女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
第115話 祟り神復活
迎えのヘリは大阪城公園にやってきた。
降りて来るヘリコプターを迎え入れ。
乗り込み、飛び立つ。
……正直、ヘリを呼んだのは東京に帰還するまでのお金が掛かるのと、時間が掛かるのと。
あと、ここの大阪封鎖の結界内に入り込む際、何か異常が起きて役に立たなくなるかもしれないカードの類を持ってこなかったので。
単純に交通費が足りなくなる可能性を考えてのことなんだけど。
……ここから先も連続勤務になる可能性は正直考えてなかった。
風を巻き起こしながら、ヘリコプターが降りて来る。
そして大阪城公園の広場に降り立って
ドアが開いた。
「ライドウ様、木原様。お疲れ様です」
ヘリに乗り込んでいたスーツを着込んだ政府の人が俺たちを招き入れながら
「東京までこの資料を読み込んでおいてください」
厳しい表情で、数枚のA4の紙を渡して来たんだ。
ライドウさんの隣に座り。
渡された資料をじっくり読む。
斜め読みはできない。
多分、相当高密度の内容が予想できるから。
そして最後まで読んで……
「安徳帝は分かるんですが、
それだけ、訊いた。
するとライドウさんは
「H県の平崎市の民間伝承でしか存在しない、神武天皇の時代に生まれたとされる怨霊の名前です」
……ああ、そうなのか。
どうりで知らないわけだ。
そっか……多分相当危ない怨霊なんだろうな。
古事記にも日本書紀にも、その後の歴史書にも載ってない怨霊なんて。
危なすぎるから、自然消滅を願って公式記録から名前を消したのかもしれん。
語り継ぐ力もエネルギーになるらしいから。
ぶっちゃけると、日本に対する憎悪を持った祟り神が3体、同時に出現したらしい。
そしてそれぞれ、日本の霊的守護を崩壊させる破壊活動を開始したと書かれていた。
蘇った、降臨した3体は……
壇ノ浦から安徳帝。
平家物語に登場する悲劇の幼帝。
滅亡する平家と共に、神器を道連れに海に消えた人物だ。
知っての通り彼が海に消える際、平家はレプリカの草薙の剣を道連れにした。
祟り神として出現した彼は、それを所持していて。
本体同様の「全攻撃無効」と似た神力を発揮しているとのこと。
公式記録では、形代には神力は無いという話なんだが……。
平崎市の伊那瑠奈姫。
彼女については俺は良く知らないんだけど、彼女は出現した場所から、周辺地域を破壊しながら、ゆっくりと進行。
最終的に神武天皇陵を目指している疑いが強いとあった。
……まぁ、神武天皇の東征の時代の怨霊なら、納得ではあるけど。
そして飛騨に両面宿儺。
この文字を見たとき、俺は大きなショックを受けた。
両面宿儺の復活。
それは2人の転生体が融合して、人としての生を終わらせてしまったということだ。
あの少年……草間虎太郎君は、結局。
人としての幸せを、僅かでも味わう前にその人生を終わらせられてしまったのか……
護り切れなかった。
絶望に近いものを感じた。
……彼は誘拐されたと聞いた。
だから、他の2体もだけども……
確実に、意図的に両面宿儺を復活させた何者かが居る。
……絶対に許せない。
これは避けられない運命だったのかもしれないが、そいつはあの子の残り少ない人間としての人生を踏みにじりやがった。
この償いは、必ずさせてやる……!
俺は心からそう思った。
大人になると、子供が犠牲になる事件が許せなくなるしな。
特に彼は、これから親になるかもしれない立場に立ったわけだし。
本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。