ユウスケが目を覚ますと、霊夢は少し心配そうに彼を見つめています。「大丈夫?手加減はしていたけど、普通の人間なら吹き飛ぶ威力なのに、よく耐えたわね。本当に鬼のような頑丈さね」と、彼のタフさに感心した様子で話しかけます。
続いて、霊夢は笑顔を浮かべながら、「能力は使っていなかったとはいえ、それなりに私の体術についてきたのは見所があったわ。でも、まだ私のスピードにはついてこれないし、幻想郷にはもっと強い能力使いもいるからね。生成した物だけでは無敵じゃないし、勝てない相手もいるのよ」と、優しく指摘しました。それでも、「まあ、それでもそこら辺の妖怪相手なら問題ないわね」と付け加え、ユウスケを安心させます。
ユウスケはとりあえず野良妖怪に食われる心配がないことに安堵しながら、霊夢の話を真剣に聞いていました。
霊夢は少し考えてから、「お金の生成はさせられないけど、食糧を生成すること。それを条件に、博麗神社に滞在するのを許してあげるわ」と提案しました。ユウスケは、それでも住む場所ができたことに胸を撫で下ろし、喜びを隠せない様子です。
そこに、魔理沙が笑顔で駆け寄ってきて、「それじゃあ、ユウスケの居場所も決まったし、今度は家に遊びに来いよ!」と言い残して、軽やかに帰っていきました。ユウスケは、幻想郷での新しい環境に少しずつ慣れていくことを感じながら、これからの生活に期待を膨らませました。
数日後、ユウスケはやる事もないため神社の掃き掃除をしていました。ふと、所持しているレーダーに見知らぬ影が映るのが目に留まります。ユウスケはゆっくりと周囲を見回しますが、何もいません。レーダーの故障かと思いつつ、再度確認すると、影は移動しています。今度は急いでその方向を確認しますが、相変わらず何も見当たりません。ただ、レーダーに映り込んでいるため、確かに誰かがいることは間違いありませんでした。
そこで、ユウスケは神社の敷地内を歩きながら隠しカメラを生成し、いくつかの場所に設置しました。そして、再び掃除に戻ります。さて、ユウスケが隠しカメラの映像を覗くと、なんと黒い羽を持ち、赤い山伏の帽子に白いシャツ、黒のミニスカートを身に着けた存在が立っているではないですか。
ユウスケはメガホンを取り出し、その方向に向かって「何か用ですか?」と声をかけます。すると、対象は数秒おいて姿を現しました。鴉天狗の射命丸文です。
「あや、よくわかりましたね!」と驚きつ、射命丸は説明を始めました。「最近、博麗の巫女の元に男が入り込んでいるって話を、魔法使いのK.Mさんから聞いて、それを新聞に取り上げようと思って来たんですよ。」
ユウスケは「人の私生活を取り上げるのはどうかと思いますが…」と異議を唱えようとしたその時、射命丸文は力強く、「あや、ユウスケさん、読者が何を求めているのか!そう!面白い新聞!読みたくなる新聞です!読者が読みたくなるものは何か、みんな知りたいんですよ!そのためなら、少々私の誇張を入れた意見を交えた新聞を書くのが使命です!」と答えました。
彼女のジャーナリスト魂と独特な信条に、ユウスケは少し呆れつも彼女の意気込みに感心せざるを得ませんでした。
射命丸文は、ユウスケと霊夢が恋仲であるかどうかを興味津々に尋ねました。ユウスケは慌てそれを否定し、何とか取材を断ろうとしますが、新聞記者の文は次々と質問を浴びせてきて、なかなか逃れられません。ユウスケは射命丸の強引な取材に疲れ果て、ため息をつきました。
その時、助け舟となる声が響きました。「おい、天狗、こんなところで何をしているんだ?」と、鬼の伊吹萃香が立っていました。射命丸は、萃香の存在に驚き、「お疲れ様です!」とだけ言い残し、一目散に逃げていきました。
ユウスケはホッとし、萃香に感謝の言葉を伝え、自分が霊夢のもとで居候していることを説明しました。すると、萃香は少し考え深げに「霊夢が男と居候なんて…やっぱり恋仲なのか?」と頷きます。ユウスケはそれを否定しようとするも、萃香はどうやら彼を茶化したい様子で、彼の説明には耳を貸しません。
結局、萃香の勘違いを正そうとするのも諦め、ユウスケは少し疲れた様子でその話題を流すことにしました。どうやら幻想郷での生活は、まだ波乱含みのようです。