仕事の終わり、帰宅するとアキラとリンが待っていた。
「おかえり、ナナシ。お仕事お疲れ様。さっき白祇重工から連絡が来た、今から見つけた2台の知能重機を点検するそうだ。最後のパイルドライバーは、ベンさんが位置を特定したらDMで知らせてくれる」
「まぁ、白祇重工ならすぐ見つけそうな気がするけどね」
背伸びをして、ソファに座る。
「それにしても・・・ついに、人間を辞めちゃったね!ナナシ!」
文脈とテンションがあっていない気がするリン。まぁ、自分でもジャーマンスープレックスを決められるとは思わなかったが。
「と言うか、よく知っていたね。ジャーマンスープレックスなんて。」
「ああ、アンビーに闇鍋ならぬ、闇映画をしようと誘われてさ。で、適当に選んだ映画が、プロレスの選手の人情劇だったんだ。意外と面白かったぞ」
今でも、思い出す。謎の仮面戦士、シルバータイガーがダークタイガーとの最終決戦で放った、ドライビングジャーマンスープレックスは感動ものだった。
隣のアンビーは微妙な顔をしていた気がするが、シリーズ化もされてるので時間があったら見てみようと思う。それに、アンビーにおすすめされた映画も見ておこう。
「へ~二人っきりで?」
なぜか、急に興味津々に詰め寄るリン。
「そうだけど?俺もさ、ビリーとかニコとか猫又とか誘おうかと思ったんだけど、そしたら無言で足踏まれたからさ。どうやら、ダメだったみたいでね・・・。なんでだろう・・・」
首をかしげる。アンビーには『はぁ・・・闇映画は大人数でやるものじゃない』と言われたのでそれで納得したが、それにしてもあそこまで強く踏む必要があったのだろうか。
と言うか、さっきまで興味津々だったリンにアキラも加わり、二人とも頭を抱えている。
「ナナシ。どこかで一緒に恋愛映画でも見ないか?おすすめがあるんだ」
恋愛映画か・・。普段は見ないジャンルだが、新たなジャンルを開拓するのも悪くない。
「アキラのおすすめだったら信用できそうだ。是非とも見せてほしい」
「うん、それがいいよ。しっかり、解説してあげるから!」
なぜ、解説付きなのだろうか。まぁ、初心者にはそれだけサポートが必要なジャンルなのだろう!
翌日
電話が鳴る。
「はい、もしもし」
リンがすぐ電話を取る。
『どうも、お世話になっている。白祇重工のベンだ。今回電話したのは、依頼の説明をするためだ『Ⅲ型ホロウ用パイルドライバー』が見つかった。行方不明になる前は、他の2台と同じようにホロウの中で真面目に働いてくれた』
そして、グレースさんによればパイルドライバーはホロウの悪路に強く、移動速度も他の重機より早かったらしい。
まぁ、そのせいで今回は奥まで行ってしまったので発見が遅れたのだが。
『だが、いい知らせもある。---信号の位置を見る限り、あいつは発見された場所から微動だにしないんだ!今データを転送する』
遅れれたデータを確認する。ベンさんの言う通り微動だにしていない。
「しかも、本当にかなり奥だな。」
「そうだね、再び移動されてしまう前に、そこに一番近い入口からホロウに入ろう。フェアリー、出来るかい?」
フェアリーが演算を開始し、瞬時にルートの設定を完了させる。
(まぁ、電力を食ってる分働いてもらわないとな。)
そして、俺達はホロウに再び入るのだった。
少し、進むとアンド―が素早く違和感に気づいた。
「おお・・・このあたり、前のホロウよりずいぶん寂れてねえか?エーテル濃度もバカに高えしよ」
確かに、俺はエーテルを感じづらいがそれでも感じれるくらいここは濃い。まるで、発生源に近づいているみたいに。
「ホロウになってもう何年もたつからな。それに、ここはただ危険な場所と言うわけじゃなく、旧都にも近いんだ。長居するとロクな目に遭わないだろう」
旧都・・・。
「それにしても、早くした方がいいな。感じるだけでもかなりの数のエーテリアスがうじゃうじゃいる。今は大丈夫だが、下手すれば囲まれるぞ」
集合体恐怖症だった吐きたくなるくらいのエーテリアスがうじゃうじゃいると感じるのだ。正直気持ち悪い
「そうだな、だがよ。プロキシの話だと、パイルドライバーはすぐ前にいんだろ?そんなに時間はかからねえはずだ」
「アンド―、楽観的になるのはどうかと思うぞ。これまでの重機だって性格が変わっていたんだろう?グレースさんから聞いたけど、その原因もわからない。そんな状況なんだ、もしかすればパイルドライバーとの戦いになるかもしれない」
(性格の変化、一番怪しいのは直前に加えてコードしかない。)
かもしれないと形容したがパイルドライバーとも戦う確率はほぼ100%だろう。
進んでいくと、見慣れた開けた場所に着いた。
「見ろ、ナナシ。プロキシ。あれがⅢ型ホロウ用工業パイルドライバー---フライデーだ」
いつも通りの四本足、だがこれまでの2機とは圧倒的に違う部分があった。それは、あのパイルドライバーは名前の通り地面を均すのだが、それの方向はどこかって・・・下に決まっている。
(こいつ、下手したら一番弱いぞ)
攻撃方法を見ただけでその評価だった。
「はぁ・・・『恋愛脳』『熱血』ときて、次は一体どんな性格をしているのやら?」
ここまで来て、眼鏡くいっ!とかやりだしたら腹抱えてここら辺をのたうち回ることになるが。果たして・・・。
「何の!もう問題児を二台説得してんだ!こいつの話も聞いてやら!」
だが、フライデーは何も答えない。そして、そのままこちらに向かってくる。
「何!?止める!『ゴッドハンドW!』」
突っ込んでくるんだったらそのまま止めて見せる。と思っていたのだが。
フライデーはその4本足で見事な跳躍を見せゴッドハンドWをかわしたのだ。
「うっそぉ!?」
身軽と聞いていたがここまでとは、重機が大ジャンプする姿なんて初めて見たぞ!?
「に、逃げた・・・?」
「ほら、ボサッとすんな。早く、追うぞ!」
『ナナシ、担いで!!』
頭を振り、意識を切り替えた後、万歳ポーズのイアスを担いで先行していったクレタを全速力で追った。
皆は閑話とか、IFの話とか読みたい?
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読みたーい!(特にヤンデレ)
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読みたーい!(ラブラブ!)
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読みたーい!(好感度測定器みたいなやつ)
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いや、読みたいのは本編だ!遅れてんぞ!
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作者さんの自由で!
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こんなアンケートする前に書け