Sky:星を紡ぐアーカイブ   作:紙コップ113

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11時間以内に終わらせてね
☑︎新たな知り合いを作る
☑︎ヘルメット団を5人気絶させる
☐アビドスで精霊を呼び起こす
☐光のかけらを30個集める


通貨と食卓

先生から、この地についていろいろ教えてもらった。

ここは我々がいつも過ごしている王国ではなく、『キヴォトス』という学園都市である。

先ほど我々がシェアスペースとして利用した建物は『アビドス高等学校』といい、辺りの砂漠や街もアビドスの支配する領域らしい。

 

そして、散々煮え湯を飲まされた輪っか付きの精霊もとい『生徒』についてだが、

 

”そんなに警戒しないで。やんちゃな子もいるけど、みんないい子だから。”

 

な・に・が・いい子だクソッタレェ!いきなり攻撃してきたヤツなんか蟹のように捨てられた地の焚き火で串焼きになってればいいんだよ!

 

「何言ってるの、先生?なんか、すごく怒ってる。」

 

”あはは……多分知らない方がいいと思うよ?”

 

「怒りたいのはこっちの方よ!ヘルメット団を追い払って、ようやく借金返済に専念できると思った矢先に学校を乗っ取られて!」

 

「まぁまぁ落ち着いて~セリカちゃん?別にヘルメット団と違って話せばわかる子達みたいだし、許してあげよ、ね?」

 

”借金返済って?”

 

シャッキン?なんだそれ?

 

”他人から借りたお金ってことだよ。”

 

お金については理解できる。要するに、キャンドルやハートと同じように、何かを交換するための通貨だと。しかし、通貨を借りるってどういう意味だ?キャンドルとか専用通貨は日常的にコツコツ集めるしか方法はないが。

 

「私は認めない!」

 

あ、黒い耳付きが出て行った。

 

通貨を借りる理由はよく分からないが、アビドスの生徒はこの借金を返さなければこの学校を去らなければならないらしい。

 

”君たちからも何か手伝ってあげられることはないかな?”

 

ふーむ……お金ってキャンドルと一緒だから……ソーシャルライトにでも行ってみたら?

 

”ソーシャルライト?”

 

キャンドルを効率よく回収できる場所のこと。そろそろ誰かが発見してくれているだろう。

建物を出て出入り口の周辺を捜索する。

あったあった。メッセージボトルだ。

 

「排水溝がふさがれてる……」

 

どれどれ……

『輪っか付きが持つ玉や棒をキャンドルで焼けば光のかけらをゲットできる。』

『想いを編む先祖の食卓に似たエリアを発見。』

 

パン焼きができるエリアがあるだと!?

それは有難い、時間や手間諸々を考えると、アレが一番キャンマラ効率がいい。

生徒については……安定して無力化できる方法を探さないと危険じゃないのか?

 

……まあいい、その辺りも先駆者にかかれば簡単だろう。

 

 

 

 

 

食卓があるエリアに来たのだが、変わった様式の建物に着いた。

 

「ここ、紫関ラーメンですよね?確かに食卓と関係がないわけではありませんが……」

 

『輪っか付きが持つ紙切れ一枚で大キャンドル一個分!超おすすめ!』

 

先駆者は生徒相手にどう戦っているんだ?

とりあえず、先生に紙切れについて尋ねてみる。

 

”多分、お金のことじゃないかな?”

 

へぇ、専用通貨なものだから、虹だったりアイスクリームとかじゃないんだ。

蝕む闇のように、蟹を気絶させてかけらをゲットできたっりとかなってほしいものだが。

 

先生が先行し、扉を開ける。

 

「大将!紫関ラーメン大追加で四杯!」

「ゲッ!?またアイツらの仲間が来た!」

 

おうおうなんだ?こちらを見て虫でも見たような顔をしてくれるじゃないか。

 

「おー、これはー……」

 

”ず、随分大繁盛だね……”

 

右を向けば星の子がプエプエ鳴き、左にも星の子がピヨピヨと。

それに向こう側には犬がいる。オレオの親戚か?

 

「アビドスの生徒さんか。悪いな、久々に満席なもんでな。席が空くまで待っててくれないか?」

 

「ん……残念。」

 

「ですが、店内がここまで賑やかになるのも初めて見ますね。」

 

テーブルに座る星の子を観察する。

 

「お、お待たせしました。紫関ラーメンでございます……………」

 

黒い耳付きがテーブルに何かを置いた。

中を見ると、液体と共に何か糸のようなものが入ってるが、これがパンなのか?

星の子が当然の如くキャンドルを近づけると……………

パン!パンらしき何かが弾け、大量の光のかけらが出現する。

おぉ……これは。通貨を集める必要があるとはいえ、なかなかの効率だな。

 

「うわぁ……また口を付けずに燃やしてるし……」

 

しかし、黒い耳付きは不機嫌な顔をしている。食卓の精霊は微笑んだり、雑談をしてくれたり、終わり際にはハグをしてくれたりと、至れり尽くせりだというのにな。

 

「俺にもよく分かんねぇな。燃やした後に光がパッと出てるし。これが彼らの食べ方だったりするのか?」

 

”これって……食べてるってことでいいの?”

 

いや違う。キャンマラ。

 

”違うの!?”

 

そうだが?キャンドルは天下の回りもの。我々はキャンドルを集め、日々各地を疾走しているのだ。

それよりも、生徒からどうやって『お金』を入手したのかをすごく知りたい。

というわけで勇気を出してキャンドルを差し出す。

……受け取ってくれた。

 

Q,その紙切れはどうやって入手しましたか?

A,輪っか付きの精霊を気絶させて持ち物を漁った。

 

Q,輪っか付きを気絶させるにはどういった手段を使いましたか?

A,まず複数人で挑みます。

 花火や家具を囮にし、精霊を持ち上げます。

 いい感じの高さまで昇ったら落とす。これで勝利。

 他には奴らの持つ棒を奪って発射するのもアリ。

 

なるほどなるほど。やはり先駆者様の情報は頼りになるなぁ。

よし!では早速我々も生徒潰しに行くとしよう。

こん中に、生徒に羽散らされるのヒヨってる奴いる?いねぇよな!

金取るぞぉ!

 

“待て待て待て待て!!”

 

お、どうしたどうした?もしや手伝ってくれるのか?

 

“違う、そうじゃない!”

 

だったらなんだ?

 

“いいかい?キヴォトスではお金を奪うのはいけないことなんだ。”

“それに、ラーメンは食べ物だ。今日は私が奢るから、食べて見ないかい?”

 

うーむ。そこまで言うなら、食べてみようか。

 

先生が黒い耳付きに注文し、ラーメンが運ばれてきた。

 

「柴関ラーメンでごさいます…口ぐらい付けなさいよね…….」

 

どうやらこの料理は、箸と呼ばれる2本の棒で糸を挟んで食べるようだ。ずいぶん器用なことをする。

 

箸で糸を掴み、マスクを少しズラして口に入れる。

 

「そのマスク、外せるんだ…」

「ていうか、なんで顔を隠してるんでしょうね?」

 

………この感覚は、海に潜った際に口元に広がる感触に似ている。だが不快感はない。お茶を飲む時の味とはまた違う、これが旨みか……

 

“気に入ってくれたようだね。”

 

想像以上だ。

 

しかし、折角のキャンマラのチャンスを逃すのは嫌だな。

ラーメンを数回食べた後、キャンドルで焼いた。

 

「あーっ!また燃やした!やっぱコイツら出禁よ出禁!」

 

“うーん、価値観の違いって難しいね……”

 

まぁそう悲観するな、黒い耳付きよ。ここのラーメンは確かに美味い。キャンマラを終えた星の子が気分転換に食べに来てくれるかもしれないぞ?

 

それはそれとして、金を取るのが禁止事項だったとは。金の安定した調達も今後の課題になるな……




☑︎新たな知り合いを作る
☑︎ヘルメット団を5人気絶させる
☐アビドスで精霊を呼び起こす
☑︎光のかけらを30個集める

読んでいただきありがとうございました。
食べ物が嗜好品に過ぎない星の子たち……
食文化よりキャンマラ優先なのであった

星の子の鳴き声、何が好き?

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