ユウスケは美鈴によって空中に蹴り飛ばされ、雲を切り裂くような速さで落下していることに気付きました。瞬間的に頭を働かせ、彼は大量のクッションを生成し、無事に地面への衝撃を吸収して落下を免れました。地面に無事着地すると、すぐに立ち上がり、視線を巡らせました。
「やれやれ、助かったか…」
間もなく、咲夜と美鈴も優雅に空から降り立ってきました。地上の冷たい空気に包まれた彼女たちは、すでに次の手を準備している様子で、強い意志がその目に宿っていました。
「ただの人間だと思っていたのに、私の能力を無効化したりこんなクッションを生成したり、一体あなたの能力はなんなのかしら?」と、咲夜が疑問をぶつけました。
「…教えるわけないだろ。」と、ユウスケは構えを取りながらライフルをすっと持ち上げました。
咲夜は微笑を浮かべ、「そう。」とだけ答えると、再び視界を遮る煙幕を焚きます。視界が煙でボヤける中、ユウスケは一発無鉄砲に撃ってみましたが、やはり避けられてしまいました。
「ちっ、こっちが見えないのはお互い様だと思ったんだが…」
しかし、煙幕の中からは正確な攻撃が続きます。咲夜と美鈴はその目を見開き、ずっとユウスケの位置を感知し続け、容赦ない攻撃を仕掛けてきます。ユウスケも負傷しつ、淡々と打撃を、その不屈の精神で乗り越えていきます。
「困ったな…」ユウスケが囁くように言うと、サーモグラフィーカメラを生成しました。これで敵の位置を捉えることができるものの、動態を完璧に察知するには至っていません。
美鈴の圧倒的な力で、彼の生成した盾が次々に弾き飛ばされ、その隙間をぬって咲夜のナイフが飛んできます。この途方もない連携に、ユウスケは受けたダメージを自身の能力で回復しつ、耐え忍ぶしかありません。
「くそ、これじゃ大火力で攻めに転じるのも難しい…」彼の心中で問題が山積みに感じます。
絶体絶命の状況の中、ユウスケは冷静さを失うことなく、次の策を講じます。「虚を突くしかないか…」あの離された場所で手に入れた力が、今ここで役立つときがきました。彼はフランドールからコピーした能力「フォー・オブ・ア・カインド」を使用し、分身を生成します。
「行ってこい!」分身たちは飛び出し、即座に咲夜の足元で戦闘を広げ始めました。「足止めを頼むぞ!」
本体のユウスケはその間、美鈴に狙いを定めます。渾身の力で「マスタースパーク!」と叫び、その破壊的な光線を美鈴に放ちます。美鈴はその迫力ある光線を避けることができず、直撃を受けてしまいました。鮮烈な光が消えると共に、彼女は地上に崩れ落ち、消耗して戦闘不能の状態に陥りました。
「これで一人…」ユウスケは大きく息をつきますが、まだ片方の強敵がいるはずの方向を見据えます。
「さすがね、こんな芸当までできるなんて。」煙の中に紛れながらも、咲夜の静かで凛とした声が響きました。「でも、これで終わりにしないわ。」
「まだやるっていうのか…?」
「当然、ね。このま放っておける程、紅魔館は柔じゃないのよ。」
ユウスケは相手の気配を再び感じ取り、次の動きに備えます。「一筋縄ではいかないってわけか。」
二人の間に漂う緊張は持続したま、陰鬱な煙の中での戦闘は、新たな局面を迎えようとしていました。今や、ユウスケには彼自身の力の全てを賭けて戦うほかありません。彼の前に立ち塞がる咲夜は、笑みを崩さず、彼の真価を試すような冷たい目で見つめていたのです。