女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
第1話 ひょっとして俺だけ置いて行かれてる?
人間、いつまでも子供のままではいられないんだな。
それをさ……
「ユズ、おめでとう!」
「ユズ、綺麗だよ!」
……高校時代からの親友のススムとソデコの結婚式に呼ばれたとき、招待客の席で。
花婿花嫁衣裳の2人に拍手しながらつくづく思った。
ああ、ソデコってのは
この結婚式の主役の1人の、元・
俺が考えた。
だって名前の字が
だから。
本人は気に入って無くて、本名がそうなんだと誤解されて迷惑だとキレられていたんだが。
そんなソデコが、同じ親友のススムと結婚した。
まあ、なんとなくこの結末は予想してはいたけどさ。
……あのときから、そうだったもんなぁ。
3年前の東京封鎖事件の、初日の晩。
ススムとソデコのやつ、深夜の青山墓地でセックスしてやがったもんな。
この先死ぬかもしれないから、思い残すことないように今やっとこう、とか言って。
俺はまあ、そっとしておこう……と気づかないふりをしてたけど。
正直、複雑なものがあった。
なんか俺だけ置いていかれたような……
東京封鎖。
それは、3年前に起きた国家滅亡が危惧されたレベルの大事件で。
簡単に言うと、1週間もの間……東京が日本から隔離され、無法状態になったんだ。
それはまあ、酷かった。
普通の地震や災害でそうなったなら、多分大丈夫だったんだけど。
この国に住む人々は、伝統的にどんな状況になっても明日を信じているので、秩序を失わない傾向にあるからな。
その場合は大人しく、1週間救助が来るまで待ち続けたと思う。
でも、東京封鎖は違ったんだ。
起きたのは、悪魔の出現。
東京23区の中に、悪魔と呼ばれる化け物どもが出現するようになったんだ。
悪魔とは、神話や伝説の中に登場する怪物や神々、歴史に名を遺した英雄たちを指す言葉。
そんなものが、突然東京に出現した。
要は……事件発生時に東京23区に居た人々が、そんな怪物たちが闊歩する超危険地帯に1週間もの間、閉じ込められるハメになったんだよ。
さすがにこれは、この国の住人でも理性を失わずにいることが難しかったんだな。
おまけに、武器まで投げ込まれたからな……COMPっていう、とても恐ろしい武器が。
でもま、それがあったから俺たちは死なずに済み。
こうして俺たちはのんきに結婚式を挙げていられるんだけどさ……
そしてそれが今の俺たちに繋がる結果を生んだとも言えるわけで……
とまあ、そんな感じで……
俺はグダグダこの結婚式で思ったことを独白した。
俺の名は
仲間はアツロウって呼ぶ。
職業は国家公務員の20才。
国家悪魔召喚士という名の、特殊な国家公務員だ。
次回、主人公周りの説明。