女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後   作:XX(旧山川海のすけ)

122 / 133
第122話 アズマ

 アズマの言葉に合わせて、ライドウさんとアマネさんが仲魔を召喚した。

 

 呼んだ仲魔は……

 

 ライドウさんは英雄ヨシツネと霊鳥ヤタガラス。

 アマネさんは神獣ペガサスと堕天使サルガタナス。

 

 俺は勅使の人を護るため、メシア教徒の襲撃者の銃撃の射線上にサンダーバードを置く。

 

 さぁ! いつでも来い!

 

 そのときだった。

 

 赤衣の音楽家・デイビットが演奏を開始したんだ。

 

 ……とても綺麗な音色……

 その音色を耳にしたとき。

 

 ガクッとやってきたんだ。

 

 ……睡魔が。

 

 マズ……

 

 デイビットの能力って、こういうものなのか……?

 

「そのまま眠ってしまえばいいでしょう」

 

 そこでアズマは

 

「あなたたち全員が寝てしまえば、そこで終了です」

 

 平然とした調子で、ペイルライダーの騎乗する灰色の馬に相乗りする。

 ……何でこいつは平気なんだ……?

 

 俺だけでなく

 

 他のメシア教徒襲撃者も

 

 ライドウさんも、アマネさんも。

 デイビットの演奏の影響を受けているのに。

 

 俺のそんな視線を受け

 

 アズマは言ったよ。

 

「私はずっと頑張って来たんだッ! この程度の睡眠音楽の影響を跳ね退けられるくらいになッ!」

 

 ……その顔に浮かんでいるのは。

 押さえきれない嫉妬と、憎しみ。

 

「そんな私が、特権階級を夢見て何が悪いッ!? 私はお前らと違って、ずっと耐えて、努力して来たんだぁぁぁッ!」

 

 ……自分の重ねて来た苦労と努力。そこで培われた精神力。

 それがこいつの自分の行動への自己正当化の原動力……

 

 なんだかそれが分かってしまった。

 

 こいつはやったことは最低だけど……

 人間としては相当なヤツだ。

 

 元々の能力が高いうえ、誘惑を跳ね除け、努力を惜しまなかったわけだから。

 でも、だからと言って……

 

 

 

 刀が風を切る音。

 

 英雄ヨシツネと、堕天使サルガタナスがデイビットに斬り掛っていく。

 演奏を止めさせないとまずいからだ。

 だがデイビットは演奏を止めずにその斬撃を回避しまくる。

 

 

 俺とライドウさん、アマネさんはほぼ行動不能。

 メシア教徒襲撃者たちはアズマ以外は眠りに落ちている。

 

 その場には、魔の音楽の影響を受けない悪魔たちと、規格外の忍耐力と精神力で耐え抜けてしまうアズマ以外、まともに活動できるものが居ない。

 

 アズマはペイルライダーの力で空中に逃げていき、そこにヤタガラスとサンダーバードが襲い掛かったんだけど……

 

 ペイルライダーは逃げに徹して、躱してしまっている。

 当然だろう……

 

 全員寝れば、そこで終わるんだもの。

 応戦する意味が無い。

 

 クッ……マズいなマジで。

 

 睡魔で回らない頭を回そうとするけど

 上手く行かない……

 

 そこに

 

「アツロウさん……」

 

 アマネさんの言葉。

 辛そうだった。

 彼女にも魔法の影響が出ている。

 

 だけど……そんな状態で彼女は、言った。

 

「……これからレミエルに私の身体の主導権を渡します。その間」

 

 アズマの意識を、私から逸らして下さい。




次回、主人公はどうするのか?

本作を読んでいただき感謝です。
続きが気になる、面白かった。
その場合は評価、お気に入り、コメント等を頂けますと嬉しいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。