女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
鴨志田は触手で女性数名を抱えていた。
……つまり鴨志田は人質を抱えている。
そのせいで……
攻撃が仕掛けられない。
「ゲハハハハハ! 死ねえ!」
俺に向かって触手の一撃で薙ぎ払ってくる。
横薙ぎの一撃。
避けきれないと思った俺は、証明COMPを庇う形でガードを固め、腕で受けた。
激しい衝撃。
軽く俺の身体が吹っ飛んで、コンクリートの地面を転がった。
だが、腕の骨は折れていない。
痺れちゃいるが……
これがハーモナイザーの効果だ。
耐久力が増幅されている……
……あの封鎖の日から。
俺は一応、国のお金で空手道を学ばせてもらってるけど
正直、素人の域は出ていない。
そこのところ、情けないと思ってはいる。
ススムの奴は3年で黒帯まで行ったんだけどな。
何というか……
平等じゃないよな。
世の中って。
ため息が出る。
俺はなるべく素早く身を起こし、ライドウさんの動きを見た。
……俺でも分かるよ。
すっごい、洗練された動きをしてるのは。
元の技術が違う。
そこにハーモナイザーの増幅が加わると、この技量の差がそのまんま戦闘力の差になる。
ハッキリ言って、俺はライドウさんには及ばない。
これは否定しようも無い。
「女性を盾にして身を守ろうとは! 卑劣! 女を道具にするというなら、せめて道具を大切にしようとは思わないのですか!?」
最小限の動きで触手の攻撃を避け、時折斬りつけながらライドウさんは厳しい言葉を飛ばす。
「女なんざまた攫えばいい! どうせ若く無くなったら捨てるんだ! 大切にする価値などねぇなぁ!」
下卑た声で嗤いながら鴨志田。
……クズが!
心で吐き捨てる。そして……
手持ちの武器でなんとかならないか……?
俺は思考を回した。
ケイスケはスキルセットで、氷系の攻撃魔法をセットしてる。
残りは初級の回復魔法と、状態異常回復。
この3つだ。
俺は大威力の回復魔法と、拳の一撃を強化する強化魔法。
そして虎の子のデスバウンド……
仲魔については……
オモイカネが衝撃魔法と物理反射呪法、魔法封印。
サンダーバードが雷撃と衝撃波。あと突撃攻撃。
……これで何とかできないか?
必死で頭を回す。
俺個人の戦闘能力がライドウさんの足元に及ばないなら、アイディアで貢献しないと俺がいる意味がない……!
そして焦りが高まり、汗が流れたときだった
「鴨志田せんせぇ!」
……鴨志田の触手に捕まってる若い女の子。
人質になってる子で、金髪の外国人の血が入ってそうな美少女が声をあげたんだ。
……それは酷く媚びた声だった。
震えていた。
そんな声で、言ったんだ。
「今までのこと全部謝るから私だけでも助けて!」
命乞いか!?