ゼンレスゾーンゼロ ・ 聖剣   作:うどん米

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第15話・決戦!デッドエンドブッチャー!

 

『作戦通り二手に分かれよう』

「わかったわ、私達とナナシはデッドエンドブッチャーを目標地点まで引き付けておけばいいのね」

『あぁ、ナナシはなるべく正義の鉄拳でデッドエンドブッチャーを押さえつけてくれると助かる』

「了解」

 

 

作戦はこうだ、目標地点までエーテル爆薬を乗せた列車を走らせ俺達が引き付けたデッドエンドブッチャーを吹っ飛ばす。その後、住民たちと一緒に避難する。

 

 

以上。

 

 

 

邪兎屋たちと俺はデッドエンドブッチャーがいると思われるポイントに来ていた。

「何もなぇな、あのデカブツはここに?」

 

雷の音がゴロゴロとなる中、まさにボスが出てきそうな雰囲気を醸し出していた。

「でかいのはいないわね、チビばっか・・ナナシ、デッドエンドブッチャーの気配は探れたりしない?」

「そうだな、なんだか雷の時ってあんまり気配が正確に察知できないみたいなんだよね。でも、近くにいるのは間違いない」

ちっちゃい奴はそこら中にいる。そして、どこだかは正確にはわからないが、もう近くにいる。

 

 

「身を潜めているはず」

「そうだな、警戒は怠らず・・・。あの腕で一発でもくらったら・・・・お陀仏・・・か」

決戦場のような開けた場所に到着すると、雑魚共が逃げていった。

 

 

「来るわ」

「デカブツか?」

アンビーが何かを察したのか言い出す。

 

「BGM」

「はぁ?」

 

「映画なら悪役のBGMが・・・」

確かに、目の前の焚火らへんから何かができそうではあるが、出て来るとすれば・・・。

 

「フッフッフッ!安心しろアンビー!俺はスターライトナイトに必勝法を教わった!」

「・・・嫌な予感がするけど、その必勝法とやらはなんだ?」

 

「ふっ!よくぞ聞いてくれた、悪役相手にルールは無用!開幕必殺キックだ!」

それって、こっちが先に敵を見つけていないと意味がないのではないかと言おうとした。その時だった。ビリーの背中側から光るものが見える。

 

 

「ビリー!伏せろ!『正義の鉄拳!』」

飛んできた落雷のような攻撃に対し放った正義の鉄拳はそれらを掻き消した。

突然の攻撃で腰が抜けたように座り込んだビリー。・・・腰抜けるのかな。

 

「お、俺の予想を読まれた!?」

「その予想、俺達が先に敵を見つけてないと意味ないぞ!」

「同感」

俺とアンビーが前に立つ。

 

「おバカ!エンドロールが流れるとこだったじゃない!」

「くっ、さてはスターライトナイトのファンだな!」

 

 

その後、瓦礫の向こう側から、俺が先ほどはじいた、槍のような得物をもって現れた。

『デッドエンドブッチャー』。咆哮しこちらに襲い掛かる。

 

 

「やるか・・・。アンビー風に言えば、こっから勝利のBGMが流れるな」

「うん、やるよ。ナナシ」

 

 

「言っとくけど、プロキシが来るまで持ちこたえればこっちの勝ちよ!」

「あぁ!」

 

まずは俺が動きを止める。相手の得物は槍、不用意にアンビーが近づけばそのリーチの差が如実に来る。

だが、ここでまず受け止める。相手がその槍を振り下ろしてきたタイミングで。

「来い!『ゴッドハンド』」

 

 

本来であれば俺にそれが振るわれれば脳天から股まで真っ二つ、しかしゴッドハンドによりそれは完全に防がれた。

 

「アンビー!今」

「うん」

俺の背後から現れたアンビーが俺の頭とゴッドハンドを足場にして飛び上がる。

 

 

「逃がさねぇよ!」

当然、それに対応するべく槍を上に振りかぶろうとする。しかし、ゴッドハンドに捕まれて上げられない・・。

 

 

 

はずだった。

「え?」

俺の体は宙を浮きアンビーと目が合う。

(そうか、さっきとは違って雨が降っていたから。うまく踏ん張れなかったのか!)

このままいけば、俺の体はアンビーにぶつかる。それで、二人とも吹っ飛ばされるだろう。

 

 

「させるか!」

槍をつかんだままゴッドハンドを解除しアンビーを押す。

「ッ!?ナナシ!」

アンビーは槍の攻撃を免れ、無事に着地したものの。

 

 

ガンッ!鈍い音を立てながら、槍の遠心力のまま壁に叩きつけられた。

(幸いにも泥でそこまでダメージは・・・ない)

 

まさに捨てる神あれば拾う神ありと言うやつだろう。起き上がろうとした寸前、デッドエンドブッチャーの足底が見える。

(踏まれる!)

あんな体躯で踏まれれば、ただでは済まない。

 

「ナナシに何してんだ!!」「何してんのよ!」

二人の攻撃で興味がそちらに移ったらしい、そのすきを利用して少し後退する。

「ありがとう、ビリー、ニコ。」

「気にすんなって!それよりも時間稼ぎだ!」

「行くわよ!」

 

今のでとりあえず俺が壁になるのは危険だと判断した。ならば中距離から。

「吹っ飛べ!『正義の鉄拳』」

 

 

だが、予想外の事態はあれだけじゃなった。正義の鉄拳・・・。先ほどの、撤退戦では『デッドエンドブッチャー』を吹き飛ばすほどの活躍を見せた技。

 

 

しかし、突如として背中側から2本さらに腕が出現し、合計4本の腕で『正義の鉄拳』を止めた。

「ぐっ・・・うおぉぉぉぉ!」

もちろん、俺も抵抗したが4本の腕でがっちりつかまれた正義の鉄拳はこれ以上動くことはなくそのまま解除された。

 

 

「うそ・・・さっきまで効いてたって言ってたのにすぐ対応してきた!」

ニコの言うことに俺も同感だが、正義の鉄拳を受け止める。ために、奴は自慢の槍を置いた。

 

「隙あり・・・だぜ!」

ビリーが槍を持ち去りどこかへ適当に投げた。だが、その代わり新たに生えた腕で高速移動してくる始末だ。

(くっ・・山がえぐれる正義の鉄拳がなぜ破られた?)

『そして、究極奥義に完成無し』

(完成しない技・・・。思ったほどの威力じゃない)

 

 

点と点がつながりそうでつながらない。あと少し、後少しのはずなのだが・・・。

「おい、ナナシ。必殺技が破られたからってがっかりすんなよな!スターライトナイトもたまに必殺技が破られるがそのたびに、強くなっていくんだ!」

(そのたびに・・・強くなる・・・ッ!!)

 

「ビリー、ありがとう!やっとピースが埋まった」

「そ、そうか?ならよかったぜ!」

 

 

『そして、究極奥義に完成無し』

これがどういう意味だったのか謎だった。なぜ、思ったほど威力がなかったのか。

 

「究極奥義に完成無し。つまり、無限に進化し続けるんだ!」

さらにもっと、もっと・・・。

 

「来い!『デッドエンドブッチャー!』」

思いっきり振り上げるように右足を上げる。雨の中、思いっきり踏み込む。

「くらえ!『正義の鉄拳』」

 

 

しかし、放った正義の鉄拳も先ほどと同じようにあっさり消え去ってしまう。

「くっ!」

(違う、そうだ。ぬかるんでるからうまく踏み込めないんだ)

だが、隙はできるのでニコがそのすきに特大弾を撃ち込む。

 

「どうすれば・・・」

その時、俺が先ほど吹き飛ばされた壁に目が移る。

 

 

「アンビー、ビリー!一瞬でいい、隙を作ってくれ!」

「了解」「おう!」

一切の躊躇なく承ってくれる、アンビーとビリーに感謝しながらデッドエンドブッチャーに突撃する。

 

 

デッドエンドブッチャーは明らかに狙いは俺だ。

一回吹き飛ばされて、俺のことを目の敵にしているのかわからないがおとりになるなら好都合。

だけど・・・・やられてばっかじゃ・・・。

 

「気が済まねぇ!!」

アンビーとビリーが相手してくれている間、一直線に壁に向かう。

地面はぬかるんだが、ここら辺もとは街、ならば壁付近ならまだ足場が残っている可能性が高い。

 

 

「アンビー!ビリーもう大丈夫だ!」

「了解」「おう!」

俺は足を思いっきり振り上げる。そしてダンと踏み込む。

 

ビリーとアンビーの攻撃から解放された『デッドエンドブッチャー』は予想通り俺の方向に走ってくる。よほど、正義の鉄拳が堪えたらしい。

 

 

「これでもくらってろ!『正義の鉄拳G2』」

 

 

 

進化した正義の鉄拳は、迎え撃ってきた4本の腕では止めきることができず『デッドエンドブッチャー』は壁に押し付けられた。

 

 

「おおおおおっ!!今だ、攻撃して!」

「行くわよ!」「やってやるぜ!」「任せて」

邪兎屋の一斉攻撃が、デッドエンドブッチャーを襲う。

 

 

攻撃が鳴りやんだ後、『正義の鉄拳』は解除され、デッドエンドブッチャーは膝をついた。

「まいった?化け物!サプライズよ!」

ニコが得意げに宣言する。

 

 

『まもなく、列車が到着いたします!線の内側までお下がりください』

俺達の勝利のアナウンスが鳴り響く。

 

そうここは、奴らが爆破した線路の途中部分。そんなところで戦っていれば・・・。

 

 

「本日の天気は雨もしくは雷。後々、電車が降り注ぐでしょう」

線路を脱線したエーテル爆薬を積んだ、電車がデッドエンドブッチャーに落ちる。

 

 

俺はイアスをつかんで、邪兎屋たちがいる場所まで撤退する。

「ありがとう、ナナシ。後はフェアリー!任せたよ!」

『はい、空気中の電荷を測定します----』

測定している間、ビリーが電車に穴をあけ、アンビーが自身の剣を避雷針として突き立てる。

 

 

『臨海電気圧まで・・5・・・4・・・』

 

 

邪兎屋と俺とイアスは安全な場所まで避難する。

 

『2・・1・・・0』

 

フェアリーのカウントダウンがゼロになるも何も起きなかった。

「え?何も起きない?」

そうこうしている間にもデッドエンドブッチャーが電車から脱出しようともがいている。

「ミスったのか!?仕方ない『正義の鉄拳』」

まだぬかるんでいるためG2は使えないがそれでも今のデッドエンドブッチャー相手に時間稼ぎくらいはできる。

 

デッドエンドブッチャーが電車を持ち上げるのを阻止している間、フェアリーが再計算を始める。

『やり直します。マスターナナシすぐさま撤退してください』

「わかった」『4・3・2・1・0』「早っ!?」

 

間一髪と言うところでニコ達のところまで後退する。そして、振り向くと、アンビーの剣に向かって落雷が落ち、詰まれていたエーテル爆弾が爆発した。

 

 

 

 

 




進化はロマン!!

皆は閑話とか、IFの話とか読みたい?

  • 読みたーい!(特にヤンデレ)
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