ゼンレスゾーンゼロ ・ 聖剣   作:うどん米

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第24話・逃走

 

 

 

仕事の終わり、帰宅するとアキラとリンが待っていた。

「おかえり、ナナシ。お仕事お疲れ様。さっき白祇重工から連絡が来た、今から見つけた2台の知能重機を点検するそうだ。最後のパイルドライバーは、ベンさんが位置を特定したらDMで知らせてくれる」

「まぁ、白祇重工ならすぐ見つけそうな気がするけどね」

背伸びをして、ソファに座る。

 

 

「それにしても・・・ついに、人間を辞めちゃったね!ナナシ!」

文脈とテンションがあっていない気がするリン。まぁ、自分でもジャーマンスープレックスを決められるとは思わなかったが。

 

 

「と言うか、よく知っていたね。ジャーマンスープレックスなんて。」

「ああ、アンビーに闇鍋ならぬ、闇映画をしようと誘われてさ。で、適当に選んだ映画が、プロレスの選手の人情劇だったんだ。意外と面白かったぞ」

 

今でも、思い出す。謎の仮面戦士、シルバータイガーがダークタイガーとの最終決戦で放った、ドライビングジャーマンスープレックスは感動ものだった。

隣のアンビーは微妙な顔をしていた気がするが、シリーズ化もされてるので時間があったら見てみようと思う。それに、アンビーにおすすめされた映画も見ておこう。

 

 

「へ~二人っきりで?」

なぜか、急に興味津々に詰め寄るリン。

「そうだけど?俺もさ、ビリーとかニコとか猫又とか誘おうかと思ったんだけど、そしたら無言で足踏まれたからさ。どうやら、ダメだったみたいでね・・・。なんでだろう・・・」

 

首をかしげる。アンビーには『はぁ・・・闇映画は大人数でやるものじゃない』と言われたのでそれで納得したが、それにしてもあそこまで強く踏む必要があったのだろうか。

と言うか、さっきまで興味津々だったリンにアキラも加わり、二人とも頭を抱えている。

 

 

 

 

「ナナシ。どこかで一緒に恋愛映画でも見ないか?おすすめがあるんだ」

恋愛映画か・・。普段は見ないジャンルだが、新たなジャンルを開拓するのも悪くない。

 

「アキラのおすすめだったら信用できそうだ。是非とも見せてほしい」

「うん、それがいいよ。しっかり、解説してあげるから!」

なぜ、解説付きなのだろうか。まぁ、初心者にはそれだけサポートが必要なジャンルなのだろう!

 

 

翌日

 

 

 

電話が鳴る。

 

 

 

「はい、もしもし」

リンがすぐ電話を取る。

『どうも、お世話になっている。白祇重工のベンだ。今回電話したのは、依頼の説明をするためだ『Ⅲ型ホロウ用パイルドライバー』が見つかった。行方不明になる前は、他の2台と同じようにホロウの中で真面目に働いてくれた』

 

 

 

そして、グレースさんによればパイルドライバーはホロウの悪路に強く、移動速度も他の重機より早かったらしい。

まぁ、そのせいで今回は奥まで行ってしまったので発見が遅れたのだが。

 

『だが、いい知らせもある。---信号の位置を見る限り、あいつは発見された場所から微動だにしないんだ!今データを転送する』

遅れれたデータを確認する。ベンさんの言う通り微動だにしていない。

 

 

「しかも、本当にかなり奥だな。」

「そうだね、再び移動されてしまう前に、そこに一番近い入口からホロウに入ろう。フェアリー、出来るかい?」

フェアリーが演算を開始し、瞬時にルートの設定を完了させる。

(まぁ、電力を食ってる分働いてもらわないとな。)

 

 

 

そして、俺達はホロウに再び入るのだった。

 

 

 

少し、進むとアンド―が素早く違和感に気づいた。

「おお・・・このあたり、前のホロウよりずいぶん寂れてねえか?エーテル濃度もバカに高えしよ」

 

確かに、俺はエーテルを感じづらいがそれでも感じれるくらいここは濃い。まるで、発生源に近づいているみたいに。

「ホロウになってもう何年もたつからな。それに、ここはただ危険な場所と言うわけじゃなく、旧都にも近いんだ。長居するとロクな目に遭わないだろう」

 

旧都・・・。

 

 

「それにしても、早くした方がいいな。感じるだけでもかなりの数のエーテリアスがうじゃうじゃいる。今は大丈夫だが、下手すれば囲まれるぞ」

集合体恐怖症だった吐きたくなるくらいのエーテリアスがうじゃうじゃいると感じるのだ。正直気持ち悪い

 

「そうだな、だがよ。プロキシの話だと、パイルドライバーはすぐ前にいんだろ?そんなに時間はかからねえはずだ」

「アンド―、楽観的になるのはどうかと思うぞ。これまでの重機だって性格が変わっていたんだろう?グレースさんから聞いたけど、その原因もわからない。そんな状況なんだ、もしかすればパイルドライバーとの戦いになるかもしれない」

 

(性格の変化、一番怪しいのは直前に加えてコードしかない。)

かもしれないと形容したがパイルドライバーとも戦う確率はほぼ100%だろう。

 

 

 

進んでいくと、見慣れた開けた場所に着いた。

「見ろ、ナナシ。プロキシ。あれがⅢ型ホロウ用工業パイルドライバー---フライデーだ」

 

いつも通りの四本足、だがこれまでの2機とは圧倒的に違う部分があった。それは、あのパイルドライバーは名前の通り地面を均すのだが、それの方向はどこかって・・・下に決まっている。

(こいつ、下手したら一番弱いぞ)

 

 

攻撃方法を見ただけでその評価だった。

 

「はぁ・・・『恋愛脳』『熱血』ときて、次は一体どんな性格をしているのやら?」

ここまで来て、眼鏡くいっ!とかやりだしたら腹抱えてここら辺をのたうち回ることになるが。果たして・・・。

 

「何の!もう問題児を二台説得してんだ!こいつの話も聞いてやら!」

だが、フライデーは何も答えない。そして、そのままこちらに向かってくる。

 

 

 

「何!?止める!『ゴッドハンドW!』」

 

突っ込んでくるんだったらそのまま止めて見せる。と思っていたのだが。

 

 

 

 

フライデーはその4本足で見事な跳躍を見せゴッドハンドWをかわしたのだ。

「うっそぉ!?」

身軽と聞いていたがここまでとは、重機が大ジャンプする姿なんて初めて見たぞ!?

「に、逃げた・・・?」

 

「ほら、ボサッとすんな。早く、追うぞ!」

 

 

 

『ナナシ、担いで!!』

頭を振り、意識を切り替えた後、万歳ポーズのイアスを担いで先行していったクレタを全速力で追った。

 

 

 

 

 

皆は閑話とか、IFの話とか読みたい?

  • 読みたーい!(特にヤンデレ)
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