女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後   作:XX(旧山川海のすけ)

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容疑者出現


第11話 現れた敵

「……お前がここ最近の殺人事件の犯人か?」

 

 俺は証明COMPをジーンズのポケットから引っ張り出し。

 開いてブラインドタッチで悪魔召喚作業に入りつつ、最後の確認をする。

 

 事を起こしてからでは遅いからな。

 

 気配だけど、ライドウさんも戦闘体勢に入ろうとしていることには気づいた。

 

 ……同じことを考えているみたいだ。

 

 僅かな動きも見逃さない。

 その意識で見据えていく。

 

 すると男は

 俺を理解不能なレベルの憎悪が乗った目で睨みつつ

 

「俺はさぁ、明らかに自分より劣る男がイイ女を連れているのが我慢ならないんだよね」

 

 そんなことを言い出した。

 

 ……何言ってんだこいつ?

 

 俺は別に自分がずば抜けて優秀で、魅力的な男だとは思って無いけどさ。

 

 ……いくらなんでも、目の前のコイツよりはマシだろ。

 そう思っていた。悪いけどな。

 

 明らかに人生失敗してる奴じゃないか。こいつ。

 

 容姿で判断するのかと言われるかもしれないが、モノには限度がある。

 

 ここまで行ったら、されても仕方がない。

 路上生活者であると言われても納得できるレベルだ。

 

「……だから?」

 

 言い返す気は起きなかった。

 そんなことよりコイツの正体だ。

 

 果たしてコイツは連続殺人の犯人で……

 

 両面宿儺の転生体の片割れなのか?

 

 だけど。

 男は俺のそんな言葉を無視して、自分の勝手な想いを喋り出す。

 

 それはこんな内容だった。

 

「イイ女がサトミタダシに居るなと思ったら、そいつの男が軽そうなカス男じゃないか……幻滅するわ。こんなのにヤらせてんのかよ。これだからクサレ●〇コは」

 

 そう言いながら。

 男はジャージズボンのポケットからスマホを取り出し、両手を使って操作を始めた。

 

 両手が塞がっているな。

 

 だけど……

 

 俺は男の言葉に怒りを覚え、その隙を見逃してしまった。

 

 ……ライドウさんに下劣な言葉をぶつけ、そして理不尽に侮辱した。

 許せないと思った。

 

 だから

 

 テメエふざけるなクズが!

 

 そう言おうと思ったんだ。

 

 だけど

 

「……木原さんに何を言ってるんですか?」

 

 その前に。

 

 ライドウさんの底冷えする声が飛んだんだ。

 

 

 

 ……彼女は怒っていた。

 

 いや、怒ってくれたんだ。

 ……俺のために。

 

 彼女は言ってくれた。

 

「木原さんは、自分の苦しみを差し置いて、他人の苦しみを理解することができる立派な男の人ですよ……?」

 

 言って、リュックから何か紐のようなもの……いや、鞭を取り出したんだ。

 

 長さは2メートルくらいある、黒い鞭。

 ちょっとだけ、ギョッとした。

 

 鞭……!?

 何で鞭……?

 

 だけど男には何も響かず。

 

「ハァ? お前らクサレ●〇コに何が分かるの?」

 

 小馬鹿にした声で、スマホを弄りながら、男。

 

 その次の瞬間だった。

 

 男の足元に、2つの魔法陣が光と共に出現し。

 そこに2体の悪魔が召喚されたのは。

 

 1体は闇の悪魔と形容したい、死を強く意識される悪魔だった。

 

 顔面は馬で、身体は人間の骸骨。

 頭に傘を被り、ねじ曲がった刃物を持っている。

 そして、手の爪は獣のそれだ。

 

 もう1体は大きな手鏡。

 

 紫色の手鏡で、鏡の部分に老婆の顔が映り込んでいた。

 

 ……こいつらは

 

「行け! クヴァンダ! 紫鏡! あの男をぶっ殺せ!」

 

 男は叫ぶ。

 

 それに対して

 

 俺も悪魔召喚にGOを出し。

 

 ライドウさんも悪魔召喚プログラムを使用したようだ。

 

 リュックサックを投げ出して。

 右手に鞭、左手に証明COMPを握りつつ。

 

 ……彼女も持ってたのか。

 証明COMP。

 

 彼女は右手の鞭で地面を殴り、証明COMPを左手のブラインドタッチで操作した。

 ……こう、強い言葉を放ちつつ。

 

「あなたのそのねじ曲がった汚れた認識を……全て正して差し上げます!」




次回、バトル
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