女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
俺たちは大水槽に侵入する。
女神アンピトリテを召喚し、水の中へ。
女神アンピトリテ……
海の魔神ポセイドンの正妻。
その姿は、青く長い髪と青い眼を持つ美女。
ギリシャ神話の神々が身に着けているヒラヒラした布のような衣装を身に着けて。
その騎獣として、大きなイルカに腰掛けている。
彼女が発生させた球形の結界内で守られて、俺たちは大水槽に入って行った。
「これが仕事じゃ無ければ最高なんですけどね……」
女神の騎獣に相乗りし、女神が生み出した結界に包まれながら、ゆっくりと水槽の中を降りていく。
結界の外を泳いでいく魚群。
すごい迫力だった。
魚の群れが傍を行き過ぎていく。
あれは何だ……?
イワシか?
「アジだと思います」
俺の呟きにライドウさんの言葉。
アジか……
美味しそうだな。
そして優雅に泳ぐイトマキエイ。
マンタって言うんだっけ。
すごいな。齧り付きで見れるなんて。
次に目にしたのはマンボウ。
虚弱体質ですぐに死ぬって話だけど、実際のところはどうなのかね?
しかし動きは緩慢で、これで生きて行けるのかって思えるな。
最後に目にしたのはジンベエザメ。
……でっかいな。
これでプランクトンを食べて生きているんだよね?
10メートルを超えるその姿は、やはり迫力があった。
そんな様々な魚たちの間を潜り抜け
そしてついに俺たちは……大水槽の底に辿り着いた。
大水槽の底に誰かいる……
それは黄金色の三叉の矛を持つ、堂々とした男性。
逞しく、水色の立派な髭を生やしていて。
髭と同じ色の、獅子のように伸び放題の髪を持ってる。
身長は2メートルを大きく超え、衣装として腰に
そのガチガチ筋肉の身体を見せつけていた。
……こいつが……ポセイドン。
その海の魔神の発する神気に気圧されそうになったけど。
俺はそこでグッと踏み止まり。
俺たちにポセイドンが気づく前に、豊玉姫に与えられた神宝の使用を決断した。
リュックから白い珠……
その瞬間……
白い珠は輝いて、渦を巻いて大水槽内の海水を飲み込み始めた。
結界の外の様子が、まるで嵐のように荒れ狂う。
その勢いで外の様子がまるで見えない。
そして嵐が収まったとき。
大水槽内の海水は……魚たちを含めて綺麗さっぱり消え失せていた。
俺たちは海水が完全に消失した海遊館の大水槽底部に降り立った。
結界を解除し、俺とライドウさんは2人イルカから降りて。
目の前の堂々とした巨漢と対峙する。
「……我に挑むために姑息な真似を……!」
俺が
そして自分の妻の女神を味方に引き連れて来たこと。
そういう搦め手を使って来たことに対する苛立ちを憎々し気に口にする海の魔神。
「アナタ、何を引き換えにここにいらっしゃるのか存じ上げませんが、私はあなたの手助けは致しませんよ?」
ニコニコしながらアンピトリテはポセイドンに語り掛けた。
「……ちょうどいいです。アナタには色々言いたいことありますし、闘争の中で語り合いましょうか?」
そう口にする女神の目は笑ってないように見えた。
……相当やってるもんな。ポセイドンは。
ゼウスに負けて無いというか……
デバフ掛けまくってた上で挑むポセイドン戦。
読んでいただき感謝です。
ここまでの物語が面白いと思って下さった方、是非評価をお願い致します。
(反響を実感できるのは書き手の喜びです)