女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後   作:XX(旧山川海のすけ)

117 / 133
第117話 対抗策2つ

 明くる日。

 

 午前8時。

 

 東京拘置所。

 その奥に存在する悪魔関係者の収容区画。

 

 並んでいるアクリルの壁で区切られた特殊牢。

 

 そこに俺たち2人はとある人物を迎えにやって来ていた。

 

 数多くの牢を通り過ぎ、目的の房を目指す。

 

「まさか、国がこんな決断を下すとは思いませんでしたよ」

 

「それだけ危機的状況だということです」

 

 ……そう。

 俺たちはこれから1人の人物をここから連れて行く。

 

 仮釈放を交換条件に、証明COMPを貸与し助力を願うんだ。

 

 それは……

 

「アマネさん、またしばらく」

 

「……話は昨日の段階で通ってます」

 

 九頭竜(くずりゅう)天音(あまね)

 元・翔門会巫女をしていた女性で。

 

 法律的には法務大臣の処刑執行のサインはすでに出ていて、その執行を猶予されている状態。

 そういう特別囚人。

 

 彼女は地味な囚人服姿で、俺たちを立って待ち受けていた。

 両手を揃えて、品よく。

 

 そしてニコリと微笑みかける。

 

 これから、仮釈放を賭けて、首に爆弾首輪をつけたまま任務にあたるというのに。

 

 

 

 ヘリポート。

 

 これから俺たちは京都に向かう。

 

 飛騨に出現した両面宿儺は、歩いて移動して仁徳天皇陵を目指しているという見立てだ。

 その予想される進行ルートで、必ず京都を通るので、そこを狙って討伐するんだ。

 

 無論、ガチ戦闘はあり得ない。

 搦め手は用意している。

 

 そのために……2人のヒトを用意したんだよ。

 

 1人は助っ人として九頭竜天音。

 

 彼女はさっき、着替えてこの場に現れた。

 その服装は、地味な囚人服から、赤いパーカーに、紺色のジーンズになってて。

 そして首に紺色のマフラーを巻いていた。

 

 マフラーは爆弾首輪を隠すためだね。

 あまり見てて気持ちの良いものでは無いし。

 

 結構若者らしいファッションに着替えているけど。

 彼女の神々しさは、あまり損なわれているようには見えなかった。

 

 そしてもう1人が……

 

「いらっしゃいました」

 

 ライドウさんの声に俺の背筋が伸びる。

 

 ライドウさんも直立不動になる。

 

 ……アマネさんも、それに倣った。

 

 ヘリポートの奥から、こちらに複数の護衛を伴ってやって来る人影。

 

 それは……

 黒基調の、平安時代の役人風の衣装に身を包んだ男性。

 

 この人は勅使(ちょくし)

 

 限りなく本人に近い設定の、陛下の代役だ。

 

 当然だが俺たちは全員頭を下げた。

 その横を勅使の人は通り過ぎ、一番最初にヘリに乗る。

 

 護衛の人はここまでで。

 あとは俺たちが引き継ぐ。

 

 ……この人を京都の安井金比羅宮に連れて行き、任務完了まで守り抜くのが俺たちの仕事で。

 それこそが、両面宿儺を討伐するための策なんだ。




なんで安井金比羅宮なのかは、あまりはっきり書かないです。
理由はまあ、大体分かりますよね?

本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。