プロローグ
デッドエンドホロウ内部
いつも通り、気色悪い気配を感じながら、パトロールと言う名の散歩をし片手間にエーテリアスを倒していく。あの日からやはり、新しく夢を見ることはなかった。
これが嵐の前の静けさではないといいのだが・・。
それにしても、進化の件だが少しわかったことがある・・・。
アキラにも相談して考えたのだがやはり一番は『練度』であると考えられる、もちろん正義の鉄拳はそう回数を打っていないはずなのだが、何かの気づきによっても進化する可能性が高い。
デッドエンドホロウに通って数日、俺の熱血パンチは『真・熱血パンチ』へと進化していた。だが、ゴッドハンドと正義の鉄拳・G2は進化することはなかった。
(何か、気づく必要があるのかなぁ・・・)
やはり、考えられるのは苦難だ。熱血パンチもゴッドハンドも正義の鉄拳も結局は何かを乗り越えようとして習得した技たちだ。
トラブルが起きてそれを解決するために技を進化させていく・・・。そんな流れになるのではないか・・・。
「さてと・・・山をえぐれる日はいつだろうなぁ・・・」
あの時の夢が脳裏にちらつく。だが、気にするほどでもないと俺はビデオ屋へと爪先を向けた。
「ただいまー」
そう言いながら扉を開けて、手を洗った後、奥にいるだろうアキラたちのもとに向かう。
奥に行くと、リンと座っているアキラがいた。
「おかえり、ナナシ。ちょうどよかった、君にも関係ある話があるんだ」
「話?」
首をかしげる、思い当たる節がないわけではないが・・・。
「私もわからないの、とりあえず話を聞いてみよう」
と言うことで、話を聞くことになった。
「まず、話したいってことは二つあるんだ。まず一つ目。うちの今月の収支について・・・」
早速訳が分からない話が出てきたが、収支と言うのはパエトーンとしての収支とビデオ屋の収支のことだ。
「金か・・・。俺、結構もらってるけど・・・・もしかして、削減?」
ここら辺の、平均収入を調べたら俺は平均以上の給与をもらっている。そういえば、パエトーンのアカウントを捨ててからの収支はどうなったかは聞いたことがない。
「違うよ。確かに、平均以上の給与を渡してはいるけど、実際に戦って命を懸けている、ナナシに見合う分を渡しているつもりだよ」
ほっ。と心の中で胸をなでおろす。ここで生きていく上でお金は欠かせないものだ。ここに住まわせてもらっているとはいえいつ入用になるかわかったものではない。
(多分いつか大根泥棒として捕まるから、その時の保釈金を用意しておかないと・・・・)
用意しておかなくては、きっとアキラは払ってしまうだろう、これ以上迷惑をかけるのは胃が痛くなってくる。
「あはは・・・もしかして、私のカプセルトイの話じゃないよね・・・?」
「カプセルトイ?何のことだい?こっちは真面目な話をしているんだ、まずは聞いてもらっていいかな。」
どうやら、間抜けは見つかったらしい。わざわざここで指摘する必要もないので黙っておく。と言うか、俺も実質共犯のようなものなのでばれるわけにはいかないのだ。
「さて、話を続けよう・・・ビデオ屋の経営に関して、特筆すべきことはないかな。今月の収入は、いつもと大して変わらなかったからね。」
アキラが話を切り出した。
「だけど・・・問題はプロキシ業務の方だ。インターノットで新しくアカウントを作ったとはいえパエトーンのアカウントと比べてまだレベルが低い。・・・今月の収入は、以前の三分の一にも満たない」
「三分の一!?」
ちなみに、減りすぎじゃない?という意味ではない、俺の給料を払ってここの維持費やら諸々入用なものを買って、多少リンが無駄遣いしてもばれないくらいの三分の一とはえぐすぎないだろうか。一体どれだけ稼いでいたんだ・・・。
『補足。現時点で受けられる依頼の中から、私が最も収益の高いものを選出したことで、あなた様の収入は32.21%アップさせることに成功しています。その収入金額は、インターノットにおける既存ユーザーのうち47%を超えるものです』
どや顔が、無いはずなのに見えて来る。ぐらいの、補足だが。どうにも、フェアリーのその詩的には裏がある気がする。
「手柄をアピールするのはまだ早いよフェアリー、今から君の話をするんだ」
そう、どや顔を切り裂くアキラ。
しかし、どうやらフェアリーについてばれてもいいことを話すということはうすうすこれまでの文の脈絡から読み取れてしまった。
「もしかして・・・フェアリーが原因で、お金不足とか?」
「そうだ・・・。実は、フェアリーが原因で、今月の電気代が以前より5倍も上がったんだ」
「5倍?」
ちょっと数秒脳がシャットダウンしたが、よくよく考えてみよう。以前からプロキシ『パエトーン』として活躍している二人だが、それですら多数のモニターを使い、大量の電力を使っているはずなのだ。だというのにそれの5倍・・・。
「フェアリー・・・」
睨みを聞かせる。暗に『どういうことじゃ!』と聞いているのだ。
『すみません。よくわかりませんでした』
ちょっと表情筋がぴくぴくしてるのを感じる。
「これじゃ、人工知能じゃなくて人口無能だな・・・」
「ああ、フェアリーがH.D.Dを制御できるのをいいことに、ほぼ24時間フル稼働させたからこうなったんだ」
「今月分のローン払えるかな・・」
しょんぼりした顔のリン。確かに、こいつがいくらサポートしてもこっちが倒れたら本末転倒だ。
「実際やばいのか?アキラ」
「そうだね・・・。でもこういう時ほど、お金に目がくらまにように気を付けないと・・・まさにこれが、二つ目の話なんだ」
なんだか、とても嫌な予感がしてきた。そしてフラグが立ったような気もした。
「さっき、インターノットを介して高額の指名依頼が舞い込んだ。だけど、具体的に何をしてほしいかは一切書いてなくて、詳細はDMで送ると来た。」
「それって怪しくないか?パエトーンのアカウントがない今、俺達を指名するなんて・・・。」
「普通じゃないだろうね。依頼人には何かたくらみがあるのかもしれないし、最近はやっている、インターノットを使った詐欺かもしれない」
インターノットは誰がと言う、顔が見えないからこそ起こるトラブルが多い。特にメールアドレスとか絶対に入力してはいけない。
「いっそ誰だがわかればいいけど、そんなの無理だもんね。だってインターノットは匿名フォーラムだし、ユーザーの個人情報なんてトップシークレットでしょ?」
それが、ウリなのだから仕方ないだろう。だが、それに異議を唱えたのはフェアリーだった。
『この指名依頼には、依頼人の身分に関する隠された情報がある可能性があります』
「身分に関する情報?何かわかったのか?」
すると、画面に写されたのは依頼元のインターノットのアカウントの写真だった。
『依頼元のインターノットアカウントは、投降の前日に新規作成されたものです。アイコンには明確な被写体のない低解像度の画像が使われています。ネット上に類似する画像がないためこれはユーザー本人が撮影したものと推測されます』
「で、結論は?」
さらに写真を拡大して、全都市のストリートビューおよび地面の原材料データを照合する動きを見せる。
『この写真い写っている場所は、ヤヌス区の境界に位置する現『旧都地下改修プロジェクト』の工事現場と一致しました』
「改修プロジェクトって・・・。白祇重工が新たに落札したところだよな?」
「そうだね、・・・もしかして依頼者は白祇重工かもしれないね」
だとしても、俺達に依頼する理由は何だろうか・・・。
まぁ十中八九パエトーンとばれている可能性が高い。そして、ニコ達は白祇重工と面識があの事件以来できた可能性が高い。もう、バレる出口がなんとなく予想できてしまった。
『マスター方。現在、とあるチャンネルのテレビ番組にて白祇重工の関係者がゲストとして出演しています。』
「わかったよ。それじゃあ、みんなでその番組を見てみようか」
こうして、俺達は並んで、テレビを見始めた。
思えば、この日の出来事がこの後の事件のきっかけだったのかもしれない。
Season3 ホロウの中心で・・・を叫んだ編 始まり!
切りがいいのでここまで・・・。
皆は閑話とか、IFの話とか読みたい?
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読みたーい!(特にヤンデレ)
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読みたーい!(ラブラブ!)
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読みたーい!(好感度測定器みたいなやつ)
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いや、読みたいのは本編だ!遅れてんぞ!
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作者さんの自由で!
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こんなアンケートする前に書け