地底スタートの幻想郷生活   作:四国の探索人

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第六十四話 さとりに挨拶しにいくユウスケ

二人が地底の入口に到着すると、緑の髪をして桶に下半身が入った少女、キスメが桶に入って待っていました。

 

「橋姫が地上から来るなんて珍しいね。」キスメが言います。

 

「何よ、キスメ。あんたはいつも桶の中に入って黙ってるのに、どうして話しかけてきたの?」パルスィは疑問を投げかけました。

 

「いいい、陰キャちゃうわ!話すのが嫌いなだけだから!」キスメは強調します。

 

「どうだか。」パルスィは少し不満そうに返します。

 

「それはそうと、横にいる人間食糧?腕、もらってもいい?」キスメが挑発的に言います。

 

「あんた、それが理由で話しかけてきたのね。殺すわよ?ユウスケは私の大切な人なんだから。」パルスィは毅然とした表情で応じます。

 

「チェッ、人間さん。ちょっとこっちに来てくれない?体がこの桶から抜けなくて困ってるんだ。出してくれたらいいことしてあげるよ?」キスメが甘えた声で誘います。

 

「言ったわよね?」パルスィは静かに怒りながらキスメの桶を縦にして洞窟の中へ転がし込みます。

 

「目が回るう〜。」キスメが嘆きながら転がっていきます。

 

「いいの、パルスィ?見えなくなったけど。」ユウスケは心配して言います。

 

「そんなの問題ないわ。あいつは人間を誘って喰らおうとしてるから、気をつけてね。」パルスィが警告します。

 

「へぇ、そうなんだ。」ユウスケはその言葉に驚きつ、キスメの存在を不安に思いながらも、2人は地底に向かいます。

 

 二人は地底の旧都に辿り着き、その光景を目の当たりにしました。

 

「久しぶりだけど、変わらないなぁ。」ユウスケは感慨深げに言います。

 

「そうね。ユウスケ、ほらあそこ。」パルスィは指を指します。「私たちが出会ったところ。」

 

「あの橋で、僕がパルスィに酒を零してしまったのが出会いだったよね。」ユウスケは懐かしさを感じます。

 

「そう。あの時はお風呂に入れてくれたから助かったけど、ベトベトして大変だったわ。」パルスィの声には少し照れくさが混じります。

 

二人が思い出話に花を咲かせていると、星熊勇儀が近づいてきました。

 

「よう。ユウスケ、パルスィ。」勇儀が明るく挨拶します。

 

「勇儀、久しぶり。地底を去ってから会ってないから、かなり久しいね。」ユウスケは笑顔で応じます。

 

「そうだな、お前が全く来ないから、私たちのこと忘れられたみたいで寂しい、、、ってパルスィが嘆いてたぞ。」勇儀が楽しげに言います。

 

「ちょっと勇儀、私そこまでは言ってないわ。」パルスィは少し照れながら反論しました。

 

「ハハハ、ごめんね、パルスィ。」ユウスケは笑って謝ります。

 

「いや、しかし、本当にパルスィがユウスケを連れて来るとは。ユウスケ、ずっといるつもりか?」勇儀が興味津々で尋ねます。

 

「いや、一週間位になると思う。」ユウスケが答えると、パルスィはその言葉に少し寂しそうな表情を浮かべます。

 

「どうせなら一ヶ月くらいいない?もしくはずっといてくれていいのよ?」彼女が提案します。

 

いつもなら勇儀が「おいパルスィ、ユウスケにも地上の生活があるんだから…」と言ってくれるところですが、今日は二人ともじっとユウスケを見つめています。

 

「え〜と、そうだね。どうせなら一ヶ月いようか。」ユウスケは少し考えた後、答えます。

 

勇儀はその返事を聞くと、「まあ、今日は疲れてるだろうから、ゆっくりしな。」と言い残し、そのま街の中へと消えていきます。

 

勇儀との話を終えた二人は、今度は地霊殿へと向かうのでした。地底での旧友との再会を経て、さらなる冒険が待っていることを期待しながら、道を進んでいきます。

 

 地霊殿に着いたパルスィとユウスケでしたが、パルスィは少し躊躇いながら言いました。「ここは苦手だから、ユウスケ一人で挨拶に行って。私は家に戻るから。」

 

ユウスケは彼女の気持ちを理解し、了承して地霊殿の中へと向かいます。扉をノックすると、しばらくしてから古明地こいしが現れました。

 

「お、ユウスケのお兄さんじゃないですか!!みんな〜ユウスケさんが帰ってきたよ〜!」こいしは歓声を上げながら、おそらく他の者たちにも知らせるために建物の中へと走っていきます。

 

ユウスケはこいしの明るい反応に少し微笑み、彼女が去った後、一人でさとりの部屋へ向かいます。緊張感が漂う中、彼は踏み出す一歩一歩を意識しつ、さとりとの再会を心待ちにしていました。

 

 ユウスケがさとりの部屋に入ると、さとりは机の上の書類から顔を上げました。

 

「ユウスケさん、お久しぶりです。紅霧異変の宴会以来ですね。こいしが叫んでいたので来るのが分かりましたよ。」さとりが微笑みながら言いました。

 

「お久しぶりです、さとりさん。」ユウスケもにこやかに返します。

 

さとりはサードアイを用いて、ユウスケの過去の出来事を瞬時に把握しました。「ふむふむ、ユウスケさんもいろいろあったようですね。まさか死んで復活してたとは、流石に驚きです。」

 

「分かってはいましたけど、死ぬ瞬間は恐怖でしたね。」ユウスケは少し神妙になりながら答えます。

 

「一ヶ月ほど地底にいるのも分かりました。ごゆっくりどうぞ。」さとりが続けます。

 

「その、さとりさん。」ユウスケが少し気になって尋ねます。

 

「どうしました?」さとりが応じます。

 

「その書類の山、大丈夫ですか?」とユウスケは尋ねました。

 

「仕事を残すと明日の私が死んじゃうので今頑張ってなんとか処理してます。、、、流石にユウスケさんの能力でも完成された書類を生成出来たりは、、。」さとりは苦笑します。

 

「すいません、それは不可能です。ですが、計算の仕事なら少しは、、、。」

 

「付き合っていただけます?」さとりの疲れた目がユウスケを見つめます。

 

「分かりました。」ユウスケは快く引き受けます。

 

「ここ半年の経費の書類を月ごとに纏めるのを頼みます。算術できますかね?」

 

「ノートPC使うので大丈夫です。」とユウスケが答えると、

 

「のーとぴーしー?」さとりはサードアイでユウスケの思考を確認しつ、驚きを示しました。「地上ではそんな便利な物が、、、。」

 

その日、二人は夜遅くまで書類仕事に没頭し、なんとか仕事を終えました。

 

「ユウスケさん。起きて下さい。」とさとりが優しく声を掛けますが、ユウスケは疲れてぐっすり眠っています。

 

「ダメだ、起きない。心を読んだ時に橋姫と今日は会うみたいでしたが、流石におんぶは身体が持たないし、、、。」とさとりが困っていると、

 

「お姉ちゃん、ユウスケさんをどうするの?」こいしが興味津々で尋ねます。

 

「あら、こいし。いたのね。ユウスケさんはパルスィと会う予定があるみたいなの。」

 

「ふーん、そうなんだ。それなら私に任せてよお姉ちゃん。お燐に頼んでくる。」こいしはそう言うや否や、早速ユウスケをお燐の元へ運びます。

 

さとりは微笑んで、「お燐が運ぶのは死体だけど、まあいいか。ZZZ」と、少しの安心を覚えながらうたた寝に入りました。

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