仮面ライダー鎧武~アナザー・エンド~   作:榛野 春音

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フルーツ合戦

 

インベスが学校を襲撃した翌日。

 

メグミが臨時用の教室に入ると、マイ達が走りよってきた。

「メグ!大変!」

マイはそう言ってメグミの手を取り、黒板の方へと連れて行く。

クラスメイト達もそれに合わせて黒板の方に体を向ける。

 

黒板には、一枚の紙が貼り付けてある。

そこには、こう書かれていた。

「果たし状! ガイムこと剣山恵嬢。我々ナッツライダー同盟と勝負されたし!場所は、街のストリートダンス場。時間は今日中!来ない場合、ペコくんがどうなっても知らないぞ?」

と、マイが紙を読み上げる。

聞き終わった恵は、思わず聞き返す。

「マジ?」

すると、ザックがスマホの画面を見せてきた。

それは予想通り、サガラのネットニュースだった。

『Hello!沢芽city!大変なことになっちまったぜ!新たに登場した二人のアーマードライダーがガイムに決闘を挑むようだ!噂によると誰か人質がいるとかなんとか!!!!先程、ブラーボが挑戦したが二人のコンビネーションにメッタ撃ちにされちまったあ!』

興奮して喋るサガラの横でブラーボ対二人のアーマードライダーのハイライトが流れている。

「え?凰蓮先生行ったの?」

すると、マイが苦笑い気味に頷いた。

「ペコのボウヤ!待っておいで!とか、言って出て行ったんだけどね・・・・」

恵は、腕組みして少し考える。

「呉島先生は?」

「今日は、市内の講演会に呼ばれてるらしい」

ザックが困ったような顔をする。

恵は更に聞いた。

「ペコはいつからいないの?」

マイが答える。

「さっきまでいたんだけど、校内に入ったあたりで居なくなったの・・・・」

すると、クラスメートの茨戸リョウジが静かな声で言った。

「なら、犯人のライダー二人はうちの生徒だね。それか、うちの生徒に共犯者がいたか・・・・」

冷静な物言いに皆が頷いた。

ザックが声を呟く。

「どうする?」

その言葉にクラス全体が静まり返る。

皆の視線が自分に集まるのが分かる。

メグミは、深く息を吐くと言った。

「わかったわ。私行くよ!ちゃんとペコを連れて帰ってくる!」

 

 

 

×××

 

 

 

マイと一部の友達には危険だと言って止められたが、かと言ってペコを見捨てる訳にも行かない。

メグミは、マイとザックと共に街のストリートダンス場に向かった。

学校を抜け出してきたことが少し後ろめたいが、今更どうとでもなるという思いがそれを押し殺す。

 

 

ダンス場についたメグミ達は、そこにいた二人の男子と対峙した。

「来たかガイム!」

そう言うのは、隣の二組の初瀬だった。

「待ちくたびれたよ」

初瀬の隣でクールにメガネを押し上げる茶髪も同じく二組の城乃内だ。

メグミは、一歩前に出た。

「ちゃんと来たわ。ペコを返して!!」

すると、二人はニヤリと笑った。

「返して欲しかったら力ずくで居場所を聞くんだな!」

初瀬は、そう言って背のあたりから戦国ドライバーを取り出した。

城乃内もその手に戦国ドライバーを握っている。

二人は、それを腰に装置し叫んだ。

「「変身!」」

二人の取り出したロックシードが開錠される。

《ドングリ》

《マツボックリ》

初瀬の頭上にマツボックリ、城乃内の頭上にドングリのアーマーパーツが出現した。

《《LOCKON!》》

二人はニヤリと笑うとカッティングブレードをスラッシュした。

《ソイヤッ!》

《COMEON!》

アーマーパーツが降下し、展開する。

《マツボックリアームズ! 一撃!IN THE SHADOW!》

《ドングリアームズ! NEVER GIVE UP!!》

変身完了した二人が武器を構える。

メグミ達が後退ると、二人のアーマードライダーはいきなり襲いかかってきた。

 

ザックが素早く、メグミとマイをかばって前に出る。

「ザック!!」

マイが悲鳴を上げる。

初瀬の持つ槍がザックに振り下ろされる。

 

その時、

 

どこからか銃撃が飛来し初瀬の槍を弾いた。

「なっ!?」

初瀬が驚いて後退り辺りを見回す。

城乃内もキョロキョロとする。

 

すると、

《メロンアームズ! 天下御免!》

ダンス場の上にある通りから電子音声が響く。

そして、

「はぁ!!!」

通りから、呉島ことアーマードライダー斬月が飛び降りて来た。

斬月は、メグミ達の前に立つと二人のライダーに無双セイバーを向ける。

「生徒を傷つけることは許さん!!!」

それを聞いて城乃内が笑う。

「来たな!呉島の先公め!!凰蓮みたく返り討ちにしてやる!」

そして、初瀬と城乃内が飛び出した。

それに合わせて斬月も無双セイバーを振り上げて駆け出した。

両者が接触する。

先制したのは、斬月だ。

初瀬に斬りかかるフリをして飛び上がるがそのまま二人に無双セイバーのショットを浴びせる。

「ぐあっ!」

「うわっ!」

二人が転がる。しかし、直ぐに立ち上がると斬りかかってきた斬月の無双セイバーを城乃内がハンマーで弾く。そして、のけぞった斬月に初瀬が槍で突きを入れる。

「うおっ!!」

斬月がよろめいた。

そこに今度は城乃内がハンマー攻撃を加える。

一撃目は直撃したが、二発目はメロンシールドで受け止めた。

城乃内を押し返した斬月は、二人と距離を置いた。

 

 

 

 

 

 

 

暫く打ち合いが続くが、人数的に斬月が微かに不利に見える。

「二人共!下がってて!」

メグミは、そう言って戦国ドライバーを装着しロックシードを開錠した。

《オレンジ》

ロックシードをドライバーにセットする。

《LOCKON!》

ポーズを取って叫ぶ。

「変身!」

カッティングブレードをスラッシュするなり、メグミはアーマードライダー達に向かって駆け出した。

《ソイヤッ! オレンジアームズ! 花道オンステージ!!!》

走るメグミにオレンジのアーマーパーツが降下し展開する。

ガイムに変身したメグミはダイダイマル片手に叫んだ。

「ここからは!私のステージだ!!!」

メグミは、初瀬に一撃を加え、反転した勢いを利用して城乃内を横斬りする。

「うおっ!!」

「うがっ!!」

二人が吹き飛ぶ。

メグミはダイダイマルを構え直して二人と距離を取る。

その横に斬月が並ぶ。

「先生。どうして?講演会じゃ?」

「いや。そうなんだが、先ほどサガラの番組をたまたま目にしてな」

すると、

前方にいる初瀬と城乃内が立ち上がる。

「やっと闘う気になったか!!」

「よくもやったな!」

メグミは、手を振る。

「悪いのそっちだし」

斬月が言った。

「そろそろペコの居場所を吐け!こんなことして只で済むと思うなよ!」

「へっ!ただの喧嘩に大人が混じるんじゃねぇよ!!」

初瀬が怒鳴り、再び飛び出そうとした。

 

が、

突然に新しい声がした。

 

「面白そうなことしてるじゃん・・・・俺も混ぜてよ・・・・」

 

ゾッとするような声に全員が声のした方を見る。

 

そこには、一人の少年がいた。

それを見てザックが呟いた。

「海堂・・・・」

メグミも少し驚いた。

 

海堂ヨシキ。

メグミ達と同じ中学校で超のつく危険人物だ。

不登校で、時々しか学校に来ないヤツ。

喧嘩が強い。というよりも殺しにかかってくるレベルだ。今まで、襲われた人で一番の軽傷が左腕右足間接部の完全骨粉砕。何度も警察に補導されている。そして、その警官すらも病院送りにしたとか・・・・

 

城乃内と初瀬すら、恐怖し絶句する。

斬月がメグミに言った。

「誰だ?」

「殺人者級の危険児というのが、・・・・適切かと」

 

その時、海堂が再び言った。

「ねぇ。混ぜてよ・・・・」

そして、上着を脱ぎ捨てた。

「え!?」

メグミが思わず声を漏らした。

 

上着を脱いだ海堂の腰には、戦国ドライバーが装着されていたのだ。

海堂が目を見開き、不気味な笑みを浮かべた。

 

「変身」

《バナーナ》

ポケットから取り出されたロックシードが開錠され、海堂の頭上にバナナのアーマーパーツが出現した。

海堂は、おもむろにロックシードをドライバーにセットし直ぐにカッティングブレードをスラッシュした。

《LOCKON!》

《COMEON! バナーナアームズ! NIGHT OF SPEAR!!!》

 

変身した海堂が呟いた。

 

「さぁ・・・・遊ぼうよ・・・・・・」

 

 

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