女神異聞録デビルサバイバー外伝 アツロウENDその後 作:XX(旧山川海のすけ)
「ぎゃあああああああっ!」
突然、多数の触手をミンチ同然に圧し潰された激痛で、鴨志田が悲鳴をあげる。
こいつは力を得たけれど、本来戦闘員じゃ無いからな。
苦痛に耐える訓練なんてしていない。
そしてその隙をケイスケは見逃さず
「アヌビス! 人質を!」
狼のダッシュ力とスタミナで。
天秤を変形させた片刃の長剣を振るい、触手を切断する。
苦痛に悶えていた鴨志田の触手から、ポニーテールの少女が救い出される。
少女を片腕に抱え、離脱するアヌビス。
それを見届け、今度はヤマの火炎魔法が飛ぶ。
灼熱の炎が鴨志田を焼いて
「ぎゃあああああああ! あ、熱いッ!!」
悲鳴。
悲鳴をあげながら、鴨志田は吠える。
「や、やめろオマエら! 俺様は日本の宝の鴨志田様だぞ!? この国に金メダルを齎した英雄だぞ!? その英雄に……」
「お前がこの国の英雄を語るなッ!!」
ライドウさんの鋭く強い言葉が飛び
同時にケルベロスが黒い煙を吐き出し、鴨志田を覆い隠した。
「グアーッ! し、視界が利かない!!」
煙に巻かれ、鴨志田の悲鳴だけが聞こえる。
そこに
カアアアアアアアッ!
ヤタガラスが羽ばたき、高い鳴き声をあげつつ、自分の目の前に魔力を集中し、エネルギーの弾丸を作り出していく。
一目で分かる。
あれは……大技だ……!
そこに
「おのれこのカラスがッ! 主をやらせはせぬ!」
タム・リンがヤタガラスの大技発動を阻みに向かう。
槍を構えて一直線に突っ込んでいく。
だけど
「サンダーバード! あいつを止めろ!」
俺の号令に従い、ヤタガラスに突撃するタム・リンに。
サンダーバードが矢のように横合いからぶちかます。
そしてタム・リンに圧し掛かり……
至近距離からの雷撃。
口から吐く、輝く雷の吐息をまともに浴び、タム・リンは悲鳴をあげた。
そして非道な妖精の騎士は
「む、無念……!」
力尽き、塵に帰っていく。
そしてサンダーバードがタム・リンを堕としたとき。
ヤタガラスの大技の発射準備が整っていた。
「ヤタガラスッ! 貫きなさいッ!」
ライドウさんの鋭い声に合わせ
カアアアアッ!
ヤタガラスの羽ばたきと、気合の声。
同時に打ち出される、集積された力の矢。
その規模はタダモノではなく、速度は波動を伴うものだった。
そしてそれは風を巻き、とても回避できない速度で……
「ゲエ!」
……視界の利いていない鴨志田の身体の中心……陰茎の根元の部分に突き刺さり、貫通し、風穴を開けていた。
大技をまともに喰らい、ドウと横倒しになる鴨志田。
横倒しになり……
逆戻しにするように、人の姿へ戻っていく。
「ナイスサポート」
そして俺にケイスケが近寄って。
俺にCOMP操作が可能になる程度の回復魔法を掛けてくれた。
「さんきゅー……」
立ち上がり、俺は自分に大威力の回復魔法を掛ける。
それでまあ、全快し。
立ち上がり、視線を向けた。
瀕死の鴨志田に抜刀した刀の切っ先を突きつけているライドウさんに。
ヤタガラスの大技は「グランドタック」
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