女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
アズマの言葉に合わせて、ライドウさんとアマネさんが仲魔を召喚した。
呼んだ仲魔は……
ライドウさんは英雄ヨシツネと霊鳥ヤタガラス。
アマネさんは神獣ペガサスと堕天使サルガタナス。
俺は勅使の人を護るため、メシア教徒の襲撃者の銃撃の射線上にサンダーバードを置く。
さぁ! いつでも来い!
そのときだった。
赤衣の音楽家・デイビットが演奏を開始したんだ。
……とても綺麗な音色……
その音色を耳にしたとき。
ガクッとやってきたんだ。
……睡魔が。
マズ……
デイビットの能力って、こういうものなのか……?
「そのまま眠ってしまえばいいでしょう」
そこでアズマは
「あなたたち全員が寝てしまえば、そこで終了です」
平然とした調子で、ペイルライダーの騎乗する灰色の馬に相乗りする。
……何でこいつは平気なんだ……?
俺だけでなく
他のメシア教徒襲撃者も
ライドウさんも、アマネさんも。
デイビットの演奏の影響を受けているのに。
俺のそんな視線を受け
アズマは言ったよ。
「私はずっと頑張って来たんだッ! この程度の睡眠音楽の影響を跳ね退けられるくらいになッ!」
……その顔に浮かんでいるのは。
押さえきれない嫉妬と、憎しみ。
「そんな私が、特権階級を夢見て何が悪いッ!? 私はお前らと違って、ずっと耐えて、努力して来たんだぁぁぁッ!」
……自分の重ねて来た苦労と努力。そこで培われた精神力。
それがこいつの自分の行動への自己正当化の原動力……
なんだかそれが分かってしまった。
こいつはやったことは最低だけど……
人間としては相当なヤツだ。
元々の能力が高いうえ、誘惑を跳ね除け、努力を惜しまなかったわけだから。
でも、だからと言って……
刀が風を切る音。
英雄ヨシツネと、堕天使サルガタナスがデイビットに斬り掛っていく。
演奏を止めさせないとまずいからだ。
だがデイビットは演奏を止めずにその斬撃を回避しまくる。
俺とライドウさん、アマネさんはほぼ行動不能。
メシア教徒襲撃者たちはアズマ以外は眠りに落ちている。
その場には、魔の音楽の影響を受けない悪魔たちと、規格外の忍耐力と精神力で耐え抜けてしまうアズマ以外、まともに活動できるものが居ない。
アズマはペイルライダーの力で空中に逃げていき、そこにヤタガラスとサンダーバードが襲い掛かったんだけど……
ペイルライダーは逃げに徹して、躱してしまっている。
当然だろう……
全員寝れば、そこで終わるんだもの。
応戦する意味が無い。
クッ……マズいなマジで。
睡魔で回らない頭を回そうとするけど
上手く行かない……
そこに
「アツロウさん……」
アマネさんの言葉。
辛そうだった。
彼女にも魔法の影響が出ている。
だけど……そんな状態で彼女は、言った。
「……これからレミエルに私の身体の主導権を渡します。その間」
アズマの意識を、私から逸らして下さい。
次回、主人公はどうするのか?
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