第十七話 博霊神社へ
ユウスケは地底の入口を出ると、眩しいほどの明るい空が広がっていることに驚きました。地底の薄暗さとは対照的なこの空には、自由と新しい冒険が詰まっているような気がしました。古明地さとりから勧められた場所、博麗神社を目指すことを決意し、まずはどこにあるのかを探し始めます。
しかし、広大な地上のどこに神社があるのか見当もつかないため、ユウスケは自分の技術を駆使して小型ドローンを生成しました。そのドローンを飛ばして辺りを探索します。ドローンが上空から捉えた映像には、遠方に続く大きな階段が映り込みました。「あそこがもしかしたら…」と期待しながら、ひたすらその階段を目指して足を進めます。
階段を登り終えると、やがて静かなたたずまいの神社が目の前に現れました。人の気配が感じられないことに疑問を抱きつ、さとりから聞いていた方法を試してみることにします。ユウスケは財布を取り出し、賽銭箱にお金を入れました。
するとその瞬間、奥から「賽銭だー!」と誰かが歓喜の声を上げる音が聞こえ、元気よく走ってくる足音が響いてきました。勢いよく神社の門が開き、巫女服をまとった女の子が現れました。その少女はユウスケの挨拶をよそに、満面の笑顔で賽銭箱に飛びつきます。
「この世で一番嬉しい瞬間よ!」と、霊夢は賽銭箱を開けながらニヤリと笑って言い、中身を確認して目を輝かせました。ようやくユウスケの存在に気づいた霊夢は、少し落ち着きを取り戻し、「あ、賽銭を入れてくれるなんて珍しいわ。これには特別なお茶でも出さなくちゃね」と、神社の中へユウスケを案内しました。
ユウスケは霊夢のがめつい一面に圧倒されつも、どこか親しみを感じ、博麗神社での新たな出発を心に刻むのでした。
ユウスケは霊夢に神社の中へと案内され、古風で落ち着いた雰囲気の茶室へ通されました。そこは外の明るさとは対照的に、静かで心安らぐ空間でした。霊夢は手際よくお茶を用意し、「まあ、ゆっくりしていってよ」と微笑みながら差し出しました。
ユウスケはお茶を一口飲み、美味しさに感嘆しながらも、霊夢が本題に入るのを待っていました。「それで、あんたはどういう経緯でここに来たのかしら?」と、霊夢は興味津々の様子で尋ねます。
ユウスケは、自分が外来人であること、そして地底で生活していた経験について簡単に語りました。「僕は、見たものや知っているものを生成することができるんです」と、自分の能力についても説明しました。その話を聞くと、霊夢の目は大きく見開かれ、「えっ、地底から来たの?よく生きていたわね!」と驚きを隠せずに言いました。霊夢は信じられないという表情を浮かべ、「危険な場所だって聞いていたし、そんなところで生活していたなんて、すごいわ!」と感心し、まるで自分のことのようにユウスケを尊敬しました。
その反応を受けたユウスケは少し照れながら、「そうですね。でも、楽しみもたくさんありました。いろんな出会いもあったし」と、少し誇らしげに付け加えました。
霊夢は、ユウスケの能力に目を輝かせ、「それなら、ちょっと試してみない?」と、近くのお酒を取り出し、「これを新しく生成できる?」と頼んできました。ユウスケはお酒を一口飲ませてもらい、その風味を記憶に刻み込み、能力を発動して同じお酒を生成しました。霊夢はできたお酒を嬉しそうに手に取り、「これでまた飲み放題ね」と不気味な笑顔で喜びました。
続けて霊夢は、「じゃあ、賽銭も生成できる?」とさらに要求をします。「あくまで能力の確認よ」と言い訳めいたことを付け足しつ。
ユウスケは少し躊躇しながらも、能力を使って賽銭を生成しました。その瞬間、霊夢の目はます輝きを増し、「これは使えるわね!」と歓喜の声を上げました。「一生ここにいてもいいのよ!」と笑いながら言う霊夢の姿に、ユウスケはこのまではまずいと感じ始めました。
ちょうどその時、襖が勢いよく開き、霧雨魔理沙が登場します。「ちょっと待った!霊夢、それはやりすぎだぜ!」と元気よく声をかけます。魔理沙は外から霊夢の声を盗み聞きしていたようで、「博霊の巫女とあろうものが偽造通貨製造とは地に落ちる行為だぜ」と、霊夢を鋭く注意しました。
霊夢はたじろぐも、魔理沙の言葉にようやく冷静さを取り戻しました。ユウスケも、魔理沙の存在に胸を撫で下ろし、「やっぱり、お金の生成は良くないですね」と、自分でもう一度納得し直しました。魔理沙の登場により、神社の中は一気に和やかな空気に包まれ、ユウスケも新しい生活の始まりを感じるのでした。