軍事学校生徒のキヴォトス入りZ   作::REX

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長いように見えるだろ?殆ど戦闘描写なんだぜ?


3話 戦う理由

 

 

…あの後ヒフミを安全地帯トリニティ自治区の近くまで送り届けた俺は、自分が転移し目覚めた場所を調べてみたものの特に成果は無く、その頃には夜も更けていたため、その場で仮眠して1日を終えた。

 

その後、アビドス自治区について色々と調べ回ってみて分かったことをまとめておこうと思う。

 

・借金が9億ある

・最近"先生"なる存在が借金等の問題解決に向けて動き出した

・ショットガンに盾を持った超前衛が1人、AR(アサルトライフル)持ちの中前衛が2人、ガトリング持ちの後衛が1人、オペ等の支援が1人の全校生徒5人

 

 

この中で俺が主に相手するのはショットガン持ちの子か、ARの子2人のうちどちらかだろう。…正直、銃社会と聞いて中々警戒していたものの、スケバン共のレベルなら何十人来ても無傷で制圧出来る自信はある。が、相手はヘルメット団なる存在からの襲撃を5人…正確には"先生"の指揮込みだが…とはいえ追い返しているのだから、スケバン共と同じようにはいかないだろう。…俺の()()は前に出て戦う事では無いんだがな…

 

 

と、そんな事を考えている内に便利屋の事務所に着いてしまった。まだ約束の時間にはなっていないが…まあ、早いに越したことは無いだろう。なんて考えながらインターホンを鳴らす。

 

 

「昨日依頼を受けた一だ「あ!オウちゃん?いいよー!入って入ってー!」お?おう?」

 

 

早く着いて申し訳ない…と言葉を続けようとしたのだが、それを遮るように…浅黄だったか?が急かすように入室を促す。言われるがままに入ると…

 

 

「うぅ〜!」

 

「ハァ…」

 

「あわわ…!」

 

 

酷く悩んでいる陸八魔と呆れる鬼方、オロオロする伊草…と、短い付き合いながら『便利屋らしい』と思わせる光景が広がっていた。

 

 

「…浅黄よ、これはどうしたんだ?」

 

「えーっとねー…」

 

 

そうして語られたのは便利屋の痴態とアビドス…柴関ラーメンの徳…だろうか。要はアビドスから情を頂戴しながらアビドス攻めます、恩を仇で返すのに陸八魔は心を痛めています…って事だろう。…昨日誰もが恐れるアウトロー集団とか言ってなかったか?向いてねぇぞたぶん

 

 

「じゃあ、依頼は中止か?」

 

「ううん、依頼は受けるよ。社長も覚悟決まったみたいだし。」

 

 

鬼方に言われて見てみれば、そこには確かに覚悟を決めた陸八魔の姿が。

 

 

「いいのか?恩があるんだろ?」

 

「良くは無いわ。でも、私達は便利屋68。受けた依頼はキチンと熟すわ。恩だ何だなんてものは"私"の感情であって"便利屋"には関係ないもの。」

 

 

そう、堂々と言われては先の考えも改めたくなる。一個人の感情を殺し、会社としてのポリシーや在り方を貫く。なるほどアウトローを自称するだけはあるかと納得。…これだけの人(鬼方、浅黄、伊草)が付き従うのも頷けるというものか。思わず口角が上がるのを感じながらも、俺は提案をする。

 

 

「アビドスについて、多少調べてきた事がある。作戦の確認ついでに共有しておこう。」

 

 

そうして、作戦会議が始まった。

 

 

 

 

 

_____________________________________________

 

 

 

 

『前方に傭兵を率いている集団を確認!』

 

 

ここ、アビドスの校舎に大量の傭兵を率いた集団が近づいてきている。そんな知らせを聞いて私…"先生"はアビドスの皆と共に校庭に出ていた。

そしてアヤネの言葉通り、傭兵を率いているであろう5()()が姿を見せる。ソレは、昼間柴関ラーメンで出会った4人組と…ヘイローを持っていない男の子。身長は高く、距離があってよく見えないが顔は中々強面だ。…というか、私以外のヘイローの無い男の子なんてコッチに来て初めて見たな。

 

 

「皆、ヘイローを持っていない子がいる。私と同じで銃弾一発が致命傷のハズだ。誤射してしまわないように注意するんだよ。」

 

「わぁ!私、ヘイローを持っていない男の子なんて初めて見ました〜☆」

 

「うへ〜だったら速攻で気絶させて退けなきゃね〜」

 

「うん。くれぐれも気をつけてね。」

 

 

どうしてヘイローも無いのに戦っているのかは分からないが、いつ大怪我するか分かったものじゃない。そんな事、"先生"として到底見過ごせる話では無かった。…この戦いが終わったら、事情を聞く必要があるだろう。

 

 

「全員、突撃〜!」

 

 

見れば、セリカと言い合っていた赤髪の子…陸八魔アルが突撃の命令を出していたため、こちらも冷静に指示を出す。

 

 

「ホシノは前へ、なるべく敵のど真ん中で暴れてくれ!

ノノミはバラついたり浮いた敵を片っ端から撃っていって!シロコとセリカは纏まってる子を撃破しつつ、ノノミに近づく子の対処!アヤネはホシノを中心にドローンで援護を!」

 

『「「「「了解!」」」」』

 

 

 

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戦闘は、私達が有利に進んでいた。

元より私達アビドスは襲撃される事があったりしたため結構強いのだ。そこに先生の指揮が加わればこうなるのは必然であった。

そんな事を前で暴れながらも考えるくらいに余裕があったのだが、そんな時にソレは起きた。

 

 

「…ッ!」

 

 

突然飛来する物体。その正体を見た瞬間私は盾で撃ち返そうとするが、それより早く物体を撃ち抜かれてしまう。瞬間広がる煙。そう、飛来した物体はスモークグレネードであった。どうやらコレは傭兵にも知らされていなかった様で全員動きが鈍くなっている。

 

 

「…!ゴホッゴホッ!」

 

 

スモークには何かが混ぜられていたらしく、咳き込んで隙が出来てしまう。と、そこに後ろから物音が。焦った私は振り向きながらショットガンを構え…目の前を極光が包んだ。

 

 

「チッ!」

 

 

やられた。振り向いた先にあったのは閃光弾だったらしい。私はまんまと罠に嵌まったという事になる。そもそも、閃光弾やスモークなんて使われる事が無いから失念していた。

 

 

『ホシノ!一旦後退だ!そのスモークは範囲が広くない!近づく敵の対処は私が指示する!』

 

「…了解」

 

インカムから先生の声が聞こえる。このスモークの範囲が狭いのはいい情報だ。先生の指示に従い、薙ぎ倒してきた傭兵を避けながら校舎の方へ向かい…

 

 

「……ッ!?」

 

 

足元が、爆発した。

 

 

 

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お、浅黄から貰った地雷は上手くあたったらしいな。正直期待していなかったが、当たったのなら畳々だろう。

やった事としては、グレネード持たせた傭兵Aと閃光弾持たせた傭兵Bを用意して突撃してもらい、倒された後に起爆きてもらうといった感じだ。唯一気を失うのだけが懸念だったが、ハナから倒されたフリして定時までサボるつもりだったらしいため慣れているのだろう。地雷も同じで傭兵C〜J程には犠牲になってもらった。…まぁ、なるべく威力を抑えたくてモノを貰ったから死んではないハズだ。

 

 

「ホシノ先輩ッ!…っ!?」

 

 

本命はコッチだ。前衛を失った動揺を突き、AR組のどちらかを倒す。能力を()()()()全開にし、見るからにツンデレな猫耳ツインテールに向けてベレッタを3発発砲。…が、やはり避けられる。まあ、距離がある上にあまりバラけさせずに撃ったのだから当たり前なのだが。…正直、銃弾を避けるくらい訳無い。それこそヘイローを持っていない俺が、()()()使()()()()()()()()相手の目線と銃口で狙いを割り出せるし、後はタイミングだけだ。

 

 

「うっそでしょ!?」

 

 

放たれる弾丸を、距離を詰めながらブレードで弾く俺を見て、ツインテが驚愕する。…()()()使()()()()()()、銃弾が目で追えてしまうためこんな人外まがいな事も出来てしまうのだ。

 

 

「ちょっ、来るなぁ!」

 

 

こちらもやはりというか何というか、銃での戦闘に慣れているものの超至近距離での戦闘は慣れていないのだろう。対応の甘い。…再び能力を意識する。()()()()()()()を身体が許す限り外し、展開したバタフライナイフを左手で投げる。この時点でツインテとの距離は5m無い。

今度は先の銃弾のように避けられる事なく、バタフライナイフは狙い通りツインテの右腕に当たり…深く刺さる事なく地に落ちた。…冗談だろ?キヴォトス人でも普通に手を切るって鬼方から聞いたんだが…まさか、そもそも刃が違うのか?しかしこれは不味い、バタフライナイフとブレードから攻撃力が失われてしまった。

 

 

「セリカッ!」

 

 

と、そこでAR組の片割れからのカバーが入る。遠慮がちに足に向けて放たれた弾丸を、後ろに跳び避けながら牽制にベレッタをバラ撒く。…いいタイミングで入ってきたな?成功の裏にはいつも油断があるもので…いや、今回の場合狙い通りに行った上で想定外の事が起こったのだが。ともかくこれで2体1の構図だ。

見れば先のショットガンロリも体勢を立て直し再び暴れている。…地雷食らった割に元気過ぎたろう。しかし、こちらに2人来た分あちらの負担は大きいようでロリの体力はともかく、弾薬が持たないだろう。それに、そろそろ()()()が投入される。そうなればあの子の相手をしつつ周りの雑魚も相手にする事になる。概ね、想定通りだろう。

 

 

「…セリカ、怪我は?」

 

「大丈夫みたい…ナイフなんて投げられてびっくりしたけど、刃こぼれしてたのか殆ど切れなかったから!」

 

「たわけ、刃こぼれを確認しん間抜けが居るか。」

 

 

突然声を出した俺にAR組の2人は僅かに目を見開き、どういう訳か会話を試みてくる様だ。…こっちとしては2人を足止め出来るから好都合なんだが…何が目的だ?

すると、あちらのインカムから男の声が聞こえてくる。…これは"先生"の声か?

 

 

「貴方がかの有名な"先生"か?」

 

『うん、初めましてだね。それで…君は?』

 

「俺は一桜我、所属等は無い。」

 

『所属が無い…?学校にも通っていないという事かい?』

 

「そうなる。…というか、諸事情で金も戸籍も無いんだ。通いたくとも通えんよ。」

 

『それは…その、不躾だったね。気を悪くしたのなら謝るよ。』

 

「…あぁ、いや、気にしないでくれ。」

 

 

なんだかすごく悪い事を聞いたみたいな雰囲気が…AR組の2人も気不味そう、というか申し訳なさそうにしている。…こういう言い方をすればあまり突っ込まれんとは思ったが…これはこれで居心地が悪いな?

 

 

『…それが、戦う理由かい?』

 

「そうだな…まぁ、それも一つだ。依頼を受けて金を貰う。そうして日銭を稼ぐ。当然だろう?」

 

『…この学校の事情については、知っているのかい?』

 

「借金があるんだろう?9億だったか。」

 

『何も、感じ無いのかい?』

 

 

なるほど、説得か。…しかし、うぅむ…

 

 

「…先生。俺は、そんなに分かりやすかったか?」

 

『私は先生だからね、生徒の顔色くらい読み取れないと。』

 

「…」

 

 

陸八魔といい、ヒフミといい、キヴォトス光属性の人多過ぎじゃね?

 

 

「正直思うところはあるさ。不快かも知れんが同情すらすし、出来る事なら手を引きたい…と、思わないでもない。」

 

『だったら…!』

 

「しかしだ、先生よ。一度請け負った仕事を一時の感情で投げ出す等、大人のやる事では無いだろう?」

 

『君は、まだその責任を負わなくてもいいんだよ?』

 

「それは違うぞ先生。いずれ大人になる子供として、責任を負うのは必要な事だ。それに…」

 

『それに?』

 

「先程感情の話をしておいてなんだがな、個人的に陸八魔には恩がある。俺の信条的にも、裏切るような事はしたく無いのだよ。」

 

 

俺の言葉に、AR組2人から微かに動揺する気配。どうやら俺は、血も涙もない野郎…は言い過ぎかもだが、人の心が無いやつくらいには思われていたらしい。…悲しいね、バナナ味。

 

 

「どうだ?納得のいく回答だっただろうか?」

 

『君は…うん。納得も出来たし、安心したよ。』

 

「安心?」

 

『うん。もし環境や境遇的に考え方が偏っていたりしたら…と思ったけど、根が真っ直ぐでとても義理堅い子…そう分かっただけで安心さ。もちろん、他にも言いたい事はあるけど…』

 

 

ちらりと戦場のど真ん中に視線を向ければ、ショットガンロリは相変わらず暴れ散らかしてはいたものの、流石に消耗が見受けられる。対してこちら側も似たようなモノで、動ける傭兵も半数を切っていた。…まぁ、まだ()()()を出していないしこちらは余力があるが、油断は出来ないだろう。

 

 

「あぁ、あちら(ショットガンロリ)の方は…そろそろ不味いかもな?」

 

『退いては…くれないよね。』

 

「愚問だな。」

 

『セリカ、シロコ。』

 

「ん、貴方の考えは分かったけど私達にも事情がある。」

 

「シロコ先輩の言う通りよ!先生、指示を頂戴!」

 

やる気満々、といった所か。2体1に先生の指揮…未知数な所ではあるが…

 

「負ける気がしないな。」

 

 

第2ラウンド開始!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、作者は銃とかが絡む戦闘描写を長く書く性癖があるので当分お付き合い下さい。…とはいえこっからは早いはずです。…たぶん。

ホルスについては臨戦じゃない+慣れていない戦い方された+先生の指揮によってできた余裕(油断)です。異論ある方いらっしゃると思われますが私の中ではこんなもんです。

ついでに、現時点で桜我君が使った能力の効果をば。

・身体能力強化
・???   

はい。【???】については明確に描写してないところです。オリ主の能力引っ張り過ぎだろ!って思う方いらっしゃると思いますが、説明がどうしても長くなるのでご了承下さいませ




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