シャングリラ・ウィズ・フロンティア~黒猫の魔法使い、惑星ユートピアに挑まんとす~ 作:雷琉太
回復した君たちは港町を探索することにした。栄えているように見えてごろつきも多い。…何やら嫌な感じの視線も感じた。
「町の外で叩きのめすにゃ」
外に出て。雰囲気造りは時間の無駄だよ、と君は声をかけてみる。
「じゃあいきなり行っちゃおうかなっ!」
髪の長い女がとびかかってくる。もちろん防御魔法は用意してある。
超越金剛龍、インフェルナグ!
君の魔法に女は距離をとる。…まだ何か企んでそう。
みんなのヒーロー、アレスちゃん!
こういうときは高火力技に限る。
「ストップ、とりあえず話がしたいの!」
黒の怪盗、ケネス・ハウアー!
…え?話がしたい?君がその言葉を認識した瞬間には彼女は攻撃を食らい消えていた。…この非現実感、もしかして此処ってゲームの中?
「東京でやったやつとかウィジェッタが作ってたのと仕組みが似てるにゃ。なんで気づかなかったのか…」
今までプレイヤーらしき人がいなかった…まだ解放されてないマップだったのか?君たちはそのまま町に戻った。
…なんでここにいるの?君はつい目の前の女に問いかけてしまった。
「いやぁ、私の復活地点はこの街だし君には頼みがあるんだよ、黒猫の魔法使いさん?」
なぜその名前を?君はもう一度臨戦態勢をとる。
「修羅のウェザエモン、元の二つ名は墓守」
…件の墓守はこちらの大陸だったようだ。どうしてそれを?
「あいつをあんたが探してるってんなら、手を組まない?私は修羅の場所を知っている」
これは…話だけなら聞いてやってもいいのだろうか?
「どっかの店に行くにゃ、そっちの金で」
蛇の林檎と書かれた店に入った。
「ここはそんなに知られてるわけでもないし存分に使いな、こっちの大陸のたいていの街にあるし」
しばらくは食事を楽しんでいたが、本題に入らねば。
「満月の夜、又ここにきて」
それだけしか教えてもらえなかった。
満月の日の夕方、蛇の林檎から移動したのは千紫万紅の樹海窟と呼ばれるエリア。そこに隠された通路を抜けると彼岸花と桜が咲き乱れる場所だった。
「あら、見たことない人ね、アーサー?」
「変わり果てたあいつを変えたものを知ってるやつだよ」
君は挨拶をしておく。
「私はセツナ、ウェザエモンは恋人に当たるわ」
「些細なすれ違いで喧嘩したまま私が死んで、彼は墓守になったはずだった」
「でも、ちょっと前に彼は修羅になった」
「あきらかに墓守を二の次にし始めたんだよね」
ペンシルゴンが補足する。戦いを求める修羅…それがキーワードであるというなら。
「きっとシュリにゃ」
墓守は修羅の王となったということらしい。あの異界は情報もまだ少ないし油断は禁物だね。君はペンシルゴンやセツナに向けてそういった。