☑︎新たな知り合いを作る
☑︎ヘルメット団を5人気絶させる
☐アビドスで精霊を呼び起こす
☑︎光のかけらを30個集める
夜になり、辺りが暗くなる頃には、アビドスに生徒も先生もいなくなっていた。
さて、我々には気になる場所があった。昼間に行くのもよかったが、あのピンク頭のリトルからのオーラが凄まじく、初めて暗黒竜に遭遇したときの恐怖を感じた。
それがここだ。アビドスから少し離れた場所に不自然な石が。書庫にある石碑と似ている。あそこで暫く祈れば、瞑想する修道士の記憶を辿れるといった事例があった。
これを考えれば石碑には何かがある。
というわけで、早速祈ってみよう。両手を組み、目を閉じる。
……………………
「へぇ。よくここがお墓だって分かったね。」
ウワァァァァァァァァ!
「あ、いやいや別に追い払いに来たってわけじゃないから、ほら。」
ピンクリトルは棒と板を放り投げ、両手を挙げた。このエモートは確か、降伏を表すのだったな。
無害なら用はない。祈祷を続けるとしよう。
「…………まさかアビドスがたった1日で大きく変わるなんてね。」
「こんなとき、ユメ先輩はどうするのかな?」
後ろでピンクリトルが何か鳴いてるがスルー。
……もう少し………………来た!
石碑が全て光に包まれた瞬間、青白い光を放ち鎮座する精霊が出現した。
「何?お化け!?」
キャンドルを取り出し、精霊に火を灯す。
精霊が光の粒子となり、記憶に関連する場所まで移動するため、追いかける。
「待って!どこ行くの?」
何故かは分からないが、ピンクリトルも付いてきた。まぁいいや。
アビドスという未開の地で新しい精霊と出会えるんだ。果たしてどんな贈り物をくれるのだろうか。
まず精霊が辿り着いたのは、あちこちに砂が侵食した街。
精霊がここの住民らしき精霊に紙とペンを渡そうとしている。住民はソッポ向いてるため、相手にされなかったのだろうか。
「これは……ユメ先輩の記憶?」
「……………」
ピンクリトルは一言プエを鳴いた後、なんだか懐かしいのか悲しいのか分からん顔をしている。何か関係あるのだろうか?
ここからほんの少し離れた所では、精霊の周りに倒れているヘルメットやゴツゴツした精霊、そして近くには、ピンクリトルに似た体格の精霊が立っていた。
「………暴力はいけないと言ってたのに、私がいなかったらほんと、アビドスはもうなくなってたかもね。」
ピンクリトルはまた懐かしむように鳴いた。やっぱり関連があるようだ。
少し遠く離れた道で、また精霊が紙とペンを配っている。しかし、前と違うのは例のピンクリトルモドキがいることだ。
精霊の顔が嬉しそうだ。リトルは照れくさそうにしている。
※ピンクリトルがまた鳴いていたが、いちいち反応するのもダルくなってきたので無視
次はアビドス高校の校門前。今度はリトルが紙を精霊に渡している。精霊の顔は今まで見てきたものの中で一番嬉しそうな顔だ。
続いて写真撮影。リトルが精霊の胸に埋まっている。満更でもなさそうな顔だ。
記憶辿りは今までとは比べ物にならないほど多かった。とある部屋で談笑したり、砂漠で穴を掘ってたりと、どうでも良さそうなことばかり。だが共通するのは、全てリトルが近くにいたことだ。
アビドスに戻ったのだが、今度は何か揉め事を起こしているようだ。
ああっ、リトルが精霊の持っていた紙を破いてしまった。
……ピンクリトルが悲しい顔をしている。いや待て、途中からダルくなって見ていなかったが、あのリトル、昔のピンクリトルか?
あーあ、やっちまったなぁ。だが気にしなくていい。癇癪を起こすのは誰だってあることだ。
「…次へいこう。」
あら、気を悪くしてしまったか?
ピンクリトルを気にかけている間に精霊は再び砂漠の方へ向かった。
次の記憶は随分と遠い場所にあった。
その姿はまるで、行き先を見失ったまま彷徨うように。それに死にそうな顔をしている。
「あの時私が出て行かなければ……」
「私が……もっとしっかりしていれば………!」
ピンクリトルも死にそうな顔をしている。そして呼吸も荒くなっているが大丈夫か?
少し歩いた場所で最後の記憶に辿り着いた。
周りには誰もいない。精霊がただ一人倒れている記憶。
「何で……ここを探さなかったんだろう……」
「どうして………コンパスを忘れてしまったのですか……?」
「ユメ先輩……………」
おいおい、今度は大粒の涙を流して泣き始めたぞ。
今のピンクリトルにとっては、追慕の季節の精霊たちに近い感情なのだろうか。これが終わったら、彼女の居場所に安らぎのスペースを飾ってあげよう。
全ての記憶を辿り、光を失った精霊が鎮座している。
キャンドルを掲げ、精霊に光を灯す。
光を宿し、精霊が目を覚ました瞬間、星の子の脳内に精霊の記憶が映し出される。
『アビドスの環境を改善するために、署名を集めています!』
『戦って問題を解決しても、それは次の争いの火種になるだけ……。』
『ホシノちゃん、ここが新しい校舎だよ!』
『そうだ、記念に写真を撮ろうよ!』
ピンクリトル、ホシノって名前なのか……
『今思えば、水着を着る必要もなかった気がするし……』
『ひぃん……。』
『ホシノちゃん見て見てー!アビドス砂祭りの昔のポスター!やっと手に入れたよー!』
『えへへ、すっごく素敵でしょー?もし何か奇跡が起きたら、またこの頃みたいに人がたっくさん集まってーーー』
『うえぇ、だってホシノちゃーん……ご、ごめんね?』
感情に任せ、ホシノがポスターを破いてしまった。
『ごめんね、ホシノちゃん……電波がうまく繋がらなくて……』
『砂漠にいたら、砂嵐に遭って……』
『ホシノちゃん……ごめんね……』
砂漠を彷徨い、最後には力尽きて倒れてしまった。
……もし言葉が通じるなら、ホシノに謝罪したい。彼女の思い出したくない記憶を甦らせてしまったかもしれないから……
意識は現実に戻る。
目の前にいたのは、ロングヘアーのアホ毛が特徴的な、ホシノと同じ格好の精霊だった。リトルじゃなくて背丈はそれなりにあるけど。
「あれ……ここは……?」
「ユメ先輩………」
あれ、我々何かやっちゃいました?
ホシノは涙目になりながら精霊にしがみつく。
「ユメ先輩っ!!」
「せんぱい……せんぱいっ……!」
精霊は困惑しながらも、ホシノを抱きしめた。
「……いつの間にか、私そっくりになったね、ホシノちゃん。」
そういえば確かに。記憶でのホシノと今のホシノは髪型を筆頭に、精霊と似ているな。
「えへへっ。ホシノちゃんはしっかりした先輩になってるはずだよね?」
知らん。
「……そんな訳ないです。」
「役立たずで、バカな私は……後輩に、いつも迷惑を……。」
「何だか、私と似ているような……。」
「ふふっ、そうですね。先輩みたいです。」
おっ、ホシノが笑ってくれた。
「でも、私は知ってるよ?」
「ホシノちゃんは後輩のことをちゃんと守ってくれて、本当に困った時は、絶対に助けてくれる頼もしい子だって。」
優しいかどうか知らないが、あのオーラはアンチドラゴン魔法代わりになるほどだ。後輩たちを守れるの確かだろう。
「でしょでしょ?なんたって、私の自慢の後輩だからね!」
「ん?ユメ先輩、誰と話してるんですか?」
「え?あそこにいる妖精さんたちだけど………」
「あの子たちの言葉が分かるんですか!?」
「うん……」
え、マジ?というか、ホシノの言葉が分かるのか?
「もちろん!ホシノちゃんと話せないのは嫌だからね!」
「うへへ……」
………だったらこう伝えてほしい。嫌な事を思い出させて悪かった、と。
「ホシノちゃん、あの子たちからごめん、てさ。」
「うへ…別に怒ってるわけじゃないんですけどね。」
「むしろ先輩と会わせてくれた私の方からお礼を言いたいぐらいですけどね。」
「ホシノちゃんからありがとう、だって………」
「え、何?蝋燭?」
あー失敬。フレンドは貴女から贈り物を早く貰いたいらしく、すでにキャンドルとハートをスタンバイしてるんだ。
「贈り物って、えぇ?私、お金も何も持ってないけど………。」
そのヘアスタイルや持ち物が欲しいんだよ。キャンドル何本でくれるの?ホラ、後ろつっかえてるんだからさ。
「ひぃん……」
「と、とりあえず学校に帰ってからでもいい?」
「砂漠に出てから、まだ帰ってないから。」
んー(不満)。仕方ない、一旦帰るか。
ホシノと精霊の手を繋ぎ、キャンドルを持ったフレンドを肩車する。
ケープのエナジーを消費し、飛翔!
「うわぁ、飛んだよホシノちゃん!?」
「ていうか何で私たちまで飛べるんですか!?原理が知りたいです!」
上にはフレンドが乗っているので、今のエナジーは無制限。
そのまま全速力でアビドスに帰った。
☑︎新たな知り合いを作る
☑︎ヘルメット団を5人気絶させる
☑︎アビドスで精霊を呼び起こす
☑︎光のかけらを30個集める
読んでいただきありがとうございました。
今回は精霊解放の話でした。
あの記憶巡り、ホシノにとっては拷問に近いことだったとは。
実はここまでの話、まだ一日しか経過してないんですよね。
星の子の鳴き声、何が好き?
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プエ
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ピヨ
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フェ
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ギィッ
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パッポ
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プペッ
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ピィッ
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ファァ