女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
明くる日。
午前8時。
東京拘置所。
その奥に存在する悪魔関係者の収容区画。
並んでいるアクリルの壁で区切られた特殊牢。
そこに俺たち2人はとある人物を迎えにやって来ていた。
数多くの牢を通り過ぎ、目的の房を目指す。
「まさか、国がこんな決断を下すとは思いませんでしたよ」
「それだけ危機的状況だということです」
……そう。
俺たちはこれから1人の人物をここから連れて行く。
仮釈放を交換条件に、証明COMPを貸与し助力を願うんだ。
それは……
「アマネさん、またしばらく」
「……話は昨日の段階で通ってます」
元・翔門会巫女をしていた女性で。
法律的には法務大臣の処刑執行のサインはすでに出ていて、その執行を猶予されている状態。
そういう特別囚人。
彼女は地味な囚人服姿で、俺たちを立って待ち受けていた。
両手を揃えて、品よく。
そしてニコリと微笑みかける。
これから、仮釈放を賭けて、首に爆弾首輪をつけたまま任務にあたるというのに。
ヘリポート。
これから俺たちは京都に向かう。
飛騨に出現した両面宿儺は、歩いて移動して仁徳天皇陵を目指しているという見立てだ。
その予想される進行ルートで、必ず京都を通るので、そこを狙って討伐するんだ。
無論、ガチ戦闘はあり得ない。
搦め手は用意している。
そのために……2人のヒトを用意したんだよ。
1人は助っ人として九頭竜天音。
彼女はさっき、着替えてこの場に現れた。
その服装は、地味な囚人服から、赤いパーカーに、紺色のジーンズになってて。
そして首に紺色のマフラーを巻いていた。
マフラーは爆弾首輪を隠すためだね。
あまり見てて気持ちの良いものでは無いし。
結構若者らしいファッションに着替えているけど。
彼女の神々しさは、あまり損なわれているようには見えなかった。
そしてもう1人が……
「いらっしゃいました」
ライドウさんの声に俺の背筋が伸びる。
ライドウさんも直立不動になる。
……アマネさんも、それに倣った。
ヘリポートの奥から、こちらに複数の護衛を伴ってやって来る人影。
それは……
黒基調の、平安時代の役人風の衣装に身を包んだ男性。
この人は
限りなく本人に近い設定の、陛下の代役だ。
当然だが俺たちは全員頭を下げた。
その横を勅使の人は通り過ぎ、一番最初にヘリに乗る。
護衛の人はここまでで。
あとは俺たちが引き継ぐ。
……この人を京都の安井金比羅宮に連れて行き、任務完了まで守り抜くのが俺たちの仕事で。
それこそが、両面宿儺を討伐するための策なんだ。
なんで安井金比羅宮なのかは、あまりはっきり書かないです。
理由はまあ、大体分かりますよね?
本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。