今度はミレニアム方面で何かがあったようです。
王国で噂となっているキヴォトス。自分はミレニアムに行ってみた。
感想としては…………圧巻された。
白い金属とガラスで建てられた直方体の建物。シャーレの部室を出てすぐ近くも似たような感じだったが、なんかこう、ガラスの比率が多くて、透明というか何というか。とにかく圧巻された。
更には四角い乗り物が鉄骨の上を走っている。夢見の町にあるリフトに似たようなものだろうか。
変なロボットだったり、廃墟だったりと……秘密のエリアに初めて来た感覚と似た何かを感じた。
今は一番高い建物の前に来ているが、入り口前に、変な看板とテーブルの上に板のようなものがあった。
『ミレニアムに来た星の子へ この携帯端末をハートで交換してください』 だってさ。
近づいて確認すると、交換のツリーが出て来た。
前にある板をハート10個ほどで交換できるとのこと。交換するべきか?
周りにシェアメモリーズやメッセージボートがある。見てみよう。
『超天才清楚系病弱美少女ハッカーって何だよ』
『燃やしてやるぞ調月リオ』
うーん面白そうだなぁ!折角だから交換しよう。
板をキャッチし、表面に指を添えると、光ると同時に何者かの声が聞こえた。
『ミレニアムサイエンススクールへようこそ。』
『私は、ミレニアムが誇る超天才清楚系病弱美少女ハッカーで、楽園に飛翔するマンタの如き華麗さを誇る”明星ヒマリ”と申します。』
これが超天才清楚系病弱美少女ハッカーの全貌か。
ちゃっかり楽園の存在を言っていたが、この声の持ち主こそがミレニアムの案内人……もしくは大精霊に当たる存在だろうか。
『早速本題に入りましょう。現在、キヴォトス中には”星の子”と呼ばれる未知の存在が確認されています。』
『そこでは物を焼かれたり、施設を占領されたりと、少なからずキヴォトスに住む人々への被害が報告されています。』
えっ……もしかして我々、キヴォトスでは害虫扱いされてる?
『もちろんこのミレニアムでも星の子が来訪し、少なからず被害が発生しました。セミナー会長である”調月リオ”は、C&Cといった治安維持組織での排除を目論見ました。』
『しかし、”全知”と呼ばれる超天才病弱美少女である私は違います。捨てられた地の汚水の如き彼女の計画に反対し、とある提案をしました。』
ほうほう、暴力以外の解決策を考案するとは。この超天才なんたらとは気が合いそうだな。
『それこそが、今あなたの手にある”スマートフォン”で円滑にコミュニケーションを取ろう……ということです。』
『ここに所属している生徒の皆さんは、”千年難題”の解決に向けた研究や開発に明け暮れており、その中で、あなたたち星の子が連れていかれ、研究されたという事例がありました。』
『こんな天使のような星の子が旺盛な知識欲の犠牲になるというのは、私はちょっと見てられないと言いますか罰当たりだとか……まぁ、お互い仲良くしましょう、ということです。』
超天災なんたら、銃を向けずに交流を取ろうとしたとは……星の子感激。
キャンドルを寄せ合って知り合いになりたいのだが、生徒ってキャンドル持ってるのだろうか?寄せ合わなくともこちらからは姿は見えるのだが……彼女たちは灯されていない黒子をいつも見ているのだろうか。
『それでは私についてきてください。今日はあなたにこのミレニアムを案内しましょう。』
というわけで、蝶天才なんたらに誘導される形で建物の中に入っていった。
んで、案内通りに進んでいたのだが、思ったより星の子がいた。普通に扉を開けて出入りしたり、生徒が作ってる何かを見学したりと、思ったより入り浸ってやがる。
よくみれば、ドアノブに焦げた跡がある。これまさか、書庫とか草原にある複数人で開ける扉の要領で開けようとしたのだろうか?
「薬品に爆破させたり、ドアノブを燃やしたりすることはなくなったのはいいけど、校内を星の子が走り回ってる光景はまだ慣れないわね……」
「まぁまぁ、いいじゃないですかユウカちゃん。可愛らしいのもそうですが、あの子達の損害による出費も減るわけですし。」
「そうね……そこはヒマリ先輩に感謝だわ。おかげで、すぐにゲーム開発部を廃部にせずに済むから。」
「フフッ、ユウカちゃん?いくら小さくてかわいい子達でも、そんな依怙贔屓は駄目ですよ?」
「そ、そんなことないわ!ただ、あの子たちに最後のチャンスを与えるだけよ!」
案内によれば、あの二人は「セミナー」という組織に所属しているらしく、要するにこのミレニアムの王族に近い存在だこと。
半日ぐらいかけて、案内が終了した。
『お疲れさまでした。キヴォトスの最先端技術が集結するこのミレニアム、いかがでしたか?』
最高っス!
『今回使用したそのスマホはプレゼントです。遠く離れたお友達と通話したり、写真を撮ったり、インターネットで検索したりと色々便利ですよ。』
うーむ、それは便利だ。何気に、離れたフレンドと話をする場合はワープして対面するのが普通だから、サラッと王国のルールを書き換える代物だな。
スマホを操作すると、モモトークというアプリがある。確認すると、星の子と思わしきアカウントがいくつか登録されていた。
いやぁ今日は楽しかった。キヴォトスの文化をよく知ることが出来た。エンジニア部やヴェリタス、彼らともいつかは知り合うことが出来るだろうか。
「わぁぁぁっ!私のプライステーションがぁぁっ!」
「お姉ちゃん何やってるの!?なんでプライステーションが窓から投げたの!?」
うるさいなぁ。ここの生徒はたまに変な奇声を上げるぐらいで、まぁまぁ静かな部類だと思ってたのだが。
パリン!
「いやぁぁっ!星の子に当たっちゃった!ヤバいよヤバいよ、私たちの部室が滅茶苦茶にされるぅぅ!」
理解できぬ。ここの生徒は我々に友好的ではなかったのか。
まさかあの捨て地の汚水たるリオの差し金か?
……よし決めた。奴をひっくり返して海底に沈めてやろう。殺してやるぞ調月リオ。
「どうしようどうしよう!?ぶつけた星の子がこっちに向かってくるよぉぉ!」
「自分で何とかして。お姉ちゃんが蒔いた種でしょ?」
「うわーん!ミドリが冷たい!こういう時こそお姉ちゃんを助けてよ!」
空いた窓から黒とピンクの耳と尻尾が生えた生徒を発見。奴が調月リオだな?排除する。
読んでいただきありがとうございました。
今回はパヴァーヌ編のプロローグ的な感じでお送りしました。
まぁその前に、アビドス2章が終わってからにしますが。
星の子の鳴き声、何が好き?
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プエ
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ピヨ
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フェ
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ギィッ
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パッポ
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プペッ
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ピィッ
-
ファァ