び蹴りを喰らわせた。
……翔の言う通り迅雷とマガツキは後ろから見ればほぼお尻が丸出し…特にマガツキに至っては下半身がほぼ褌に包まれているだけなのでほぼ丸出しだったのだ。その為に思春期真っ盛りの翔はそのお尻にはついつい目が行ってしまっていた。
「このヤロ、なにすんでぃ」
「きゃ!?ちょ、や、止めなさい!離せぇ〜!」
飛び蹴りを喰らわせてきたスティレットの片足を摘み宙吊りの状態にする翔。案の定スティレットは騒ぎながら暴れていたがサイズ差もあって暴れられてもビクともしなかった。
「止めなさいよぉ!あ、アンタ…この後、アタシに酷い事するんでしょ!?エロ同人みたいに!」
「何処で覚えてくんのその言葉」
「…学習モード、『エロ同人』。データ取得完了。」
「いや、しなくていいし説明せんでもいい…」
暴れるスティレットがそんな事を言い出す為には翔はツッコミを入れながら尋ねるとアーキテクトが説明し始めようとする為に制止した。
「主様〜出来ましたよ〜♡」
「お、そうか。」
「ぎゃ!?急に離すな!!」
すると夕食が出来たのかマガツキが呼ぶ為に翔はスティレットを離しマガツキの方を向く。一方離されて落ちたスティレットは布団の上だった為に大事な事にはなっていないが急に離された事を怒っていた。
「そうだ、来週早速ISで戦う事になりました」
「え!?バトるの!?」
「ボクがやる〜!ボクがマスターと一緒に戦うんだぁ〜!!」
「バーゼもやりたい〜〜!」
「落ち着け落ち着け。来週だからその間に決めようと思ってるから一旦落ち着け」
夕食を食べながら来週にISでの戦いがある事を伝えると彼女達はまるで自分が戦うかのように食いついてきた。そんな騒ぐ彼女達を翔は落ち着かせる。
「一夏のヤツは何で来るかは分からんから保留として…問題はセシリアだよな…アイツは恐らく専用機持ちだからどのような戦い方をするかだな……記録映像くらいはある筈だから確認してみるか……」
「…マスター」
「お、手伝ってくれるか?」
「肯定」
対策を練るも舐めてかかる訳では無いが一夏に至ってはどれくらいの操縦技術なのか分からないために一旦保留にするがセシリアは専用機持ちという事なので一番対策をしておかないといけないと判断した翔はセシリアの戦いの映像記録を確認する為にパソコンの前に座るとアーキテクトも手伝ってくれるのか翔の肩に乗った。対セシリアの対策を映像記録で確認している中…
ドンドンドンドン!!
「ぴゅいっ!?」
「なんだ?」
突如ドアが強く何度もノックされる為にスティレットが一番ビックリしており翔は何事かと思いドアの方を向くと…
『しょ、翔兄!俺だ!!助けてくれぇぇ!!』
「…男の声?」
「これってマスターの従弟の…」
「あぁ、そうだ」
どうやら一夏の様子であり助けを求める声を上げながらドアをドンドンと叩いていた。
「……どうしますか?」
「どーせモッピーに要らん事をしたんだろ…ほっとこうぜ」
「ひでぇw」
恐らく箒に何か余計な事をして怒らせてしまったのであろうと予測した翔は放っておく事にする為にフレズヴェルクがそう言った。
すると暫くドンドンとドアを叩いていたがやがて音が収まっていった。恐らくやかましいのか千冬に拉致されたか諦めたかのどちらかであろう…
「……やかましくて音が聞こえづらかったがセシリアは完全に射撃専門の戦い方だな。多分懐に潜り込めば切り崩せる感じかと…」
「同感」
一夏がドアを叩いている間も翔は対セシリア用に記録映像を見ておりある程度の対策を思い浮かんだのかそう呟いた。
「……セシリアにはスティレットが一番だろうな。速攻攻撃を仕掛けるのであれば」
「さっすがマスター!見る目あるわね!」
「えぇ〜!?何でだよ〜!ボクを使えよぉ〜!!」
「まーまー、多分戦う機会は沢山あるだろうから心配せんでも使ってやるさ」
「約束だぞ〜!」
「いえ、次は私ですよマスター!」
セシリアとの戦いはスティレットを使うと言い出し、その事にスティレットは嬉しそうにそう言う。しかしフレズヴェルクの他に少女達は不満そうに声を上げるために翔は宥めながらそう言うのだった。
こうしてIS学園での暮らしが始まり一日目を終える翔達であった……
一夏の扱いが悪いだって?一夏は扱いが悪い時こそ輝くのだよ!(おいw)
別にアンチではなく特に弄られるキャラなだけでありますw