ゼンレスゾーンゼロ ・ 聖剣   作:うどん米

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第18話・アンド―

 

 

翌日の早朝。朝起きるて顔を洗っていると、タオルがないことに気づいた。

 

 

どうしたもんかとその時。

『ンナンナ!』

とぷにぷにした指先をこちらに向けながら、頭にタオルを乗せてきた、イアス。

 

「ありがとう、イアス。いつも助かっているよ」

このビデオ屋には3体のボンプがいる。一人は俺達と一緒に、ホロウに入り案内してくれる、HDDに接続している機体。イアス。

ここ、つまりバックヤードと形容したほうがいいだろうか、ここに部外者が入ってこないか、目視で確認する。06号。ちなみに、扉は閉めない。

そして、ビデオ屋の収入を守るため、背丈<台と言うアンバランスな足場の中『ンナンナ!』と言うだけで経営を回している敏腕ボンプ。18号。ちなみに、複数パターンがある。

 

 

その、3体の中でもホロウに入ることが多い俺にはイアスが一番なじみ深いボンプだった。

 

「・・・あれ?」

 

 

だからこそ、その違和感に気づいた。この顔、妙に知性を感じる。

まるで、HDDに接続されているような感じだ。

「おーい!ナナシ、そろそろ時間だから早くご飯食べよ~!」

「そうだよ、特にナナシは体が資本なんだ、しっかり食べてもらうからね!」

 

向こう側から、リンとアキラの声。つまり、HDDに接続しているわけじゃない。

 

「・・・あれ~?」

『ンナンナ!!』

意味は分からないが、とりあえず・・・・。

 

 

「はーい!行く、行く!お腹めちゃくちゃ減ってるわ!」

(勘が鈍ったか・・・?)

そうすることにして、俺はアキラたちの元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

朝食を食べた後、俺はアキラから鞄を渡される。

「もしかしたら、ホロウでの活動になるかもしれないから、このかばんにイアスを入れていってほしい」

とのことだ、確かにこの大きさならイアスがスポッと入るだろう。先ほどのことも気になったので、イアスの元へ再度向かう。

 

『ンナナ~』

だが、知性を感じる顔ではなく、いつも通りのイアスがいた。

(気のせいだったか)

一旦、イアスの電源をオフにした後、カバンに積み込み。俺は約束の場所へ向かった。

 

 

 

『そろそろ、約束の時間だ。準備はできてるかい?』

耳に付けたインカムからアキラの声が聞こえる。

「ああ、最初は遠目から観察してからにするよ」

 

電柱の柱の陰に隠れる。

『そうしてくれると助かる。下手に突っ込んでケガはしないように。それに、何かあったらかまわず殴って脱出してきてくれ。気を付けていってらっしゃい』

「了解。ビデオ屋とプロキシ業を守るために行ってくるよ。」

 

 

電柱の影から顔を出す、そこには・・・。

(あれ?あの人、見たことがある・・・。と言うか、昨日テレビに出てた人だ)

「確か・・・名前は・・・アンビー・・・じゃなくて・・・・。」

 

 

体に取り付けた隠しカメラ越しから、アキラとリンも状況を確認している。

『アンド―だったかな?ナナシの言う通り白祇重工の関係者もしくはそのものが依頼者であることに間違いはなさそうだ』

そう、暑苦しいという言葉が似あう男、アンド―だ。

 

 

すぐ、近づいて話を聞こうと思ったのだが。

『なんだかさー、ぶつぶつと独り言を言い続けてるよね・・・本当に大丈夫?』

「大丈夫・・・なはずだけどな。とりあえず、行ってみるわ」

 

 

ちょっと、不安にはなったが。ともかく、何もしなければ始まらないと思い。歩を進めた。

だが、電柱から身を出した瞬間、不運なことにばったり目が合う。

 

「よう、見つけたぜ!」

こちらに、ずかずかと歩いてい来る男。何をしてくるか、わからないがともかく『ゴッドハンド』を出せるように・・・。

 

「ちょ、待てよ!何をしようとしているかわからないが。別に危害を加えようとしているわけじゃねぇ!・・・って、お前『パエトーン』じゃなくて、その実働部隊の・・・ナナシだな?」

「ッ!ニコか!白祇重工に話したのは・・・」

はっきりと俺の名前・・・。を呼ばれた、俺を知る人間なんてほぼいない、なら漏れる先は一つ。ニコだ。十中八九ニコだ。百聞は一見に如かずという言葉が存在するが今回ばかりはニコだと、決めつけられる!

 

 

「なんだ?知ってやがったのか・・・。ともかく、パエトーンと話をさせてくれないか?」

「話をしたいなら問題ない。この会話も一部始終も全てパエトーンは聞いている」

なるべく、二人の正体を悟らせるな。守るんだ。

だが、アンド―の怪しむ視線は止まらない。疑われている、それはそうだ、文脈から感じとるにあちらはかなりひっ迫している状況。

そんな中パエトーンを呼び出せたと思ったら、代理人。

(どうする、どうやって・・・信頼を勝ち取る・・・?)

 

 

「なんだ、いるんじゃねぇかよ。パエトーン」

「大丈夫だよ。ナナシ」

後ろを振り向く。そこにいたのは、リンだった。

 

「ッ!?どうして、リンが」

「どうしてって、結構ひっ迫した状況みたいだし、それにアンド―さんの表情を見ていたら、助けになりたいと思ってね」

『妹の言う通りだ。ナナシ、全力で守ってやってほしい』

 

んなあほな・・・。とは思ったが、だがリンがいるならこれ以上に心強いものはない。それに、リンの方が行きたいと思っていたのなら俺はそれを遂行できるよう全力でサポートするだけだ。

 

「了解。これでいい?アンド―さん」

「ああ、もちろんだ。こっちこそすまねぇな。無理やり要件を通しちまって」

「気にしないで、アンド―さん。それで要件は?」

 

 

緊張が多少ゆるくなっただろうか。心拍が安定してきている。動揺も少ない、それに険しい顔も少しゆるくなった。

(これで、信頼は少しは勝ち取れたかな)

 

 

 

事前に、話していた。俺だけで、果たして信頼は勝ち取れるのか・・・。である、あっちもこちらに送金した額は決して小金ではない。それに見合う働き、そしてかなりピンチであることが想像つく。なら、俺だけ行っても、相手に嫌な顔をさせるだけだからと言って、リン一人に行かせるのも危険。

 

 

なので、俺が一緒に行く口実が欲しかった。そのため、リンに後から登場してもらい、あたかも自身の境遇を不憫に感じて現れたという感じを演出したのだ。

(これで、俺が向かえる口実ができた)

 

 

最初から、俺とリンで行ったらきっと警戒されていた。だから、これがおそらく最適解。

 

 

「『パエトーン』。しょっぱなから、こんなふうに会うのは筋が通らねえかもしんねえが・・・送った通り、わが社は今崖っぷちに立たされてんだ。事情が事情だけに、部外者に正体を知らされるわけにもいかねえ。これは、俺達なりに考えた結果だ・・・いっそのことガチンコで、お互い秘密を握っちまうのが安全だってな。すまねえが、わかってもらいてえ。」

「なるほど、それも一狸あるね」

 

互いに切札を握っている状況なら、確かに信頼できる。

 

「プロキシに依頼ってことは、ホロウがらみってことでいいんだよね?」

アンド―は、頷く。何か、やばいエーテリアスでも現れたのか・・・。それとも、事故か・・・。

 

「ともかく、来いよ。今すぐ現場まで案内してやる!依頼の件は、うちの社長が直々に説明してやっからよ!」

「やっぱり工事現場って働くの早すぎるだろ!?」

「あん?これで早えって?工事現場なら、とっくに仕事を始めてる時間だろうが。」

そういえば、一回バイトの時このくらい早い時間に集合していたけど、ここだけと思っていたが速さはどの企業も共通らしい。

 

 

そして、このままだと下手すれば走って現場行きだ。よくても電車。

『アンド―さん。こっちも仕事で出かけるんだから、準備は必要だ。妹とナナシと一緒にうちの駐車場近くで待っていてくれないか?準備が整ったら、うちの妹が現場まで運転するよ』

救ってくれたのは、アキラだった。

 

 

残念、俺は免許持っていないのだ。別に、ただ走るだけでもスクーターくらいは出るので別にいらないのだが。

「おう、まあいいだろ。それじゃ、お言葉に甘えるとすっか!」

 

 

そして、リンが運転する車で現場へと向かうのであった。

 

 

 

 

 




ンナンナ!!

皆は閑話とか、IFの話とか読みたい?

  • 読みたーい!(特にヤンデレ)
  • 読みたーい!(ラブラブ!)
  • 読みたーい!(好感度測定器みたいなやつ)
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