女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
13時。
午後1時だ。
俺たちは大阪城天守閣の前に居た。
背後の大阪城の敷地内では、現在合戦が起きている。
ワーワーという鬨の声が聞こえる。
空を舞う天使たちが、霊体の鎧武者や足軽たちと戦闘状態に入ってるんだ。
……豊臣秀吉が動いてくれたらしい。
で、俺たちは……
ハニエルとカズフェルから奪い取ったメシア服を着て、敷地内を突っ切った。
天使たちは霊体秀吉軍との合戦に忙しい中、おそらく仲間であるはずのメシア教徒のメシア服を着てるヤツを見掛けても。
そのチェックをする余裕までは無かったのか。
俺たちはノーチェックでここまで来れた。
俺はライドウさんと顔を見合わせ、頷き合って大阪城に入り。
メシア服を脱ぎ捨てて変装を解き、展望台を目指す。
……おそらく、ここを支配している悪魔はそこに居るはず。
「アツロウさん」
そして階段を上り、展望台に向かっているとき。
俺の隣で階段を上るライドウさんが、俺に言葉を掛ける。
「何ですか?」
俺が視線を向けずに言葉を返すと。
「……一緒に来てくれて、ありがとうございます」
いきなり、お礼を言われる。
突然だな。
「いや、仕事ですし」
「でも、アツロウさんがいないと、ここまで使命を果たしていくことができなかったかもしれません」
階段を上りながら、思う。
大阪城天守閣の階段は、鉄筋製で風情が無いんだよな。
木製で作れやと思う。
……そんなことを考えて、俺は平静を保った。
ここから先は、何が待ってるか分からないんだし。
ドキドキしている余裕は無いはずだ。
そして天守閣展望台……8階に到着した。
中には……白い法衣を身に着けた若い男が居た。
頭には縦に長い白い司祭風帽子を被った高位神官風の男だ。
その顔つきは整っていて、美青年で良いと思う。
この人
……人間にしか見えないけど……
その異様な風体……この状況……
そこに
「あなたが大阪城を守護する悪魔ですか?」
展望台に踏み込んだライドウさんの言葉。
若い男はこちらに視線を向け
「……悪魔?」
その目は……穏やかだったけど。
酷く冷たかった。
こっちを見下しているとか、そういうのじゃない。
見捨てている。
諦めている。
そう形容するのが一番適当な、そんな目だった。
「……他2つの結界の要の消失を感じましたが、あなたたちの仕業なのですか?」
そう問いをぶつけてきた。
俺たちは
「そうだよ」
誤魔化すことに意味はない。
即座に認める。
すると……
「なるほど」
その若い男は
怒りの表情を浮かべるでもなく、嘲る表情を浮かべるでもなく。
ただ、淡々と
「神の計画を邪魔する邪なる存在なのですね。あなたたちは」
その表情。
口調。
そこに驕りや侮蔑は感じられなかった。
まるで……
「正義無き力が向かう先は、強大な混沌……悪しかありません」
悪いのはこっちなのかもしれない。
意識を強く持たないと、そう錯覚して思いかねないその姿。
「それが理解できないとは……悲しいですね。しかし、だからといって悪を滅さないわけにはいかないのです」
「それはこちらも同じです」
だけど、ライドウさんの声は揺らいでいない。
国に仕える悪魔召喚士としての矜持は揺るがない。
「あなたが誰なのか全く分かりませんが、私たちはあなたを排除します!」
そう宣言し。
そしてライドウさんは封魔管を取り出し、開封したんだ。
まあ、ロウヒーローです。
種族は「魔人」
名乗らせようが無いのでこっちに書きます。
ヨシオなんて言っても分からんしな。
本作を読んでいただき感謝です。
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