女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
悪魔召喚プログラムとは、俺の師匠のナオヤさんが組んだプログラムで。
本来、複雑な儀式、呪文、供物など。
複雑な手順が要求される悪魔の召喚を、電子的にプログラム上の計算で再現し、誰でも簡単に行えるようにするプログラムだ。
俺の証明COMPにはそれがインストールされていて、俺が事前登録している契約悪魔……通称・仲魔を2体まで同時に召喚することができる。
俺がここで召喚したのは……
稲妻を身に纏った、機械の鳥。
そのデザインは、鷲。
霊鳥サンダーバード。
アメリカインディアンの伝説に登場する霊鳥だ。
鳴き声もあげず、羽ばたきホバリングする。
雷撃を扱うことに長け、素早い動きもその強みだ。
その羽ばたきで衝撃波を放つことも出来る。
そしてもう1体は……
目玉のついた、浮遊する大きな脳。
これは魔神オモイカネ。
日本神話に登場する知恵の神。
体力に劣るが、魔法を扱う能力に長け。
衝撃魔法、物理反射呪法、魔法封印……色々出来る。
あと、ほとんどの攻撃魔法を吸収してしまうのも特徴だ。
「アツロウよ。これはまた、不浄なものが相手だの」
召喚早々、オモイカネが俺に目の前に敵についてのコメントをつけてきた。
口も無いのに一体どこから話してるんだか。
まぁ、言ってることは同感だけどな……
俺は伝えないといけないことを言っておいた。
「情報を取らないといけないから、なるべく殺すな」
何であの男が悪魔召喚出来てるのかハッキリさせないといけないし。
問答無用で殺してしまうのは良くない。
あと、日本の警察は原則生け捕りが基本だしね。
俺の言葉に
「分かった。任せい」
オモイカネは、そう返して来た。
そしてライドウさんが召喚した仲魔たちは……
青白い毛並みにライオン並みの体躯。
尻尾が蛇の犬の魔物。
……メジャーどころだ。
俺でも知ってる。
これは魔獣ケルベロス。
ギリシャ神話に登場する地獄の番犬として、あまりにも有名な魔獣。
そしてライドウさんの隣で羽ばたき、ホバリングする鳥。
翼開長が2メートルに達しそうな、3本足の黒い鴉。
……コレもあまりにも有名な霊鳥。
ヤタガラスだ。
「ケルベロス、ヤタガラス。なるべく殺さないように。情報を取らないといけませんから」
ライドウさんは鞭を打ち鳴らしながら仲間に命令を出す。
2体の仲魔は、それぞれ雄叫びと、鳴き声を上げてそれを了承した。
「……何なんだ……? お前ら、何なんだ……!?」
男は明らかにビビっていた。
これから気に入らないカップルの、男の方を悪魔の力で嬲り殺しにして。
女の反応を楽しんで。
それに飽きたら女も殺す。
……そんなつもりだったんだろうけどな。
残念だったな。
俺たちはただ黙って狩られるだけの羊じゃ無いんだ!
「私たちは国家悪魔召喚士!」
ライドウさんが腹筋が働いている、通る声で名乗った。
国に仕える悪魔召喚士として、国を乱す犯罪者を捕縛する。
その意思が籠ってる。
「あなたの邪悪な振る舞いは今日が最後……」
そう言い放つライドウさんの目はとても冷たく……
強い意志が秘められてて。
「これまでの罪に震え……覚悟なさい!」
声高く、男を断罪する彼女の姿は。
俺にはとても、綺麗に見えた。
本格的にバトるのは次回か……