シャングリラ・ウィズ・フロンティア~黒猫の魔法使い、惑星ユートピアに挑まんとす~ 作:雷琉太
サンラクが戻ってきたのは数時間後であった。…ずいぶんと早くないか?
「時間の流れ方が違ったにゃ?」
それはあり得るか。…あそこも棄界なのか?だとしても救う必要はある。
「とりあえず祭り一回終わったぞ」
「どんな感じだった?」
まさかのセツナが話に入ってくる。
「黒猫氏が話してた通りだ。ウェザエモンと融合したっぽい修羅も分かったぞ」
「名前はシュリ、最強の修羅にして閻王だ」
サンラクはそのままシュリの技を解説していった。
「…ウェザエモンにそれが追加されるの?無理じゃない?」
「ウェザエモンの体のスペック的には耐えられるにゃ?」
「シュリって人の技の細かいデータがないから不確かではあるけど、いける可能性は高いわ」
セツナのお墨付きか…なかなか厳しい戦いになりそうだ。その日はそこで解散となった。次の新月にならないとウェザエモンとは戦えないらしい。しばらく放置してしまっていたので怒られそうと思いつつ、君はミイコに会いに行くことにした。ペンシルゴンに連れ出されてから会えていなかったので怒られそうだ。
「肯定:どんだけあたしのことをほっぽり出すんだよ」
「いたにゃ⁉」
「肯定:ずっとつけてた」
そりゃぁ怒られるはずである。しばらく修羅場だったと言うだけにしようと思うくらいには。
「脅迫:あたしも混ぜろ」
「間違いなくやばい相手にゃ、大丈夫にゃ?」
「笑止:最強種だってぶっ飛ばしてやんよ」
なら、ちょっと試験していかない?君はそう言ってカードを構えた。
「ウェザエモンは当たれば死ぬ攻撃しか出してこないにゃ。生半可な腕で来られても死人が出るだけにゃ」
「だから、本気でやるにゃ」
一緒に来たかったら、一発も食らわないこと。君はウィズとともに考えていた条件を、できるだけ冷酷に突き付けた。彼女を守るために。
深き高みへ ユウェル・サクラリッジ
彷徨の果て ノクス・ヴァニタス
怪獣、無限の野望 アリエッタ・トワ
血液の魔王 アルドベリク・ゴドー
業奪者 ナーセラ・ヴァツラ
今回のウェザエモンとはタイプが違うが、間違いなく食らったら死ぬような攻撃ばかり出している。
「避けて見せるにゃ、さもないと死ぬにゃよ?」
「覚悟:馬鹿に…すんなっ!」
なんと、彼女はそれをすべてよけきってしまった。
「宣言:あたしはっ!あんたの征服人形なんだ!あんたを助けたいと思ってんだ!人の覚悟を、馬鹿にすんなっ!」
「…悪かったにゃ。なら、勝つためにどうするか、一緒に考えるにゃ」
ミイコとの特訓も何とか終え、とうとう新月の日がやって来た。
「いよいよだね、覚悟はいい?」
ペンシルゴンが聞いてくる。当然、と君は答えた。いよいよ、墓守、いや、修羅を倒すことになる。君たちは秘匿の花園へ歩みを進めた。