ゼンレスゾーンゼロ ・ 聖剣   作:うどん米

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Season2 猫の落とし物
プロローグ


 

 

夢を見ていた。そろそろ、この展開にも慣れてきたので落ち着いて夢を見る。

おそらく、この夢はかつての俺、つまり記憶を失う前の俺がやったことなんだろう。

 

焚火を囲んで俺と男2人が話している。片方は白髪が混じった初老の男。この男は知っている、前の夢でも見た。そして、もう一人は俺がどこかへ行くのを止めようとしていた男だ。金髪に黒のラインが入った特殊な髪形の男。

『近々、また・・・・起きるだろうな』

『やはりでssssss・・・・・・止めめめめめ・・・・』

今度は映像がぶれている。

 

 

『今度のひひひhは・・どどどどのののn・・・でしょうかね・・・』

いつも以上に安定していない。何かが起きたのだろうか。

 

 

『奴・・言って・・・・伝・・病・・・まくって』

(伝染病!?まくって・・・ってまさかばらまく?)

邪推のし過ぎな気がするが文脈的にそうとも聞き取れる。だとすれば奴とは誰だろうか。

『・・・剣のちちちち・・・か。奴にににわた・・・い・・・変わったたたたた・・・・』

(病が・・・聖剣の力?・・・それは、本当に聖剣なのか)

 

 

暗い雰囲気になったのを察したのか金髪の男が立ちあがる。

『そう言えば!!・・・・さん・・・の・・・って本当に・・・やって・・・るんですkkkkkkkk』

相変わらずのノイズまみれの音声だ。

 

それに続いたのは俺だった。

『・・・ぱっ・・・かず・・・握って・・・・ダン・・・ドカンだ』

『・・・はい?』

何を言っているのか俺もよくわからなかったが、俺が立ち上がり。空を見上げる。

そして、何か必殺技を出そうとしていた。

 

 

たったのワンフレーズを、俺は瞬時に理解した。

『ぱっと開かず。ぐっと握ってギュンっとダンシュン・・・・ドカン!!』

「こここ、れれが・・・『正義の鉄拳』だ。」

相手が微妙そうな顔をしている。

 

 

『そして・・・kkkk奥義・・完せsssss・・・無し』

それが聞こえた後、相変わらず俺の意識は深い闇に落ちていった。

 

 

 

 

目が覚める。ゆっくり体を置き上げると出待ちしていたのかと不安がるタイミングで扉がノックされる。入ってきたのはリンだった。

「あっ、起きてたんだ。じゃあ、早く来て朝ごはんにしよう!」

そうして、俺はリンに連れられ朝ごはんを食べに向かった。

 

久しぶりに固形食を食った感想は最高だった。

 

 

そして、俺とアキラとリンは路地裏に集合していた。

 

 

 

「・・・まずは、状況を説明してくれる?」

同意見と言わんばかりに俺も頷く。アキラは両腕にゴミ袋を抱えていた。

「ああ、このゴミ袋のこと?中身は廃棄されたボンプの信号発信機だよ。これだけあれば、小型の信号通信遮断機数台分の働きが見込める」

(・・・ボンプ・・・かわいいのになぁ)

 

無惨に残骸になったこいつらとイアスが重なりなんとも言い難い気分になる。;

「遮断機ってことはあのフェアリーにバレずに話したいってことか?彼奴地獄耳だしな、朝起きてこっそり文句言ったらすねられたし」

「ははは、そうだよ。今回は3人で内緒話がしたくてね」

「でも、それって俺を含めていいのか?一応俺と、フェアリーに何かつながりがあるのはわかったわけだし、信じないほうがいいんじゃない?」

正直言って俺とフェアリーの怪しさは同等・・・ちょっとフェアリーの方が怪しいかなと言うくらいだ。

 

「そう言うの、自分で言うんだね・・・。でも、僕は信じてる。だって、ナナシは僕たちがHDDの制御を取られていた時も必死に邪兎屋を守るために戦ってくれた。そんな姿を見て信じないやつはいないよ」

「私も、それになんだか・・・最初から仲間だったのかなってくらい落ち着くんだよね。だから、大丈夫一緒にフェアリーに悪口でも言いあおう!」

「それは辞めておこう」

なんだか胸がじんわり熱くなるのを感じた。

 

「じゃあ、話を戻すね。フェアリーがプロキシの活動にかかわるようになってからしばらく経った。実際にナナシにもホロウに言ってもらったりしてね。そして、その脱出ルートは全て、彼女一人で導き出したものだ。リンも気づいているだろうけど、彼女はローカルデータに一切頼らない。何のサポートもないのに、以前の僕たちより270倍も早くルートを算出しているんだ」

「270倍・・・」

パエトーンの仕事ぶりを見ているからこそわかるそのえぐさ。

そして、ローカルデータに頼っていない、それはどういうことなのだろうか。

そのことからフェアリーが言っていたことは大体本当だということが証明されたというわけだ。

 

 

「本当に地獄耳だったとは・・・。でもさ、やっぱりそう言ううまい話には・・・」

「うん、裏があるとみていいだろうね。彼女は新エリー都の上位勢力が夢にまで見た力を持っている。とても僕たちの手には負えない。」

「あぁ、それにリンと半ば強制的に結ばれた主従関係。不透明な規則やらなんやら・・そして、俺の音声・・・謎が多すぎるな」

確かにリスクはある。だけれど、それに見合うリターンは存在する。

 

(もしかしたら、フェアリーと共にホロウを攻略して行ったらいずれか・・・俺の記憶にたとりつくかもしれない)

「だけど、フェアリーの力をうまく利用できたら・・・。ナナシ・・・今は教えられないんだけど、私達のずっと調べてきたあの件も、真相に近づけるかもしれないし・・・先生の悲願だって。ナナシの記憶の唯一の手掛かりだし」

あの件・・・。先生、なんだか知らないワードがちらほら出てきたが特に気にしないことにする。

 

 

「かもしれないな・・・とにかく、何とかしてフェアリーの正体を調べないと。とはいえ、急いでも仕方がないフェアリーに関しては、焦らず地道に調査しよう。幸い、彼女の隠ぺい能力はそれなりに高いみたいだ。ハッカーの件の二の舞にはならないだろう」

「そうだ、邪兎屋に俺の件とか色々調査を依頼していたんだよな。あれは結局どうなったんだ?」

「それが、これと言って進展はないみたいだ。邪兎屋は匿名の下請け業者から金庫の依頼を受けたから、関係者とは一切あっていない。ニコは赤牙組を糸口に手がかりを探すと言ってたけど・・・それきり音沙汰がないんだ。ナナシの件も全く手がかりがないらしい。」

 

音沙汰がない・・・不安をあおるが。なんだか彼奴なら自爆した後でも頭をアフロにするくらいで帰ってきそうだから、心配はしないでいいだろう。

「・・・・何か、めんどくさいことに巻き込まれていないといいなぁ」

「どうかな、大事は小事から起こるというけど、彼女たちは大事を凶事にしちゃうからな」

 

 

なんだかもうすぐ何か来る気がする。

「そうだ、リンはインターノットの名声上げとかビデオ屋で疲れただろう。それに、ナナシも最近こっそりフェアリーの力を借りて新技を完成させにホロウに言っているのは知っているから。無理しないように二人ともゆっくり休んでくれ」

「え!?新技、またあのカッコイイ技が増えるの!?」

「まぁ・・・そうなんだけど、残念ながらまだうまくできないんだ。俺の夢でもすごい擬音まみれでさ・・・」

 

 

「そうなんだ・・・。それでその肝心の名前は!!」

一瞬暗くなったがすぐリンの明るい笑顔が戻る、アキラも少し興味津々そうにこちらを見ている、気になるのだろうか。

 

「新技の名前は『正義の鉄拳だ』」

 

 

 

皆は閑話とか、IFの話とか読みたい?

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  • 読みたーい!(好感度測定器みたいなやつ)
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